里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

今年のやぶ椿は花の揃いが悪い

2020年03月26日 | 野山

 我が家の裏山にはやぶツバキが沢山自生しています。
 かなり花が咲いてきましたが、今年は花がなかなか揃いません。
 この木は前年は最も早く年内中から咲き始めたのですが、今年は逆に遅れています。


 周りの木もだらだらと咲いてきました。もともとやぶ椿は梅や桜のようにたちまち咲き揃うということはなく、先に咲いた花が落ちた後もまだ蕾があるというのがごく普通です。それにしても今年のやぶ椿の花は揃いが悪い。暖かかった今冬の気象と関係があるのか、常緑樹の椿にとっては普通のことなのか、調べたことがないので分りません。
 この木は一番の大木です。最も古い木だろうと思われます。


周りの多くのやぶ椿もこの木から殖えていったのではないかと想像しています。幹周りもかなり太くなりました。椿の幹は硬く太るのに時間がかかります。


 やぶ椿は沢山の実を着けるので至る所に自然に殖えていきます。大きな木から芽が出て間もないものまで様々です。


 これは家の前の道路そばに生えているもの。植えたわけではありません。


実生で自然に生え、条件がいいのかたちまち大きくなりました。今では剪定せずにはおけず、少々持て余し気味です。


今年はこの椿が一番早く2月早々から咲き始めました。早く咲いた花はすでに落ちています。


やぶ椿は花びらが枯れると汚くなるので、満開前の方が見頃なのかもしれません。


 このやぶ椿は間もなく見頃になりそうです。

画にするのも蕾が沢山付いているうちの方がいいようです。


様々な茎立ち菜

2020年03月25日 | 畑:花菜類

 今、アブラナ科野菜の色んな茎立ち菜(トウ立ち菜)が見られます。
 昨年、9月初め最初に播かれたのが「寒咲花菜」。


11月下旬から穫っているので4ヵ月も収穫が続いています。まだ沢山出ていますが細く短く、色も大分淡くなりました。もともと遅れ気味の株もあるので来月上旬くらいまでは収穫します。


 本当は、この前にアスパラ菜があるのですが、先日片付けてもうありません。

 こちらが次に播かれたチンゲンサイ。


収穫されずに残った株にトウが立ったものです。例年あまり穫られることなく終わってしまうことが多いですが、今年は結構収穫されました。
 主枝を早く穫った株はわき芽が出ています。


 ほぼ同時に播かれたターサイ。


これも収穫されずに残った株にトウが立ったもの。トウを穫るのが目的ではありませんが美味しいので、例年ほぼ収穫されます。
 主枝を早く穫った株はやはりわき芽が伸びています。間もなく終了します。


 これは水菜のトウ立ち。


初めて食べてみました。癖がなく何の問題もありませんが、細くボリュームに欠けます。
 ターサイなどの茎立ちは、穫るのも2、3週間といったところで、トウを食べるのはおまけです。

 こちらは収穫が始まって間もない仙台雪菜。茎立ち菜として作っています。


 これも収穫が始まったばかりのかき菜。


 仙台雪菜とかき菜はこれからが本番です。アスパラ菜や寒咲花菜と入れ替わって、ナバナの主役となります。
 6種類の茎立ち菜を穫って並べてみました。
左から、水菜、チンゲンサイ、ターサイ、寒咲花菜、かき菜、仙台雪菜。


反対側から。同じアブラナ科の茎立ちながら姿形も特徴があって面白いものです。


 

ジャガイモの省力植付け法

2020年03月24日 | 畑:土物類
 ジャガイモの植え付けをしました
 この辺りのジャガイモの植え付け適期は3月下旬から4月初めです。
 品種は男爵。かつては何品種か作りましたが、今は貯蔵が利き何にでも使いやすいこの品種だけにしています。面積も1アールほど。畝幅も広くとっているので利用率はさらに落ちます。昔から見たら何分の1ですが、今はこれで来年の春先まで老若男女10人ほどを賄います。消費量が少なくなりました。
 購入した種芋は5キロ。


 不足分は自家種を6、7キロ使います。前年の購入種から収穫したものを取っておきます。自家種は生育が進みますし、経費が節減できます。


 購入の種は3週間ほど浴光しましたが、芽はあまり伸びていません。


 自家種の頂芽はすごく伸びました。貯蔵中に最初出た芽を搔いたものも取ってみましたが、今ではどちらもあまり変わりません。


 購入の種芋はM玉なので、大きな芋はなく全て2分割です。
 芋は縦切りにします。


 種芋切りは、早朝に済ませておきました。
植付けるときに切り口が乾いていれば問題ありません。昔は、切ったところに必ず木灰を塗ったものでした。傷口を塞ぐのと肥料効果も期待したのかもしれませんが、おまじないのようなものだったのでしょう。


 この畑には落ち葉を全面にすき込んでいます。
 2週間ほど前に、畝間1メートルになるよう植え付け位置に目印線を付け、その線に沿って4、50センチ幅に元肥を散布しました。帯状の全層施肥です。


 そして、最低速度でロータリー耕耘しておきました。


 植え付けは、まず、元肥をやった位置に再度目印線を付けます。


そこに種芋を少し押し込むように置いていきます。


 株間は畝間を広くしているので30センチ弱です。


 土をかけるのに管理機を使います。
 畝立てロータ1連の爪で左側を外向き、右側を内向きにセットし、はね上げは最低にします。


 これで、種芋の植え付け位置が中心になるよう両側を逆転ロータで往復し畝を盛ると、土が細かくできて適度な覆土になります。
往き、


復り、


往復後。


 あとは、軽く鍬でならして手直しすると覆土5~6センチとなり、終了です。


 昔は縄を張り、鍬で溝を作って肥料をやり、また土を戻して種芋を植え付け、さらに覆土をしていました。できるだけ疲れない省力植付け法を考え、このやり方に至っています。
 この畑は、午後の日当たりが少し悪くなるのですが、霜の落ちる心配がなく、山砂を客土したため肌がきれいに仕上がります。

種もみの消毒と水漬け開始

2020年03月23日 | 田んぼ
 今年の米作りのスタートです。
 塩水選をした後、種籾消毒を1昼夜行いました。
 種籾はよく精選されており、塩水選をしても浮く籾はわずかです。種籾を網袋4つに分けて入れます。


 消毒はごく一般的なテクリードCという化学農薬を使います。
 一度微生物農薬のタフブロックという消毒剤を使ったことがありますが、処理法が難しく馬鹿苗病が完全に防げないので止めました。近隣に馬鹿苗病が発生しているのを見かけますが、多分この薬剤を使っていると思います。
 200倍液で24時間処理します。 


1昼夜経った状態です。これで処理完了です。


 引き上げた後、薬液が滴らなくなるまで、このようにしておきます。


 薬剤仕様では直ちに水漬けを開始してもいいのですが、一輪車に乗せたまま陰干し、数時間風乾しています。


 水漬け開始です。期間は2週間が目安。


 品種は「ひとめぼれ」。かつては3~4品種作っていましたが、今は刈り取り作業を委託しているため1品種のみです。複数品種作ってみたい気持ちはありますが、作業を繁雑にさせてしまいます。我が家の規模ではしょうがありません。
 「ひとめぼれ」は発芽しにくいので水漬け期間は長めにします。種籾消毒の効果を確実にするため、最初の3~4日は水交換しません。


 わずかばかりとはいえ、今年最初に種籾に手を付け、米作りが始まると思うと一種独特の感覚になります。やはり、米は他の作物とは何か違うものがあるのでしょう。失敗は出来ないという緊張感もあるかもしれません。
 しかし、今や米は国民一人当たり1俵も消費されず、米を作らない水田が大幅に増え、農家でも米を作らないのが何ら珍しくない時代になりました。

水稲育苗ハウスにビニール張り

2020年03月22日 | 田んぼ

 補修しながら30年以上使い続けているパイプハウス。補強しているとはいえ老朽化しているので水稲の育苗専用にしています。間もなく育苗が始まるのでビニールを張りました。

 
 ビニール張りは風が強い日は無理です。予定を立てていてもその通りに出来るとは限りません。助っ人も2、3人いれば楽勝ですが、そう上手くいきません。
 昨日は少し風もあり、助っ人も一人だけでしたが、決行しました。
 まず、肩部から下のサイドビニールは前もって付けておいたので、下ろします。


屋根ビニールは二枚組の加工した梨地のビニールてす。順調に進み、所々をマイカー線で仮止めし、まずは一安心。
 ここまでくれば多少風が出ても大丈夫です。


スムーズに出来ました。ビニールを固定する全てのマイカー線を張り、一応完成てす。


今やこのタイプのパイプハウスはほとんど見かけなくなりました。このハウスはマイカー線が特に大事なので、再度締め直します。
 さらに、遮光用のシートを張ります。  


これは、中で作業する時の日除け用です。風の強い時に掛ければ強風対策にもなります。上げ下ろしが簡単にできるようにセットしたら、遮光シートを掛けたままだと降雪時に雪が落ちなくなるので、普段は外しておきます。


最後に、大雪の対策に支柱を立てます。


 奥行き10間に1間半ごと7本です。ほとんどの場合は無駄になりますが、それでいいのです。これまでも想定外と言われることを何度も経験しています。過去には3月末に30㎝の重い大雪が降り大変な思いをしたことがあります。これで家を空けても安心。無駄になってこそ幸いです。
 水稲育苗ハウスのビニール張りは無事終了しました。