初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

ビスタビジョンの問題点②

2016年08月13日 22時48分38秒 | Weblog


前回に続いて、少し理屈っぽい話ですが

お付き合いください

… … …

映画用カメラは、フランスのパルポ

B&H、エクレルなど色々使われていましたが

何時からかアメリカ製NCミッチェル機が

日本のスタンダードになっていました



NCミッチェルのフィルム駆動は

220ボルト、三相交流の

シンクロナスモーターで動かします

モーターへは三本のリード線がつながっています

シンクロナスモーターですから電源周波数に

同期します。関西は60Hz(サイクル)です

関東圏は50Hzですから、周波数切り換えスイッチが

どこかに付いているのでしょう



NCミッチェルでスタジオ・セット撮影では

監督の「用意…スタート!」で

カメラのスイッチを入れます

カメラは220ボルトの三相交流の強力モーターですから

すぐ毎秒24コマのスピードが出ます

録音部さんのOKブザー音「ブーッ」を確認して

助監督さんがカチンコをカメラ前に出します

「カチン!」と打ち鳴らして

一拍置いて俳優さんは演技を開始します



ところがビスタビジョンカメラ(ミッチェル製)は

スタンダードの2倍のフィルムを走らせるので

監督の「用意…!」の号令でカメラスイッチを

入れると、半分のスピードでフィルムが走ります

次の監督の「スタート…!」でもう一度スイッチを

入れるとはじめて毎秒24コマのスピードになります



ビスタビジョン映画カメラはネガフィルムを

2倍消費するばかりか

カメラ・スタートに

助走で無駄なフィルムの消費があるのでした

… … …

助走しないとフィルム・パーフォレーションに

傷が付くのかもしれません