なんて、私が言うと柄にもないと突っ込まれそうだけど、きのうはちょっと考えてしまった。
固有の地名を上げるなら広島駅。歳の頃なら30くらいの男性が車椅子に乗っている。南口は駅ビルのエレベーター利用するので地下へ降りられるけど、地下の通路を通って新幹線口に上がるのは階段とスロープしかない。私のだいぶ前を通っていた車椅子の男性がスロープに差し掛かり、必死で漕いでいる。
大勢の人が通っているのに誰も助けてあげず、階段の方からさっさと地上に上がるんですね。遠くから見ていて悲しくなっちゃった。私は近づいたので「押しましょうか」と声をかけて地上まで押して上がった。スロープは勾配が緩いので、女手でも簡単。
「ありがとうございます」と言われたので、「このくらいお安い御用ですよ。気を付けてね」と言って出たところで別れた。うちの息子たちと同じくらいの歳。ついほだされてしまった。一人暮らしなんだろうか。押していると、長い間、髪を洗っていないような匂いがした。
世の中、健常者と障がい者と分けるけど、一人一人の年齢、体力、体の調子は違うし、線引きできるものでもないと思う。障がい者に優しくない社会は、体の具合の悪そうな人や、年寄りにも優しくない社会。
いずれ自分も年寄りになるし、おかげさまで今は健康な私と私の家族だっていつ病気になったり、障がい者になるかもしれない。ちょっとしたことを気楽に手助けできる世の中の方が絶対に安心。どうしてみんな知らんふりで通り過ぎたのかしらとちょっとショックだった。
いい子ぶってるみたいでとっても嫌なんですが、みんなが自分にできるちょっとしたことをするだけでもだいぶ違うと思う。
それから広島駅の自由通路。改装するという話を聞いた気もするけど、違ったかな。車いすや足の不自由な人、重い荷物を持つ人が通過できないなんて、市の玄関口なのにあまりにお粗末。国際平和文化都市だそうですが、名前が恥ずかしがってませんか。
新幹線口のエレベーター、絶対必要ですよね。市?県?JR?どこへ言って行けばいいんでしょう。
新幹線口、旧国鉄の木造平屋の官舎に替わって、シェラトンとかいう外資系のでっかいホテルが建ち眺めは一新、その近くで車いすの人が難儀してるなんて、悲しすぎます。