キヤノンとフジノン(冨士写真光機)が
ズーム比の倍率競争が激化します
モノクロテレビ時代に単レンズで活躍していた
ニッコール(日本光学)が
カラーカメラのズームレンズに
参入してこないのです
… … …
キヤノンとフジノンが
カラーテレビのズームレンズを
分け合っていました
ズームレンズは便利なレンズです
しかし、ズームレンズの弱点ではないのですが
定期的にレンズのメンテナンスが必要でした
ズームレンズは,カムやワイヤーで
レンズを複雑に動かします
カムのオイル切れ(グリース)で毎年、
それとワイヤーが伸びてくるので
ワイヤー交換は2年~3年
メーカーのサービスマンが
レンズの調整も兼ねてやってきます
メンテナンス費用がなかなか高価なのです
テレビ局の経営陣は
どうしてレンズにメンテナンスが
必要なのかと渋い顔でした
エーテル液の刺激的な臭いの中でレンズを
分解クリーニングしているのを横で眺めるのは
興味深いものでした
サービスマンが
「出てきました…」
と蠅の死骸を見せてくれたことがありました
ズームレンズの中では可動レンズが
前後に激しく動きます
ズームレンズの下に空気抜きの穴が開いています
ズームシャフトを前後に動かすと
「シューッ」と音が聞こえます
たまたま、近くを飛んでいた蠅が,
この風に吸い込まれたのでしょう