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「御不浄バトル」 羽田圭介

2015-11-05 | 読書

 

昨年11月、宮島口epiloで。


 

面白い小説だった。大卒二年目、ワタナベは電話相談とセットになった問題集を販売する会社の経理担当。会社は、子供の成績を伸ばしたいという世間知らずの主婦を相手に、100万円以上で教材を売りつけるブラック企業。

ワタナベはすぐにでも辞めたいが、三年はいないと次の就職にも不利だからと踏ん張っている。

彼は通勤途中、駅を降りて商業施設のきれいなトイレで用足しをするのが日課。そして会社でも、何かというとトイレの個室にこもる。

一人になりたいとき、食事するとき、果てはダッチワイフまで持ち込む。

排泄をここまで正面から書いた小説って、読むのは初めてかも。排泄でも生殖器系はいろいろドラマが生まれやすいけど、何しろ消化器系ですからね、誰もがしていることだけど、当たり前すぎてすっ飛ばしてしまうところを肉体感覚として拾い上げ、小説に組み込んだところは空前絶後、かも。

排泄て、やっぱり快感なんですね。どちらも体外に出すべくして出て来るもの。そのすっきり感。私は男でないので生殖系については分からないけど、お産のあと、すっきりしましたもん、あの感じかも。

お産はすっきりというか、深く納得。自分が胎生動物だという身体感覚。普段は子宮あること忘れてますもんね。

いえいえ、25年前、病気で子宮も卵巣も取ってしまった私なので、今はお腹の中、スカスカのはずが、代わりに脂肪がついてるので見た目は分かりませんけどね。

自分の肉体に向かい合うこと、その感覚に耳を澄ますことを忘れているけれど、お金が欲しいとか、友達や恋人がほしいとか、いい服着たいとか、いい家に住みたいというのも結局は心と体の心地よさを求める身体感覚かも。

ということで、なかなかに深い小説でした。作者は今期、芥川賞受賞。高校生の時、小説家としてデビューしたようですよ。

 

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地域猫活動って?

2015-11-05 | 断想

今朝の朝日新聞、大阪本社版の投稿欄「声」に、大阪府の47歳、主婦の方のご意見として、野良猫と共生する地域猫活動を進めることで、猫も人も住みやすい街になるのではというのがありました。

地域猫という言葉は時折聞きますが、例えば広島市は行政として、こんな風に考えているようです。

http://www.city.hiroshima.lg.jp/www/contents/1418348582481/index.html

猫に対していろいろな考えがあり、人によってすることは違うけど、野良猫を減らしたいという思いは同じというところに引っかかりました

野良猫に餌をやる人は、数を減らしたいと思ってるんでしょうか。私は絶対違うと思います。可愛くて、餌やるだけだと思います。だって減らしたいのに餌やるなんて矛盾してますもん。

これは市の立場として、踏み込んだきついことを言えないためと思います。含意は減らしたいなら安易な餌やりはトラブルのもと、慎みましょうと深読みすべきでは。

避妊手術して減らすのも地域活動の一つのようですが、その費用は誰が負担するのか、本日の投書にも市のサイトにも踏み込んだ発言はありません。

ほんとに、誰がすればいいんでしょ。猫がかわいくて餌をやる人に、私はお願いがあります。その優しさで、一匹でも自分で引き取り、思う存分可愛がって、フンの始末も自分で責任もってやっと欲しいと言うことです。

餌はやるけどあとは知らない、どこで子猫を産もうと、誰の庭にフンをしようと知らないでは本当の愛猫家とは言えないのでは。

我が家は街中の一軒家です。周りはマンションにビル、一戸建てのお宅も駐車場として家の前をコンクリートで固め、土の露出している場所は少ないです。

そのためか我が家の庭とか、勝手口の外とかの思わぬ場所によく野良猫がフンをしています。その都度穴を掘り、埋めて始末し、あとはクレゾールで液で消毒しますが、猫に餌をやる人は猫がフンをすることはご存じなんでしょうか。

どこかでしているんじゃないのと気にも留めないのでしょうか。としたらあまりにも無責任ですね。

夏など、すぐにハエがたかり、気が付かないうちに卵が孵ったりすると、本当に見たくもない悲惨なことになっています。でも始末しますね。我が家の敷地なので、誰もしてくれないから。

でも猫と地域で共生したいと考える方なら、餌やった人を呼んできて、フンの始末もお願いしていいのかしら。うわぁ、ものすごく嫌味な言い方。

そうです。普段は温厚な私も(←どこがあーーーー)、今日の投稿には疑問がいっぱい。というか、腹立ってます。

私は地域猫=野良猫と共生したくありません。猫の好きなあなたが飼って、餌やってフンも始末して、避妊手術もして、死ぬまで面倒見てやっていただきたいものです。

マンションだから飼えない方は、餌もやらないでいただきたい。あなたのマンションのベランダに知らない猫がフンしても平気でしょうか。人世には思い通りにならないことがいっぱいあります。集合住宅でペットが飼えないというのもその一つではないでしょうか。人間はみな、自分のやりたいことを幾分かは我慢し、思いをこらえているもの。猫ちゃん可愛いと思う愛情だけで、突っ走らないでいただきたい。

昔はこんな野良猫問題ってあったのだろうか。たぶんなかったと思う。今よりずっと地面が多かったので、フンも一つの場所に集中することはなかったはず。猫を飼いたい人は、放し飼いにして、たぶんアパートでも飼えていたのでは。

野良猫は最後、人目につかないところでひっそりと死んでいたのでしょう。死んだのを見た気もするけど、あまりに昔のことで忘れてしまった。

これは忘れられない猫の最後。夫仕事場と隣の塀の僅かな隙間で、以前猫が死んでいた。初めは寝ているのかと思ったけど、次の日も同じ姿勢なので死んでいると分かった。

市に電話したら、段ボール箱に入れてネコと書いてくださいとのこと。普通の生ごみとは別に、7時頃取りに来ていただいた。誰がその猫を箱に入れるかで、夫との間で麗しくも譲り合ったけど、結局、夫がゴム手袋嵌めて回収。

「うわっ、猫クサッ」と叫んでいた。どんな匂いだったのかな。冬だからよかったけど、夏なら。。。。

昔の猫は人知れず死んで、土になったと思うけど、街中ではその土さえないですもんね。ゴミになって哀れなもんです。

私は飼わない猫に餌をやるのをやめれば、避妊手術するまでもなく、猫は適正規模にまで減ると思います。

鳴き声はね、我が家も生活音出してるので何とも思いませんが、フンだけはつくづく嫌ですね。野良猫への餌やり、止めてもらえませんか。お願いです。

熱くなってついつい長文に。恥ずかしや。

コメント (2)
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