映画「地獄門」はカラー時代劇でした
大映京都撮影所で初めてのカラー作品でした
日本で、時代劇をカラーで製作するのも初めてでした
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東西の各撮影所からそれぞれの部署の
スタッフが見学に大勢押しかけたようでした
親父と監督の衣笠貞之助さんとは
戦前から長年のコンビでした
この監督さんは残業の好きな?監督さんで
仕事が追い込みに入ると
確かに親父は深夜に帰っているのですが
学生だった私と生活のサイクルが合わず
親父と言葉を交わさない日々が続きました
いままで、日本映画の時代劇はモノクロだけでしたが
総天然色のカラーの時代劇が誕生しました
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映画は平治の乱のセットから始まりました
豪華なカラーで表現された時代劇は
違和感がなく大成功でした
大映では第一回カラー作品を
カンヌ国際映画祭に出品して
グランプリ受賞を、また
アカデミー賞は衣装デザイン賞と
名誉賞を受賞してしまいました
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東西の各撮影所はこれを見て
イーストマン・カラーフィルムを使った
カラー作品制作に踏み切ることになりました