渡邊邦男監督のセット撮影では
朝9時ごろから夕方5時過ぎまで
快調なテンポでスケジュールをこなして
いきます
… … …
しかし、毎日定時に終わるとは限りません
たまに、午後8時過ぎまで撮影が延びることがありました
… … …
しかし、午後8時過ぎまで撮影が延びた日の翌日は
気のせいか、撮影のテンポが少し落ちるようでした
… … …
渡邊邦男監督の宿舎は市内のホテルか旅館でしょうが
カメラマンの渡辺孝、チーフ助監督、スクリプター女史の
四人は、いつも一緒の宿舎のようでした
その日の仕事が終わると、宿舎で食事のあと四人は
集まって、翌日のスケジュールの打ち合わせを
綿密に行っておられたようでした
渡邊邦男監督の快調のテンポで進むスケジュールは
この四人の打ち合わせにあったようでした
渡邊邦男監督の大映京都のスタジオのセットに
東京から親しい俳優さんが陣中見舞いに来られた
ことがありました。
「先生…お疲れ様です…」と渡辺監督に挨拶をされます
すると、監督のご機嫌の時は
「××くん、次のシーンに△△の役で出てくれない…」
「衣装は○○で、台詞はこれこれで…」と臨時のシーンを
挿入してしまいます。
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渡邊邦男監督の大作に臨時に出演できるのと
僅かでも出演料が出るはずですから
その俳優さんの小遣いになります