ブログ

 

映画「新聞記者」を見た

2019-07-11 | 随想

今年もニッコウキスゲの季節 2011年7月 日光霧降高原


先日夫が見て勧められたのもあって、本日午後から鑑賞。

広島では段原と西風新都のイオンシネマで上映中。私はチャリンコで段原まで。

14時台、館内ほぼ満席。ほとんどが年配女性。たまに男性。

年配女性って、群れて街歩いて騒いでと、とかく揶揄されがちだけど、こういう重いテーマの映画見る人もたくさんいるのだと、私が言うのはおかしいけど、心強く思った。

映画は最近起きた「首相のお友達を、政府一丸となって助けて学校作らせる」あの事件を下敷きにして、内閣情報調査室の外務省から出向してきた若き官僚、杉原と、東都新聞の女性記者が、毒ガス兵器を研究開発する大学の新設にまつわる闇を暴いていく。

外務官僚の良心と言えば「杉原」、その名前に象徴されるような、任務と自分の信念との板挟みに苦しむ姿を、松坂桃李が迫真の演技で見せていた。

韓国俳優シム・ウンギョン演じる女性記者も、ちょっとだけたどたどしい日本語が、一途さをいっそう際立たせる。

秘密を知りすぎて、結局は責任を負わされる実務の現場の官僚が自殺するのは、実際にもあったので、映画はフィクションと分かっていても、権力は恐ろしいとつくづくと思った。

最後、杉原は知ったことを全部忘れたら外務省に戻って外国に数年行って来られるようにしてやると条件を出される。

これは安部の妻の秘書が、いきなり外務省に出向になり、口封じで外国へ追い払われたのをもとにしている。

揺れる杉原。スクープ記事の出どころとして名前も出すと一度は決心するけど、若い妻と生まれたばかりの女の子。さあどうする…

映画は唐突に終わり、結末は見る人が考える仕組み。道路に飛び出して自殺するようにも解釈できるけれど、死なずに一個人として生きて行って欲しい。あの杉原千畝の戦後も大変だったけど、それでも早まらないで。

いえいえ、知りすぎた人物は「交通事故」などで不慮の死を遂げるのかもしれない。

サスペンスの要素もあり、飽きずに見られました。来週もやっているようです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

書評

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

手織り

にほんブログ村 ハンドメイドブログ 手織り・機織りへ
にほんブログ村

日本ブログ村・ランキング

PVアクセスランキング にほんブログ村