経営コンサルタントへの道

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■■嬉しい悲鳴への対策 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.149

2011-12-05 12:04:00 | 小説・先見思考

■■嬉しい悲鳴への対策 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.149<o:p></o:p>

<o:p></o:p>

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>

【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>

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■13 初めてのイベント 5 通算149回 嬉しい悲鳴への対策 <o:p></o:p>

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 小さな印刷会社ラッキーでは、荒れた取締役会であったが、五カ年計画が何とか可決された。<o:p></o:p>

 プリダ軽オフセットを使ったプリントショップビジネスの新事業への取り組みが決まったものの、それを誰が担当するかが問題となった。なんと営業部長の息子であるまだ若い係長が抜擢されなど、人事面でも思いもよらない方向ではあるが、いよいよ五カ年計画がスタートした。<o:p></o:p>

 幸は、荒れた役員会の思い出から、我に返ると、そこはまだ靖国神社の茶室であった。三代目になるであろう長男の育猛のことが気になって仕方のない幸である。<o:p></o:p>

 竹根と話をしているうちに、幸は再び1980年代の竹根に顧問を依頼した頃に思考が戻った。<o:p></o:p>

 五カ年計画のプリントショップビジネスの第一弾として、福田商事とラッキーの共催でセミナーを開催し、ビジネス紹介のでも現場も見られるようにした。これがヒットした。しかし新たな問題として、顧客のニーズにラッキーの体制が整わないことが予想された。<o:p></o:p>

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【回想2 1980年代】 <o:p></o:p>

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 この催しものが大当たりで、納期などの面で嬉しい新たな問題が発生した。<o:p></o:p>

<o:p></o:p>

 

 そこで、ラッキーでは関係者を集めた緊急会議が開催された。都合がついた社員は、社長の幸はもちろんのこと、大松田技術部長と刷増営業部長の二人だけであった。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「すでに会議開催案内でテーマは理解していると思うが、予想外の反響で、それもうれしい悲鳴だけど、そのために『お待ちいただいている間に印刷できます』のキャッチフレーズどころか『印刷即納、原稿の引き取り、印刷物の配送いたします』も難しくなってきた。そこで何か良い方法はないものか、知恵を出してもらいたい」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「予想以上の反響ですね。やはり、この戦略は当たったのですから前向きな対応策を考えるべきだと思います」<o:p></o:p>

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 刷増は、強気であり、さらに続けた。<o:p></o:p>

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「まず、人を増やすことでしょう。荻野先生の応援を得て、早急に新人教育をしましょう」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「部長、そうは言っても、あんただって仕事に追われているのに、そんなことをやっている時間をとれるのかよ」<o:p></o:p>

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「もちろん、夜に回せるものは夜やるし、この際日曜出勤だって辞さないです」<o:p></o:p>

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「部長、まあ、そう、肩に力を入れなさるな」<o:p></o:p>

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 幸がなだめ役に廻るほどで、刷増の気持ちがうれしかった。<o:p></o:p>

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「部長にがんばってもらえるのはうれしいし、できるだけそうして欲しい。だけで、人を増やすのは即戦力という観点で、この際あまり気が進まないね。人を増やさずにやりたいのだ」<o:p></o:p>

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「難しい課題ですね」<o:p></o:p>

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 大松田も刷増も、黙り込んでしまった。<o:p></o:p>

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< 次回に続く お楽しみに ><o:p></o:p>

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■■ 脚注<o:p></o:p>

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>

■■ これまでのあらすじ PC←クリック<o:p></o:p>

■■ これまでのあらすじ mobile ←クリック<o:p></o:p>

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■■ 経営コンサルタントのブログの読み方 ←クリック<o:p></o:p>

 ブログというのは漫然と読むのでは記憶に残ったり、感動したりして行動に繋がることが少ないでしょう。どのような考え方でブログを書いているのかをご紹介しています。<o:p></o:p>


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■■セミナーの演出 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.148

2011-12-02 11:45:00 | 小説・先見思考

■■セミナーの演出 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.148<o:p></o:p>

<o:p></o:p>

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>

【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>

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■13 初めてのイベント 4 通算148回 セミナーの演出 <o:p></o:p>

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 小さな印刷会社ラッキーでは、荒れた取締役会であったが、五カ年計画が何とか可決された。<o:p></o:p>

 プリダ軽オフセットを使ったプリントショップビジネスの新事業への取り組みが決まったものの、それを誰が担当するかが問題となった。なんと営業部長の息子であるまだ若い係長が抜擢されなど、人事面でも思いもよらない方向ではあるが、いよいよ五カ年計画がスタートした。<o:p></o:p>

 幸は、荒れた役員会の思い出から、我に返ると、そこはまだ靖国神社の茶室であった。三代目になるであろう長男の育猛のことが気になって仕方のない幸である。<o:p></o:p>

 竹根と話をしているうちに、幸は再び1980年代の竹根に顧問を依頼した頃に思考が戻った。<o:p></o:p>

 五カ年計画のプリントショップビジネスの第一弾として、福田商事とラッキーの共催でセミナーを開催し、ビジネス紹介のでも現場も見られるようにした。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

【回想2 1980年代】 <o:p></o:p>

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 竹根の手配で、テレビや新聞社、雑誌社などのマスコミが押しかけた。九段警察署にも事前に届け出をしておいたので、交通整理の警官までが任務に当たった。<o:p></o:p>

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 その日の全国ニュースでテレビが取り上げ、翌日の新聞では、ニュービジネスとして新聞各紙が地方版だけではなく全国版に大きな紙面をとって掲載した。<o:p></o:p>

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 福田商事の印刷事業部長だけでなく、ラッキーの幸社長も小さいスペースであるが取り上げられた。ラッキーの店付近を撮影した写真に、幸の顔写真が切り抜きで右上隅にオーバーレイして紹介された。<o:p></o:p>

<o:p></o:p>

 

 版下という言葉は一般には理解されていないことに鑑み、印刷原稿をワープロやパソコンで自社作成すると印刷コストを下げられる、というようなわかりやすい表現になっていた。内容はおおむね竹根の講演の抜粋のようである。<o:p></o:p>

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 単なる印刷業ではなく、製本をしたり、デザインのアドバイスをしたりと付帯サービスについても紹介されている。<o:p></o:p>

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 このオープニングセレモニーは、それで終わらなかった。幸には、講演やテレビ出演などの依頼が殺到し、一躍時の人になってしまった。<o:p></o:p>

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 金融機関というのは現金なもので、融資の話も次々と来るようになった。そちらはもっぱら専務の仕事となった。<o:p></o:p>

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 あまりの反響に『お待ちいただく間に印刷ができます』というキャッチフレーズに対応することができず、『印刷即納、原稿の引き取り、印刷物の配送いたします』という当たり前のようなキャッチフレーズに急遽変更した。<o:p></o:p>

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 有料であるが、それが結構顧客ニーズに合い、受注は後を絶たない。<o:p></o:p>

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 新規にオープンした九段下のショップはラッキーの本社に近いこともあってか、本社にも同じ機械を導入した。そのような対応で、即日納品を基本にすることができた。<o:p></o:p>

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 予想外であったのが、版下作成からの印刷依頼の多いことである。<o:p></o:p>

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 さらに印刷物を折ったり、丁合したり、穴あけをしたりという製本関連の業務も結構ある。紙折機や丁合機、穴あけ機というのは福田商事が事務機として販売している機械を揃えていたので、製本がらみの対応はすぐにできた。しかし、版下作成は社内に要員が一人しかいないために、外注依頼で対応することにした。<o:p></o:p>

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 幸い、近所に写植や版下業者が多く、応援は得やすかった。版下作成は、校正などの確認もあり、結構手間がかかる。<o:p></o:p>

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 また納期も協力業者の都合を考慮しなければならず、社内で作業をする場合に比べて時間が余分にかかるという問題もある。場合によると翌日仕上げすら難しくなる。<o:p></o:p>

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< 次回に続く お楽しみに ><o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

■■ 脚注<o:p></o:p>

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>

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■■予想以上の好反響 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.147

2011-12-01 12:14:00 | 小説・先見思考

■■予想以上の好反響 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.147<o:p></o:p>

<o:p></o:p>

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>

【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>

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■13 初めてのイベント 3 通算147回 予想以上の好反響 <o:p></o:p>

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 小さな印刷会社ラッキーでは、荒れた取締役会であったが、五カ年計画が何とか可決された。<o:p></o:p>

 プリダ軽オフセットを使ったプリントショップビジネスの新事業への取り組みが決まったものの、それを誰が担当するかが問題となった。なんと営業部長の息子であるまだ若い係長が抜擢されなど、人事面でも思いもよらない方向ではあるが、いよいよ五カ年計画がスタートした。<o:p></o:p>

 幸は、荒れた役員会の思い出から、我に返ると、そこはまだ靖国神社の茶室であった。三代目になるであろう長男の育猛のことが気になって仕方のない幸である。<o:p></o:p>

 竹根と話をしているうちに、幸は再び1980年代の竹根に顧問を依頼した頃に思考が戻ってしまった。<o:p></o:p>

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【回想2 1980年代】 <o:p></o:p>

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 福田商事は、初めての軽オフセット機の輸入を成功させたい、ラッキーは今までの軽印刷業者とは差異化を図りたいという両側面から勘案して、双方の協力関係が両者にとってメリットがあることは明白である。縁の下の竹根がフィクサーで表には出て来ない。<o:p></o:p>

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 ラッキーでは、九段下交差点のすぐ近くの人通りの多いところに十坪ばかりの手頃なお店が見つかった。小さいお店の割には間口が広く、搬入されたばかりのピカピカの軽オフセット機が道を通る人に見えるように配置された。印刷会社でありながら、あたかも軽オフセット機のショールームのような外観である。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 九段下近隣には、新聞の折り込み広告を入れて集客し、福田商事と共済でセミナーを近くの九段会館で行った。さすがは福田商事の集客力である。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 近隣企業のデータを持っていて、見込み顧客になりそうな企業にダイレクトメールを送った。受講希望者が多く、同じ内容の話を二回して客さばきをする予定であったが、さらに一回増やして急遽三回に変更した。もちろん講師は竹根である。<o:p></o:p>

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 会場を出た来場者は、会場から三分ほどのところにあるラッキーのお店に直行するよう、誘導員をおいた。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 来場者には、目立つように大きな袋に記念品や講演資料、カタログなどを持たせたので、誘導する人もやり安い。<o:p></o:p>

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 ラッキーでは、今日の講演概要を印刷し、綴った小冊子を受け取れることもあり、来場者のほとんどがラッキー経由で帰宅の途につくようであった。<o:p></o:p>

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 中には、事前案内を見て、通常の五十%引きで印刷できることを知って、版下を持参したり、手書きの原稿を急遽作成して版下作成から印刷、製本までの依頼も結構あった。本来なら、しばらく店頭で待っていれば印刷物を受け取れるのであるが、その日は配送料無料でできあがり次第届けることにした。<o:p></o:p>

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< 次回に続く お楽しみに ><o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

■■ 脚注<o:p></o:p>

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>

■■ これまでのあらすじ PC←クリック<o:p></o:p>

■■ これまでのあらすじ mobile ←クリック<o:p></o:p>

■■ ブログポリシー  ←クリック<o:p></o:p>

■■ 経営コンサルタントのブログの読み方 ←クリック<o:p></o:p>

 ブログというのは漫然と読むのでは記憶に残ったり、感動したりして行動に繋がることが少ないでしょう。どのような考え方でブログを書いているのかをご紹介しています。<o:p></o:p>


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■■想定外の息子の行動 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.146

2011-11-30 12:00:00 | 小説・先見思考

■■想定外の息子の行動 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.146<o:p></o:p>

<o:p></o:p>

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>

【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>

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■13 初めてのイベント 2 通算146回 想定外の息子の行動 <o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 小さな印刷会社ラッキーでは、荒れた取締役会であったが、五カ年計画が何とか可決された。<o:p></o:p>

 新事業への取り組みは決まったもののそれを誰が担当するかが問題となった。なんと営業部長の息子であるまだ若い係長が抜擢されなど、人事面でも思いもよらない方向ではあるが、いよいよ五カ年計画がスタートした。<o:p></o:p>

 幸は、荒れた役員会の思い出から、我に返ると、そこはまだ靖国神社の茶室であった。三代目になるであろう長男の育猛のことが気になって仕方のない幸である。<o:p></o:p>

 その一環でもあるが、幸は竹根が発信しているブログに関心を持った。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

【現代】 <o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 茶室から神池庭園の水面を眺めながら思い出に浸っていた幸を、竹根の声が襲った。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「先ほど、こちらに来る前にちょっと育猛君と話をしました」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「私が先生をお待たせしている間にですか?」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「そうですよ。だからたいしたことを話したわけではないですが、小さい頃の彼しか知らなかったが、なかなかやるではないですか?」<o:p></o:p>

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 竹根が何を言いたいのか飲み込めない幸である。<o:p></o:p>

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「育猛君が、育さんの意をくんでコンピュータ・システムについて研究しているようです」<o:p></o:p>

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「エッ?コンピュータ・システムについてですか?私は彼にそんな話をした覚えはないですが・・・」<o:p></o:p>

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「何かの折りにちょこっと社長が漏らした言葉から、彼がそれを感じ取ったのではないですか」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「あの、育猛がですか?信じられませんね」<o:p></o:p>

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「育さん、昔育さんが、印刷業界の技術について勉強しているようだと言ったときに、会長が同じことを言ってましたよ」<o:p></o:p>


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■■ブログの視点 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.145

2011-11-29 12:17:18 | 小説・先見思考

■■ブログの視点 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.145<o:p></o:p>

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 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>

【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>

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■13 初めてのイベント 1 通算145回 ブログの視点 <o:p></o:p>

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 小さな印刷会社ラッキーでは、荒れた取締役会であったが、五カ年計画が何とか可決された。<o:p></o:p>

 ラッキーの五カ年計画の推進を前にして、社長の幸がプリダ印刷機の販売の件で、古巣である福田商事を訪れた。<o:p></o:p>

 経営コンサルタントの竹根もそのフォローのために、日時をずらして福田商事に行った。そのことが気になる幸は福田商事との商談を開始した。その帰りに竹根事務所を訪れた。待っている間だけでも幸は竹根から学ぶことが多かった。<o:p></o:p>

 幸は、竹根が自分の考えと異なることを考えていることにショックを受けた。しかし、竹根のニッチ市場に対する戦略で竹根の意図が見えてきた。ゼロベース思考で新事業への対応を示唆された幸である。<o:p></o:p>

 新事業への取り組みは決まった物のそれを誰が担当するかが問題となった。なんと営業部長の息子であるまだ若い係長が担当をするなど、人事面でも思いもよらない方向ではあるが、いよいよ五カ年計画がスタートした。<o:p></o:p>

 幸は、荒れた役員会の思い出から、我に返ると、そこはまだ靖国神社の茶室で、竹根の横にいた。三代目になるであろう長男の育猛のことが気になって仕方のない幸である。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

【現代】 <o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 洗心亭茶室の一角にまだ二人はいる。他の人とは離れた窓側で二人で小声で話しても大丈夫なほどの広さを持っている。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 引き続き、竹根が発信しているブログの話に戻った。竹根が、幸の理解度を確認するように顔を覗きながら説明をしている。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「夕方には『経営コンサルタント日記』というブログを発信しています。経営コンサルタントとして日々感じていること、その日にあった出来事や協会理事長として、経営コンサルタントとしての業務などについて書いています」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「すでに経営コンサルタントとして活躍している人は、そこから何か自分の仕事についてヒントを掴んでほしいということですね」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 さすが幸だという思いで、竹根は頷く。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「経営コンサルタントを目指している人や経営者・管理職は、プロの経営コンサルタントがどのような発想をしているのか、どのような仕事を、どのようにこなしているかなどを知ることから、ご自身の参考にしていただきたいのです」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「なるほど、先生のブログを毎日読んでいるといろいろな示唆をえられそうですね。それにしてもツイッターとかブログとか、もちろん先生の会社のホームページとか、これらを通じた発信では、その情報量も膨大ですね」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「そうですね。あと、フェイスブックというのもありますし、メールマガジンとかメーリングリストという媒体もあります」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「ヒャー、私には何が何だかわからなくなりました」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「それぞれ、皆似ていますが、少しずつ異なっています」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 そういいながら、竹根はそれぞれの位置関係をわかりやすく話し出した。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 相互に連動したウェブサイトやブログに、ツイッターで読者を誘導し、メールマガジンで定期的に情報を登録者や見込みクライアントに提供する。登録者や見込みクライアントとともに、あるいは彼ら同士がフェイスブックやメーリングリストで交流する。このような連携利用により効果を上げられるというのが竹根の説明である。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

< 次回に続く お楽しみに ><o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

■■ 脚注<o:p></o:p>

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>

■■ これまでのあらすじ PC←クリック<o:p></o:p>

■■ これまでのあらすじ mobile ←クリック<o:p></o:p>

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■■トップが姿勢で示せ 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.144

2011-11-28 12:00:00 | 小説・先見思考

■■トップが姿勢で示せ 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.144<o:p></o:p>

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 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>

【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>

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■12 第二創業期始まる 20 通算144回 トップが姿勢で示せ <o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 幸は、竹根が福田商事を訪問して側面から応援してくれていることに対して深く感謝をした。ところが、竹根は、幸が描いてきたプリントショップ・ビジネス構想を否定したのである。何故否定されたのかわからない幸であったが、竹根の説明が始まった。<o:p></o:p>

 気持ちが高揚してきたかと思うと、頭から否定される幸である。しかし、竹根のニッチ市場に対する戦略で竹根の意図が見えてきた。ゼロベース思考で新事業への対応を示唆された幸である。<o:p></o:p>

 新事業への取り組みは決まった物のそれを誰が担当するかが問題となった。営業部長の息子であるまだ係長の若者が俎上に上がった。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

【回想2 1980年代】 <o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

――自分と同世代の、この竹根という男は、どういう思考回路をしているのだろうか。しかし、『三十にして立つ、四十にして惑わず』というのにもかかわらず、経営者としての未熟さに自分が恥ずかしい――<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「先生、まだ私には刷増君を抜擢するという意味がよくわかりません」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「彼を新事業のトップにするというのではないのですよ、社長」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 幸の目をじっと見据える、竹根のその目の奥に厳しさを見た。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「大松田部長が、最近オフセットについて非常に勉強しているようです」<o:p></o:p>

「それは私も感じています。それにしても、さすが先生、よく見ていらっしゃいますね」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「彼は、活版については、印刷機を直接触ってはいないものの、調整をしたり、時には簡単な修理もしているようです。もともと機械好きな人ですから、オフセットの技術面に興味を持ったのでしょう。そこに活版機の違いと共に、共通する何かを見つけたからこそ、あのように真剣にオフセットに取り組んできたのだろうと思います」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

――俺は、社員の表面しか見ていないようだ。この人は、内面から人を見ている。それを知っていたはずだけど、今日、それを思い知らされた――<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「なるほど、先生の意図が次第に読めてきました。まず、社長である私が新事業のトップを兼任し、技術面では大松田を活かし、プリントショップの経営を含め、営業面、管理面を刷増ジュニアにやらせるということですね。オフセット・ビジネスの方は、従来の活版と同様に出版社との関係もあるので刷増部長に営業を任せるのですね」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「いえいえ、私は社長に指示をする立場ではないと先ほどお話したばかりです。社長が判断し、お決めになればよろしいでしょう」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「竹根先生も、意地悪ですね。おかげさまで、人事が決まりました」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 竹根のアドバイスもあり、大松田を呼び、内示を伝えた。そのときに、刷増係長を課長に昇格させ、プリントショップ・ビジネスの管理や営業を任せることも伝えた。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 あまりの人事采配に、大松田は戸惑いを見せたが、社長の意気込みを感じ取り、かえってその人事について、社長を見直した。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 オフセット・ビジネスについては、刷増部長を呼び、内示を伝えた。刷増も、自分の責任の重さをかみしめた。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 取締役会で、本件の人事を社長に一任することが決まっていたのでだれも口を挟めない。在社の役員を集めて人事を発表した。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

< 次回に続く お楽しみに ><o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

■■ 脚注<o:p></o:p>

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>

■■ これまでのあらすじ PC←クリック<o:p></o:p>

■■ これまでのあらすじ mobile ←クリック<o:p></o:p>

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■■大抜擢 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.143

2011-11-25 16:42:41 | 小説・先見思考

■■大抜擢 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.143<o:p></o:p>

<o:p>

 

</o:p>

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>

【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>

<o:p>

</o:p>

■12 第二創業期始まる 19 通算143回 大抜擢 <o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 幸は、竹根が福田商事を訪問して側面から応援してくれていることに対して深く感謝をした。ところが、竹根は、幸が描いてきたプリントショップ・ビジネス構想を否定したのである。何故否定されたのかわからない幸であったが、竹根の説明が始まった。<o:p></o:p>

 気持ちが高揚してきたかと思うと、頭から否定される幸である。しかし、竹根のニッチ市場に対する戦略で竹根の意図が見えてきた。ゼロベース思考で新事業への対応を示唆された幸である。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

【回想2 1980年代】 <o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

――そうか、ゼロベース思考による人事ということは、そう言うことか。コペルニクス的な大転換という言い古された表現があるけど、このような時に使う言葉なのだな――<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 ようやく、竹根の言っている意味が理解できた。と、その次の瞬間、さらに大きな衝撃が来た。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「刷増係長を抜擢しませんか?」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 幸は、刷増部長の間違えかと、耳を疑った。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「わが社の世代間格差は、提案書の中でも謳たいましたが、これを考慮に入れると、新事業には次の世代の人を育てていかなければならないと思います」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「刷増部長の息子は、まだ二十六ですが・・・」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 まだ、幸には竹根の意図が十分に理解できていない。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「そうですか、もう二十六歳ですか、ちょうどいいではないですか」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「・・・」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「私は、人事のことまで口を挟むつもりはないですが、そのくらいの英断があったもよいのではないですか」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

――自分と同世代の、この竹根という男は、どういう思考回路をしているのだろうか。しかし、『三十にして立つ、四十にして惑わず』というのにもかかわらず、経営者としての未熟さに自分が恥ずかしい――<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

< 次回に続く お楽しみに ><o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

■■ 脚注<o:p></o:p>

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>

■■ これまでのあらすじ PC←クリック<o:p></o:p>

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■■ゼロベース思考 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.142

2011-11-24 12:23:09 | 小説・先見思考

■■ゼロベース思考 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.142<o:p></o:p>

<o:p>

</o:p>

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>

【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>

<o:p>

</o:p>

■12 第二創業期始まる 18 通算142回 ゼロベース思考 <o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 幸は、竹根が福田商事を訪問して側面から応援してくれていることに対して深く感謝をした。ところが、竹根は、幸が描いてきたプリントショップ・ビジネス構想を否定したのである。何故否定されたのかわからない幸であったが、竹根の説明が始まった。気持ちが高揚してきたかと思うと、頭から否定される幸である。しかし、竹根のニッチ市場に対する戦略で竹根の意図が見えてきた。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

【回想2 1980年代】 <o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「要するに、ゼロベース思考で人事を考えろ、これが先生の指示ですね」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「いや、私は社長に指示をする立場にはいません。私からの提案です」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「指示でも、提案でも、いいです。いいことならどんどんやりたいです」<o:p></o:p>

「それで社長は、その人事をどのようにお考えですか?」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「オフセット・ビジネスを大松田に、プリントショップを刷増にしようと考えています」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「オフセット・ビジネスは印刷会社、プリントショップ版下や写植業者のそれぞれの発掘がポイントとなりますが、その辺のめどは立っていますか?」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「そこが問題で、そのための折衝などがありますので、両部長にそれぞれを担当させようと考えています」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「社長、これはわが社にとって重要な戦略です。それも、会長の活版機導入以来の大きな転換期です。私は、これはやはり社長の出番だと思います」<o:p></o:p>

 まさか自分の出番だと思っても見なかった幸には衝撃であった。それも単なる衝撃ではなく、社長としての判断力不足を思い知らされたという面でのショックが加わった大地震ともいえる衝撃にうちのめされそうになった。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

――そうか、ゼロベース思考による人事ということは、そう言うことか。コペルニクス的な大転換という言い古された表現があるけど、このような時に使う言葉なのだな――<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 ようやく、竹根の言っている意味が理解できた。と、その次の瞬間、さらに大きな衝撃が来た。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

< 次回に続く お楽しみに ><o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

■■ 脚注<o:p></o:p>

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>

■■ これまでのあらすじ PC←クリック<o:p></o:p>

■■ これまでのあらすじ mobile ←クリック<o:p></o:p>

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■■オフセットビジネスの戦略 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.141

2011-11-23 11:44:34 | 小説・先見思考

■■オフセットビジネスの戦略 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.141<o:p></o:p>

<o:p>

</o:p>

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>

【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>

<o:p>

</o:p>

■12 第二創業期始まる 17 通算141回 オフセットビジネスの戦略 <o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 印刷会社ラッキーの取締役会の場である。荒れた取締役会であるが、五カ年計画の第二議案まで何とか可決されるところまできた。<o:p></o:p>

 幸は、荒れた役員会の思い出から、我に返ると、そこはまだ靖国神社の茶室であった。三代目になるであろう育猛が何故ブログの話をしだしたのか気になって仕方のない幸である。<o:p></o:p>

 そのうちに幸は竹根と再会した1980年代に再び引き戻された。竹根がプリダ印刷機の販売の件で、古巣である福田商事を訪れた。<o:p></o:p>

 竹根もそのフォローのために、日時をずらして福田商事に行った。そのことが気になる幸は福田商事との商談を開始した。その帰りに竹根事務所を訪れた。待っている間だけでも幸は竹根から学ぶことが多かった。<o:p></o:p>

 幸は、竹根が福田商事を訪問して側面から応援してくれていることに対して深く感謝をした。ところが、竹根は、幸が描いてきたプリントショップ・ビジネス構想を否定したのである。何故否定されたのかわからない幸であったが、竹根の説明が始まった。気持ちが高揚してきたかと思うと、頭から否定される幸である。しかし、竹根のニッチ市場に対する戦略で竹根の意図が見えてきた。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

【回想2 1980年代】 <o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「さすが、先生ですね。ガイゼルのような大手企業を動かすなんて、しかも日本の会社ではなく海外の会社をネ」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「いや、いや、私の顧問先の一つがインクや顔料などのメーカーですので、そのつてで訪問できたのです。それがプラス方向に動いただけです。もし、技術的にこの問題が解決できれば、反射製版を市場が再評価してくれると思うのです。近い将来、これもビジネスになる可能性があります」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「なるほど、価格の安い反射製版専用のスキャナーができたりすると、うちのような小さな会社でもお客様に安価な四色印刷物を提供できるようになるというのですね。それが、うちのオフセット・ビジネスにも繋がってくるということになります」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「それだけではありません、これらのノウハウを蓄積し、顧客を固定化できれば、将来わが社がDPTビジネスに進出するインフラが整うことになります」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「ただし、反射製版の時代は長くは続きません」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「ええ、解っています。DTPの時代には版下がいらなくなると言うことですね」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「さすが、きちんと理解してくださっていますね」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「先生、ニッチの意味がわかってきました。大手企業があまり興味を示さないようなところで、まだまだわれわれが生き残っていけるやり方があるのですね」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「そうなのです。ラッキーの新ビジネスは、そこに繋がります。これを念頭に人事を考えたいと思うのです」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「要するに、ゼロベース思考で人事を考えろ、これが先生の指示ですね」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「いや、私は社長に指示をする立場にはいません。私からの提案です」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

< 次回に続く お楽しみに ><o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

■■ 脚注<o:p></o:p>

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>

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■■ これまでのあらすじ mobile ←クリック<o:p></o:p>

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■■ニッチ市場 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.140

2011-11-22 06:58:47 | 小説・先見思考

■■ニッチ市場 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.140<o:p></o:p>

<o:p>

 

</o:p>

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>

【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>

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</o:p>

■12 第二創業期始まる 16 通算140回 ニッチ市場 <o:p></o:p>

<o:p>

 

</o:p>

 印刷会社ラッキーの取締役会の場である。荒れた取締役会であるが、五カ年計画の第二議案まで何とか可決されるところまできた。<o:p></o:p>

 幸は、荒れた役員会の思い出から、我に返ると、そこはまだ靖国神社の茶室であった。三代目になるであろう育猛が何故ブログの話をしだしたのか気になって仕方のない幸である。<o:p></o:p>

 そのうちに幸は竹根と再会した1980年代に再び引き戻された。竹根がプリダ印刷機の販売の件で、古巣である福田商事を訪れた。<o:p></o:p>

 竹根もそのフォローのために、日時をずらして福田商事に行った。そのことが気になる幸は福田商事との商談を開始した。その帰りに竹根事務所を訪れた。待っている間だけでも幸は竹根から学ぶことが多かった。<o:p></o:p>

 幸は、竹根が福田商事を訪問して側面から応援してくれていることに対して深く感謝をした。ところが、竹根は、幸が描いてきたプリントショップ・ビジネス構想を否定したのである。何故否定されたのかわからない幸であったが、竹根の説明が始まった。気持ちが高揚してきたかと思うと、頭から否定される幸である。<o:p></o:p>

<o:p>

 

</o:p>

【回想2 1980年代】 <o:p></o:p>

<o:p>

 

</o:p>

<o:p>

 

</o:p>

「社長、製版というとフィルムを作ることが前提ですね」<o:p></o:p>

<o:p>

 

</o:p>

「いまはまだDTPが普及していないので、当然そうですね」<o:p></o:p>

<o:p>

 

</o:p>

「私は、すべての四色印刷がそこまでの品質を要求しているとは思っていないのです。高級なイメージを出すには、当然従来通りの製版工程が必要です。ところが、そうではない、小さな市場、これをマーケティングではニッチ市場というのですが、われわれの業界のニッチ市場を見つけ、そこでのビジネスをわが社の柱の一つにしたいのです」<o:p></o:p>

<o:p>

 

</o:p>

「ニッチですか?軽印刷業界にニッチ市場などがあるのでしょうか?」<o:p></o:p>

<o:p>

 

</o:p>

「それを見つけるのが、社長、あなたの仕事です」<o:p></o:p>

<o:p>

 

</o:p>

 頭をかいた。<o:p></o:p>

<o:p>

 

</o:p>

「先般のヨーロッパ出張の時に、スイスのガイゼル社を訪問したのです」<o:p></o:p>

<o:p>

 

</o:p>

「ああ、あの化学や医薬品の大手ですね。そこで、私の考え方を実現するような技術がないかどうか、尋ねたのです。ご存じのように、反射製版というのは、解像度の問題だけではなく、濃度の問題があり、コントラストが弱いなどの欠点があります。印刷インク、特に黒色のインクを改良すると、その問題が解決されるかもしれないと、早速研究テーマに加えてくれたのです」<o:p></o:p>

<o:p>

 

</o:p>

「さすが、先生ですね。ガイゼルのような大手企業を動かすなんて、しかも日本の会社ではなく海外の会社をネ」<o:p></o:p>

<o:p>

 

</o:p>

< 次回に続く お楽しみに ><o:p></o:p>

<o:p>

 

</o:p>

■■ 脚注<o:p></o:p>

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>

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■■高揚と否定 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.139

2011-11-21 12:53:54 | 小説・先見思考

■■高揚と否定 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.139<o:p></o:p>

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 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>

【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>

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■12 第二創業期始まる 15 通算139回 高揚と否定 <o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 印刷会社ラッキーの取締役会の場である。荒れた取締役会であるが、五カ年計画の第二議案まで何とか可決されるところまできた。<o:p></o:p>

 幸は、荒れた役員会の思い出から、我に返ると、そこはまだ靖国神社の茶室であった。三代目になるであろう育猛が何故ブログの話をしだしたのか気になって仕方のない幸である。<o:p></o:p>

 そのうちに幸は竹根と再会した1980年代に再び引き戻された。竹根がプリダ印刷機の販売の件で、古巣である福田商事を訪れた。<o:p></o:p>

 竹根もそのフォローのために、日時をずらして福田商事に行った。そのことが気になる幸は福田商事との商談を開始した。その帰りに竹根事務所を訪れた。待っている間だけでも幸は竹根から学ぶことが多かった。<o:p></o:p>

 幸は、竹根が福田商事を訪問して側面から応援してくれていることに対して深く感謝をした。ところが、竹根は、幸が描いてきたプリントショップ・ビジネス構想を否定したのである。何故否定されたのかわからない幸であったが、竹根の説明が始まった。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

【回想2 1980年代】 <o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

――先日の竹根先生の話では、この版下作成という部分も将来はなくなると言っていたな。それを前提にこのビジネスと取り組んでいけば、今からいろいろな手を打つことができる――<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 幸の顔が紅潮してくるのがわかる。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「そうすれば、お客様の満足度は高まります。人間の欲求というのは、ある段階まで来るとまたその上を目指します。本文についても、ワープロやパソコンで印字した品質には満足できなくなります」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「すなわち、お客様が意図した原稿をもとに、版下も作ってあげると言うことですね。ウン、ウン」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「お客様の中には、原稿の中に写真を入れたいという人もいるでしょう。もっとデザイン性の高い印刷物を求める人も当然います。そうなると、客層も印刷物も、今までとは異なる市場に広がってきます」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「売上が伸びると言うことですね。付加価値ビジネスにより、利益率も大きく改善されますね」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「しかし、それだけでは、いずれライバルが出てきます。ラッキーとしては、その先を行かなければなりません」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 ――せっかくいい気分になっていたのに、竹根先生は水を差すのだから・・・――<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「ああ、せっかくふくらんだ夢をつぶしてしまい、申し訳ありません」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 自分の気持ちを読まれたことを笑いでごまかそうとしたが、堅い笑顔になってしまった。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

< 次回に続く お楽しみに ><o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

■■ 脚注<o:p></o:p>

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>

■■ これまでのあらすじ PC←クリック<o:p></o:p>

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■■プリントショップとDTP 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.138

2011-11-18 11:54:44 | 小説・先見思考

■■プリントショップとDTP 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.138<o:p></o:p>

<o:p>

</o:p>

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>

【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>

<o:p>

</o:p>

■12 第二創業期始まる 14 通算138回 プリントショップとDTP <o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 印刷会社ラッキーの取締役会の場である。荒れた取締役会であるが、五カ年計画の第二議案まで何とか可決されるところまできた。<o:p></o:p>

 幸は、荒れた役員会の思い出から、我に返ると、そこはまだ靖国神社の茶室であった。三代目になるであろう育猛が何故ブログの話をしだしたのか気になって仕方のない幸である。<o:p></o:p>

 そのうちに幸は竹根と再会した1980年代に再び引き戻された。竹根がプリダ印刷機の販売の件で、古巣である福田商事を訪れた。<o:p></o:p>

 竹根もそのフォローのために、日時をずらして福田商事に行った。そのことが気になる幸は福田商事との商談を開始した。その帰りに竹根事務所を訪れた。待っている間だけでも幸は竹根から学ぶことが多かった。<o:p></o:p>

 幸は、竹根が福田商事を訪問して側面から応援してくれていることに対して深く感謝をした。ところが、竹根は、幸が描いてきたプリントショップ・ビジネス構想を否定したのである。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

【回想2 1980年代】 <o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 幸には、アメリカのプリントショップに限界があるなどと、毛頭考えもしなかった。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「プリントシップ・ビジネスの基本は、お客様が自分で版下を作り、それをラッキーが印刷物にしてあげる。アメリカのプリントシップ・ビジネスは、こういうことですね」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 幸は、頷いたが、竹根の言いたいことがまだ読めない。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「お客様は、それですべて満足しているのでしょうか?」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 幸は、その質問を反芻した。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「十数年前、幸社長とニューヨークでプリントショップを訪問したおかげで、私はアメリカでレタリングセットの販売を思いつき売上を伸ばすことができましたね」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「そうか、見出しなどの大きな文字をお客様が作ることができない。それをうちがやってあげることにより、お客様の印刷物が一層見栄えがするということになりますね」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「そうです、それが付加価値です。ラッキーがお客様の不満足な部分のお手伝いをすることがお客様にはメリットであり、ラッキーとしては付加価値ビジネスになると言うことです」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「そうか、例えば、本文はお客様が版下を用意し、見出しやキャッチコピーの部分のスペースを取っておいてもらって、うちで写植機を使って文字を入れてやればよいのですね。うん、何となく見えてきた」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

< 次回に続く お楽しみに ><o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

■■ 脚注<o:p></o:p>

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>

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■■幸構想の否定 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.137

2011-11-17 06:38:06 | 小説・先見思考

■■幸構想の否定 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.137<o:p></o:p>

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 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>

【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>

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■12 第二創業期始まる 13 通算137回 幸構想の否定 <o:p></o:p>

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 印刷会社ラッキーの取締役会の場である。荒れた取締役会であるが、五カ年計画の第二議案まで何とか可決されるところまできた。<o:p></o:p>

 幸は、荒れた役員会の思い出から、我に返ると、そこはまだ靖国神社の茶室であった。三代目になるであろう育猛が何故ブログの話をしだしたのか気になって仕方のない幸である。<o:p></o:p>

 そのうちに幸は竹根と再会した1980年代に再び引き戻された。竹根がプリダ印刷機の販売の件で、古巣である福田商事を訪れた。<o:p></o:p>

 竹根もそのフォローのために、日時をずらして福田商事に行った。そのことが気になる幸は福田商事との商談を開始した。その帰りに竹根事務所を訪れた。待っている間だけでも幸は竹根から学ぶことが多かった。<o:p></o:p>

 幸は、竹根が福田商事を訪問して側面から応援してくれていることに対して深く感謝をした。<o:p></o:p>

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【回想2 1980年代】 <o:p></o:p>

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 ブラックのコーヒーを一すすりして、例の竹根式の間が続いた。<o:p></o:p>

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 幸がコーヒー好きであることから、今日は竹根にもコーヒーが供されている。幸もつられてカップを口元に運んだ。<o:p></o:p>

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 丁寧にいれられたアロマが口から鼻に抜ける。<o:p></o:p>

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 幸には、この感触が何とも言えない。至福の時という言葉があるが、平凡ながらいつも「至福の時だ」と思う。<o:p></o:p>

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「私は、プリントシップ・ビジネスはDTPに繋がると考えています」<o:p></o:p>

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――DTP、DTP、この前の竹根の講演会で出てきた言葉だ――<o:p></o:p>

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 幸には、次第にそのときの記憶が戻ってきた。<o:p></o:p>

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 DTP、デスク・トップ・パブリッシングである。版下や製版の工程がデジタル・データに置き換わるというアレである。<o:p></o:p>

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 それにしても、プリントシップ・ビジネスという軽印刷がなぜDTPに繋がるのか、幸には合点が行かない。<o:p></o:p>

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 幸のそれを読んだように、竹根の言葉が続いた。<o:p></o:p>

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「プリントシップ・ビジネスは、社長が昔見てきたようなアメリカ式のプリントショップのやり方では、限界があると考えています」<o:p></o:p>

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 幸には、アメリカのプリントショップに限界があるなどと、毛頭考えもしなかった。<o:p></o:p>

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 むしろアメリカ式のプリントショップこそがわが社が目指す生き残り方だと信じてきた。それが、覆されるのかと、不安と不満の気持ちが起こった。何かを言おうとしたが、適切な表現を思いつかない。<o:p></o:p>

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< 次回に続く お楽しみに ><o:p></o:p>

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■■ 脚注<o:p></o:p>

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>

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■■幸の経営戦略案 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.136

2011-11-16 10:17:54 | 小説・先見思考

■■幸の経営戦略案 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.136<o:p></o:p>

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 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>

【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>

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■12 第二創業期始まる 12 通算136回 幸の経営戦略案 <o:p></o:p>

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 印刷会社ラッキーの取締役会の場である。荒れた取締役会であるが、五カ年計画の第二議案まで何とか可決されるところまできた。<o:p></o:p>

 幸は、荒れた役員会の思い出から、我に返ると、そこはまだ靖国神社の茶室であった。三代目になるであろう育猛が何故ブログの話をしだしたのか気になって仕方のない幸である。<o:p></o:p>

 そのうちに幸は竹根と再会した1980年代に再び引き戻された。竹根がプリダ印刷機の販売の件で、古巣である福田商事を訪れた。<o:p></o:p>

 竹根もそのフォローのために、日時をずらして福田商事に行った。そのことが気になる幸は福田商事との商談を開始した。その帰りに竹根事務所を訪れた。待っている間だけでも幸は竹根から学ぶことが多かった。<o:p></o:p>

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【回想2 1980年代】 <o:p></o:p>

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 また、竹根に深々と頭を下げる機会が来た。こういうことがこれからも多いだろうと、先日思ったばかりであった。<o:p></o:p>

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 しばらく、福田商事の件で会話が続いてから、竹根が改まった口調で切り出した。<o:p></o:p>

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「ところで、社長、今後の展開ですが、役員会のあとで個人的にお願いしたように、社員からの提案を待つだけではなく、社長としてのお考えをお聞かせください」<o:p></o:p>

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 幸は、背広の胸ポケットから、折りたたんだA4サイズのメモを取り出した。このようなこともあろうと事前に用意しておいたものである。<o:p></o:p>

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 幸の構想は、オフセット・ビジネスについては大松田をトップに、プリントシップ・ビジネスの新事業の担当責任者を刷増にし、若手をそれに何人かつけるという考えである。<o:p></o:p>

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 竹根は、自分の構想を別に持っているらしい。<o:p></o:p>

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「すでに、社長の努力で銀行も融資の内示を出してくれているし、うちの方でも財務担当者が先般社長と打ち合わせたように新規事業参入補助金の申請を東京都に出しています。こちらは、すぐのすぐには下りないだろうと思いますが、却下されることはないと考えています。これらのことから、資金的なめどが立ったと考えますが、どうでしょうか」<o:p></o:p>

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「先日もお話しましたように、資金的には何とかなると思います。会長も先生のご提案には積極的ですので、何らかの協力をしてくれることは確かです」<o:p></o:p>

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「守りが堅固であれば、いかに攻撃展開をするかが、これからの成否のポイントになってきます。社長もその中でも人事が重要だとお考えですし、それが今、社長が説明をしてくれたことに繋がっていると思います。私も成否のポイントは、人事というか、組織にあると考えています」<o:p></o:p>

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< 次回に続く お楽しみに ><o:p></o:p>

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■■ 脚注<o:p></o:p>

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>

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■■竹根事務所で学ぶ 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.135

2011-11-15 11:49:15 | 小説・先見思考

■■竹根事務所で学ぶ 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.135<o:p></o:p>

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 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>

【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>

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■12 第二創業期始まる 11 通算135回 竹根事務所で学ぶ <o:p></o:p>

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 印刷会社ラッキーの取締役会の場である。荒れた取締役会であるが、五カ年計画の第二議案まで何とか可決されるところまできた。<o:p></o:p>

 幸は、荒れた役員会の思い出から、我に返ると、そこはまだ靖国神社の茶室であった。三代目になるであろう育猛が何故ブログの話をしだしたのか気になって仕方のない幸である。<o:p></o:p>

 そのうちに幸は竹根と再会した1980年代に再び引き戻された。竹根がプリダ印刷機の販売の件で、古巣である福田商事を訪れた。<o:p></o:p>

 竹根もそのフォローのために、日時をずらして福田商事に行った。そのことが気になる幸は福田商事との商談を開始した。その帰りに竹根事務所を訪れた。<o:p></o:p>

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【回想2 1980年代】 <o:p></o:p>

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 幸は、竹根の事務所の応接室で竹根を待った。<o:p></o:p>

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「お待たせして申し訳ありません」と再び応接室に入ってきた平は、日経新聞を幸のために持ってきてくれた。<o:p></o:p>

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「先ほど、五分ほどと申しましたが、それより長くお待ちいただくことになりそうです。申し訳ありません」<o:p></o:p>

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 自分事のように、謝罪する平に、やはり愛子と共通する何かを発見した。<o:p></o:p>

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 入れ替わりに荻野が顔を出した。ラッキーのコンサルティングの件で十分程であろうか、話をした。<o:p></o:p>

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 やがて竹根が応接室に入ってきた。<o:p></o:p>

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 幸は、その連係プレーのおかげで、貴重な時間を浪費したという気持ちにはならなかった。<o:p></o:p>

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 このあたりが、うちの会社に欠けていることなのだと言うことも気づかされた。<o:p></o:p>

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「お待たせして、済みません」<o:p></o:p>

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「先生、さきほど電話で福田商事との件で結果をご報告したように、大変乗り気で、早速準備に取りかかろうと思います。先生が福田商事に企画書として事前に伏線を引いておいてくださったのが功を奏したようです。聞くところによると伊中事業部長は先生と同期なのだそうですね。それで、先生のおっしゃったことを、早速実現しようと考えていたようです。そこにうちがうまく飛び込んだわけですね。ありがとうございます」<o:p></o:p>

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 また、竹根に深々と頭を下げる機会が来た。こういうことがこれからも多いだろうと、先日思ったばかりであった。<o:p></o:p>

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< 次回に続く お楽しみに ><o:p></o:p>

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■■ 脚注<o:p></o:p>

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>

■■ これまでのあらすじ PC←クリック<o:p></o:p>

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