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経営コンサルタントへの道

コンサルタントのためのコンサルタントが、半世紀にわたる経験に基づき、経営やコンサルティングに関し毎日複数のブログを発信

■■【時代の読み方】 観光立国としての日本<2/3>

2014-12-18 12:02:00 | 【話材】 ビジネス関連

■■【時代の読み方】 日本は観光立国としての地位を取り戻せるか<2/3> 2014/12/18

 時代の流れを時系列的に見ると、見えないものが見えてきます。NHKの放送や新聞・雑誌などを見て、お節介心から紹介しています。


独善解説

■ 日本は観光立国としての地位を取り戻せるか<2/3> 2014/12/18

 外国からの観光客、増加していることが報道されています。かつて、日本は「FUJIYAMA」などとアメリカを中心とする観光立国でした。ですから増加しているというよりは、観光立国の地位を回復し始めているというのが近いような気がします。

 NHKで「観光立国に必要なことは」という番組の広瀬公巳解説委員のお話を中心にご紹介します。

 日本には、名所旧跡だけではなく、食文化やアニメーションなどクールビズ関連におきまして海外で任期が高まっていることは、報道等を通じて私たちも知っています。それらをうけて英語で情報発信に力を入れているだけではなく、中国語や韓国語とさまざまです。

 日本を訪れた外国人観光客は、2014年10月までの数字ですでに過去最高の1100万人にまで達しています。10年前には、約600万人でしたから、その数値と比べる増すと二倍近い数字になります。

 前回は、下記のテーマでお届けしました。

  1)外国人観光客が今なぜ増えているのか

 3回シリーズの2回目であります今回は、下記のテーマです。



◇2 外国人観光客のお気に入りはどこに

 外国人観光客が、日本を訪れる目的は、以下のようになっています。

 1位 日本食
 2位 買い物
 3位 自然・景勝地
 4位 街歩き
 5位 温泉
 6位 旅館
 7位 酒
 8位 歴史・文化

 広瀬解説委員は4位の「街歩き」を重視し、実際に東京の商店街を取材しました。その一つが昔ながらの雰囲気を残す東京品川の戸越銀座商店街です。新幹線の品川駅や羽田空港からの立ち寄りの観光地として注目されています。

 外国人観光客の声をいくつか挙げてみましょう。

(1)「東京観光をしていますが歩くのが好きなのでここに来ました。ここは食べ歩きもできていろんなものを見つけられます」

(2)「新宿などと比べて静かなところがいいです。買い物をしながら気分もリラックスできます」

 では、なぜ戸越銀座が外国人に人気があるのでしょうか。それは商店街の魅力を映像化したり、インターネットのサイトで戸越銀座をPRしているのです。たとえば、おそうざい屋さんで売っているおかずとか、いままで近所の自分たちだけで食べていたような、例えばお団子なんかも観光資源として紹介されています。

 独り歩きや食べ歩きを楽しみたいと思っている人が多いそうです。外国人の観光客は路地とか脇道の写真を撮っていくことも多いのです。

 日本人にとっては当たり前のものが、外国人観光客に注目されるのです。戸越銀座銀六商店街振興組合の亀井哲郎理事長は、「自然体の日本というのも大きな観光資源だと思います。いままで直接外国人の方に聞いてこなかったんだと思いますね。」と言っています。

 上述の4位「街歩き」以外でも広瀬解説委員は3位の「自然・景勝地」も重視していらっしゃいます。北海道のスキー場では雪のない東南アジアからの観光客も増えています。日本の冬はオーストラリアでは夏であることから、真夏にスキーを楽しむという観点で、オーストラリア人が、ニセコにたくさん来るというニュースも数年前から聞きます。

 雪ににしても、温泉にしても、日本食にしても、むかしからある「ありのまま」の日本の価値が、外国人によって再発見されているわけです。 <続く>

■ 日本は観光立国としての地位を取り戻せるか<1/3> 2014/12/17



 外国からの観光客、増加していることが報道されています。かつて、日本は「FUJIYAMA」などとアメリカを中心とする観光立国でした。ですから増加しているというよりは、観光立国の地位を回復し始めているというのが近いような気がします。



 NHKで「観光立国に必要なことは」という番組の広瀬公巳解説委員のお話を中心にご紹介します。



 日本には、名所旧跡だけではなく、食文化やアニメーションなどクールビズ関連におきまして海外で任期が高まっていることは、報道等を通じて私たちも知っています。それらをうけて英語で情報発信に力を入れているだけではなく、中国語や韓国語とさまざまです。

 日本を訪れた外国人観光客は、2014年10月までの数字ですでに過去最高の1100万人にまで達しています。10年前には、約600万人でしたから、その数値と比べる増すと二倍近い数字になります。



1)外国人観光客が今なぜ増えているのか



 アベノミクスの第三の矢の一環としても、オリンピックを前に年間2000万人の海外観光客を呼び込もうとしています。(私は安倍総理の支援者というわけではありません)

 日本は人口減少という状態が留まらず、日本人だけの観光旅行では成り立たなくなってきています。そのためにも海外からお客様を呼び込んで、日本のくらしや経済を元気づけなければならないのです。



 外国人観光客が増えているのは、今日に始まったことではなく、もともと成長するアジアの観光客の足が日本に向かっていました。その上に、いくつもの要因が重なりました。



(1)円安



 1ドルが80円の円高の時に比べ1ドルが120円の時代とでは、同じ1ドルでありながら40円も余分に円貨を入手できるのです。すなわち、円安で外国人観光客は、日本円で買い物をするときに、円高時代に比べて1.5倍価値差があり、より多くのもの、より高級品を買えることになることはご存知の通りです。



(2) 入国制限の緩和



 中国人向けビザ発給要件が緩和されたり、東南アジアのいくつかの国で煩雑なビザの必要がなくなったりしています。例えば観光のビザが免除になったタイの場合は一年間で25万人入国が増えています。同様にマレーシアでも60パーセント近い上積みになっています。

(3)LCC・格安航空便の拡大



 外国人観光客は韓国、台湾、中国、東南アジアと77パーセントがアジアからです。こうした地域と日本の地方都市などを直接結ぶ格安の路線が次々と開設されました。



 「予算」と「入国許可」と「利便性」で日本が身近な国になってきているのが、増加要因として大きいようです。

 ■ 「遠隔操作ソフト」被害に遭わないために 2014/12/04



 独立行政法人情報処理推進機構が「 遠隔操作ソフトは利用目的を理解してインストールを! 」というアナウンスをしています。

 市販されている正規のソフトを利用しますので、利用者が安心してしまい、実はとんでもないことになっていることに気がつかないのです。

 このような被害に遭わないようにするにはどうしたらよいのでしょうか、情報処理推進機構の情報をもとに、お話してまいりたいと思います。


◇1 遠隔操作ソフトの恐ろしさ

「遠隔操作ソフト」というのは、あまり馴染みがなく、自分には無関係なものと思っている人が多いと思います。

 ある女性と知り合った男性から「安全のために、このソフトは無料ですが効果的ですので、このセキュリティソフトをインストールしては」と持ちかけられました。

 この事件で使われた遠隔操作ソフトは、ウイルスや不正なソフトではなく一般に市販されている正規のソフトでしたので、安心して、その男性の誘いになりました。

 そのソフトは、「遠隔操作ソフト」といって、そばにいなくても、パソコン操作などを教えてもらえる便利なソフトです。教える男性も、教えられる女性も、同じ画面をみることができ、教える男性が教えられる女性のパソコンの操作をすることができます。

 教える男性が、このように操作すれば良いのですと、実際の操作をすることができますので、教えられる女性はそれを見ながら操作を理解できます。換言しますと、教える側に悪意がありますと、この遠隔操作により教えられる女性のパソコンを自由に操作できます。すなわちデータを窃取されたり、ウィルスソフトをインストールされたりする被害に容易にあうことになります。

 あたかも、教えられる女性が自分の家に、教える男性を常時招待していることになり、やりたい放題になってしまいます。

 国民生活センターによれば、遠隔操作によるプロバイダ変更の勧誘トラブルに関する相談件数が2013年度から急増しています。2013年度の相談件数は、2012年度と比べて約8.5倍となる1,596件でした。さらに、2014年度の相談件数は9月5日の時点ですでに2013年度とほぼ同数となる1,537件もの相談が寄せられているといいますから、さらに悪くなっていて、2,000件を超えることすら懸念されています。


◇2 遠隔操作ソフトを利用するための留意点

 既述の通り、遠隔操作ソフトは、ユーザーサポートなどでも利用されるなど、正規のソフトを利用することが多いのです。そのために大半の人が安心してしまういます。

 独立行政法人情報処理推進機構では、遠隔操作ソフトを利用する場合の留意点を以下のように紹介しています。

1)産経ニュース:「 東京の男にPC乗っ取られた京都女性の“無謀”」
 http://www.sankei.com/west/news/140613/wst1406130075-n1.html

2)国民生活センター:相談激増!遠隔操作によるプロバイダ変更勧誘トラブルにご注意
 http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20140918_1.html

3)TOSHIBA: 遠隔支援サービス
 http://dynabook.com/assistpc/remote/index_j.htm

 上記のことから、下記の3条件が整ったときに、この被害を受ける可能性がありますので、この3点が揃ったときに注意が必要ですと、同機構ではアドバイスをしています。

1)「操作される側」のパソコンに遠隔操作ソフトがインストール(実行)され、サービスが有効となっている

2)「操作される側」のパソコンがネットワークに接続され、通信が可能となっている

3)「操作される側」のパソコンのIPアドレスや遠隔操作ソフトを利用する際のアカウント情報(ID、パスワードなど)を「操作する側」が知っている

 パソコン操作など、遠隔操作ソフトを利用したサービスを受ける際には、万が一のトラブルに備えて、下記の実践を、同機構ではアドバイスをしています。

【実践事項】

1)遠隔操作を行う担当者の企業名、所属、名前、連絡先をできるかぎり確認してください。

2)遠隔操作による作業の内容や目的を事前に確認してください。

3)遠隔操作ソフトの名称、開発元、ダウンロードサイト(URL)、主な機能を確認してください。

4)遠隔操作による作業実施中はパソコンから目を離さず、操作内容を確認してください。
5)作業完了後は、遠隔操作ソフトを確実にアンインストール(削除)してください。


◇3 無料サービスに要注意

 「パソコンやスマホの操作を”無料”で教えます」などと言った宣伝文句を見ますと、つい利用したくなります。とりわけ初心者は、わからないことが多く「無料」ということから気軽に利用しがちです。

 教えている途中に、事前説明がないまま、データを盗み取るとか、どの様なアプリケーションをインストールしているか等情報収集をされているとか、他に何かをされている可能性があります。

 もちろん、無料サービスが全て悪意あるというわけではないのですが、対価を求めない”無料サービス”ではビジネスは成り立ちません。何らかのメリットがありますからこそ”無料”にしていると思いませんか?

 不審な動きが見られた場合には、無線LAN機能をオフにするとか、ネットワークケーブルを抜くとか、ルータの電源を落とす等で、パソコンのネットワークを切断することで、それ以上の遠隔操作を強制的に中断させることができます。そのような場合は、改めて作業内容を確認し、十分に理解、納得した上で遠隔操作の継続可否を判断するようにしましょう。

 「無料」という言葉に誘惑されたり、利用目的を理解せずに遠隔操作ソフトをインストールしたりすることは、思わぬトラブルに巻き込まれてしまう可能性があると考えるべきです。

 情報処理推進機構では「相手に言われるがまま遠隔操作ソフトをインストールしてしまうことは絶対に避け、上記の事項を実践する」という注意喚起をしています。このようなトラブルに巻き込まれないように心がけて、明るいパソコンライフをエンジョイしてください。

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■■【経営マガジン】12月18日号 経営とコンサルティング

2014-12-18 08:32:00 | 【時事】

■■【経営マガジン】12月18日号 経営とコンサルティング




 経営コンサルタント歴約40年の経験から、

  ◇ 経営者・管理職の皆様
  ◇ 経営コンサルタントを目指す人
  ◇ プロの経営コンサルタント

の皆様に、時宜に即した情報を、毎週月曜日と木曜日に、また改訂版を随時お届けしています。

 
  12月 2014(平成26)年
 18 ■ 地下鉄記念日 12/18
 2002年の12月18日、東京地下鉄株式会社法が成立し、2004年、それまでの帝都高速度交通営団(通称・営団・営団地下鉄)から、「東京地下鉄(愛称:東京メトロ)」になりました。
 日本国政府と東京都が出資する東京地下鉄株式会社法に基づく
・・・・・<続き
 
【今週の独善解説】「日本は観光立国としての地位を取り戻せるか」を連載していますが、幸い大変ご好評をいただいています。最終回を挿入し、時系列的に掲載いたしましたので、下方にスクロールしてからご覧下さると幸いです。
 また、経営者・管理職向けの「経営コンサルタントと上手に付き合う法」も好評ですので、ご紹介します。
・・・・・MORE ←クリック
 

【今週の注目】ポイントを掴むと見えるものが異なってくる
 漠然とものを見るのではなく、今何がポイントなのかを押さえてみると、それまで見えなかったものが「視える」ようになります。
 今週の動きを、NHKニュース、日経サイト他を参照して、独断と偏見で項目を選んでみました。また
、最新記事を時系列的に掲載している【独り言】コーナーも併せてご覧下さると一層ヒントを得られやすくなります。


18日(木)

政府日銀:日銀金融政策決定会合(~19日)、資金循環統計(日銀)、勤労統計(厚労省)民間:三村日商会頭が記者会見、白物家電国内出荷実績
米国:景気先行指標総合指数、景気指数
欧州:EU首脳会議(~19日)、独企業景況感指数、英小売売上高
ブログ:正午発信【
時代の読み方


【 注 】
【ブログ】は、閲覧と発行時間が異なる場合には、掲載ブログとは異なるブログが表示されることがあります。時間を変えてご覧下さるようお願いします。

【時事用語解説】←クリック

 

■ 心 de 経営 - 経営士ブログに学ぶ ST

 当ブログ「新米経営コンサルタントの日記」の一説を紹介します。

 経営士ブログという、経営コンサルタントが、毎日複数本のブログを発信しています。これを読むのが楽しみである。先日、「心 de 経営」という毎月第二火曜日に発信されるシリーズが気に入っている。経営には、心が通い合う管理が必要であるというのが筆者の持論の様である。
 その一説を転載しておく。

 ◇ 心で経営
   
http://keieishi.dgblog.dreamgate.gr.jp/e113337.html

【経営者・管理職の皆様へお勧めブログ】
 ◇ 独立起業支援
   http://keieishi.dgblog.dreamgate.gr.jp/c2124.html
 ◇ http://keieishi.dgblog.dreamgate.gr.jp/c2139.html" target="_blank">経営コンサルタントの使い方
   http://keieishi.dgblog.dreamgate.gr.jp/c2139.html" target="_blank">http://keieishi.dgblog.dreamgate.gr.jp/c2139.html
 ◇ http://keieishi.dgblog.dreamgate.gr.jp/c2565.html" target="_blank">経営コンサルタントからのメッセージ
   http://keieishi.dgblog.dreamgate.gr.jp/c2565.html" target="_blank">http://keieishi.dgblog.dreamgate.gr.jp/c2565.html

 ◇ http://keieishi.dgblog.dreamgate.gr.jp/c2544.html" target="_blank">歴史に学ぶ経営
   http://keieishi.dgblog.dreamgate.gr.jp/c2544.html" target="_blank">http://keieishi.dgblog.dreamgate.gr.jp/c2544.html

【経営コンサルタント(志望者)へのお勧めブログ】
 ◇ 経営コンサルタントになろう
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 ◇ http://keieishi.dgblog.dreamgate.gr.jp/c2468.html" target="_blank">経営コンサルタントQ&A
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【経営コンサルタントの独り言】 
 独断と偏見で、その日のNHK、日経などのニュースや話題などを、タイミング良く、できるだけ公平公正にお伝えしたいと思います。また、最後に私なりの私見も付けることがあります。読者の皆様からは「わかりやすい」をお褒めの言葉をいただいています。最新記事を時系列的に掲載しているまとめて【独り言】コーナーも併せてご覧下さると一層ヒントを得られやすくなります。

■ 日本は観光立国としての地位を取り戻せるか 2014/12/18

 外国からの観光客、増加していることが報道されています。かつて、日本は「FUJIYAMA」などとアメリカを中心とする観光立国でした。ですから増加しているというよりは、観光立国の地位を回復し始めているというのが近いような気がします。

 NHKで「観光立国に必要なことは」という番組の広瀬公巳解説委員のお話を中心にご紹介します。

 日本には、名所旧跡だけではなく、食文化やアニメーションなどクールビズ関連におきまして海外で任期が高まっていることは、報道等を通じて私たちも知っています。それらをうけて英語で情報発信に力を入れているだけではなく、中国語や韓国語とさまざまです。
 日本を訪れた外国人観光客は、2014年10月までの数字ですでに過去最高の1100万人にまで達しています。10年前には、約600万人でしたから、その数値と比べる増すと二倍近い数字になります。

1)外国人観光客が今なぜ増えているのか

 アベノミクスの第三の矢の一環としても、オリンピックを前に年間2000万人の海外観光客を呼び込もうとしています。(私は安倍総理の支援者というわけではありません)

 日本は人口減少という状態が留まらず、日本人だけの観光旅行では成り立たなくなってきています。そのためにも海外からお客様を呼び込んで、日本のくらしや経済を元気づけなければならないのです。

 外国人観光客が増えているのは、今日に始まったことではなく、もともと成長するアジアの観光客の足が日本に向かっていました。その上に、いくつもの要因が重なりました。

(1)円安

 1ドルが80円の円高の時に比べ1ドルが120円の時代とでは、同じ1ドルでありながら40円も余分に円貨を入手できるのです。すなわち、円安で外国人観光客は、日本円で買い物をするときに、円高時代に比べて1.5倍価値差があり、より多くのもの、より高級品を買えることになることはご存知の通りです。

(2) 入国制限の緩和

 中国人向けビザ発給要件が緩和されたり、東南アジアのいくつかの国で煩雑なビザの必要がなくなったりしています。例えば観光のビザが免除になったタイの場合は一年間で25万人入国が増えています。同様にマレーシアでも60パーセント近い上積みになっています。

(3)LCC・格安航空便の拡大

 外国人観光客は韓国、台湾、中国、東南アジアと77パーセントがアジアからです。こうした地域と日本の地方都市などを直接結ぶ格安の路線が次々と開設されました。

 「予算」と「入国許可」と「利便性」で日本が身近な国になってきているのが、増加要因として大きいようです。


◇2 外国人観光客のお気に入りはどこに

 外国人観光客が、日本を訪れる目的は、以下のようになっています。

 1位 日本食
 2位 買い物
 3位 自然・景勝地
 4位 街歩き
 5位 温泉
 6位 旅館
 7位 酒
 8位 歴史・文化

 広瀬解説委員は4位の「街歩き」を重視し、実際に東京の商店街を取材しました。その一つが昔ながらの雰囲気を残す東京品川の戸越銀座商店街です。新幹線の品川駅や羽田空港からの立ち寄りの観光地として注目されています。

 外国人観光客の声をいくつか挙げてみましょう。

(1)「東京観光をしていますが歩くのが好きなのでここに来ました。ここは食べ歩きもできていろんなものを見つけられます」

(2)「新宿などと比べて静かなところがいいです。買い物をしながら気分もリラックスできます」

 では、なぜ戸越銀座が外国人に人気があるのでしょうか。それは商店街の魅力を映像化したり、インターネットのサイトで戸越銀座をPRしているのです。たとえば、おそうざい屋さんで売っているおかずとか、いままで近所の自分たちだけで食べていたような、例えばお団子なんかも観光資源として紹介されています。

 独り歩きや食べ歩きを楽しみたいと思っている人が多いそうです。外国人の観光客は路地とか脇道の写真を撮っていくことも多いのです。

 日本人にとっては当たり前のものが、外国人観光客に注目されるのです。戸越銀座銀六商店街振興組合の亀井哲郎理事長は、「自然体の日本というのも大きな観光資源だと思います。いままで直接外国人の方に聞いてこなかったんだと思いますね。」と言っています。
 上述の4位「街歩き」以外でも広瀬解説委員は3位の「自然・景勝地」も重視していらっしゃいます。北海道のスキー場では雪のない東南アジアからの観光客も増えています。日本の冬はオーストラリアでは夏であることから、真夏にスキーを楽しむという観点で、オーストラリア人が、ニセコにたくさん来るというニュースも数年前から聞きます。

 雪ににしても、温泉にしても、日本食にしても、むかしからある「ありのまま」の日本の価値が、外国人によって再発見されているわけです。


◇3 外国人観光客増による経済的な効果

 日本では、観光は金融や土木などと肩をならべるのどの、20兆円規模の大きな産業であり、「基幹産業」の一つといっても良いでしょう。大変大雑把ですが、基幹産業の経済規模を見てみましょう(2012年)

  建設       55兆円
  自動車      45兆円
  電気機械     30兆円
  金融       20兆円
  観光       20兆円
  土木       20兆円

 広瀬解説委員によりますと、観光関連20兆円の内、外国人観光客の消費額は1兆4000億円です。これを一人あたりにすると消費金額は13万7000円になります。計算上は外国人10人分の観光消費だけで日本人一人の一年間の消費額ななります。

 これを多いとみるか、少ないとみるかが問題ですが、これから日本の人口は減っていきますので外国人観光が頼りという状況となります。

 世界各国の観光客数を見ますと、フランスがトップです。

  フランス     8000万人
  スペイン     6000万人
  イギリス     3000万人
  日本       1000万人

 日本は1000万を世界の中ではまだ遅れをとっていて政府は東京オリンピックまでに2000万人にしたいとしています。それに近づくため、広瀬解説委員は、「観光立国のための3条件」を挙げて提案しています。

(1) 宣伝

 台湾からの修学旅行生は、この10年間で20倍以上にもなり、その総数は8000人にまで成長しています。台湾での宣伝活動の成果があってのことですが、日本の理解者をふやしリピーターも開拓していくべきです。

(2) サービスの向上

 外国人には言葉の壁があります。日本語のできない外国人の立場にたってどうすべきかを考えるべきです。その一環として公衆無線LANの拡充があります。異国の地で安心して情報を得られるようにすべきです。

(3) 魅力づくり

 これはあたり前のことですが、簡単なことではありません。

 広瀬解説委員は、地域おこしを強調しています。道路などの観光インフラを整えていく場合に「価値のある観光資源の開発に結びついているのか」という観点で見るべきです。それには外国人の声も「よく聞く」ということが大切だと同志は強調しています。

 そして、その魅力をどの様に訴えていくのか、各地で知恵くらべをする過程で自分自身の魅力を発見することにもつながるのでないかと言っています。

 「おもてなし」で、東京オリンピック開催権を獲得しましたが、まだまだおもてなし精神が日本国民に染み込んでいるかというと必ずしも100点満点ではないでしょう。マーケティングの基本である「お客さんである外国人が何を求めているのか」という視点を大切にしていけば「のびしろ」もまだまだあると思います。




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今月の呼びかけ:「個人間でやりとりする写真や動画もネットに公開しているという認識を!」

~ スマートフォンの不正アプリによる性的脅迫被害に注意 ~

2014年9月以降、IPAの安心相談窓口に不正アプリにより窃取された電話帳情報とプライベートな動画を脅迫のネタにされたという相談が寄せられるようになりました。被害者のプライベートな写真や動画を入手して、それをばらまくなどと脅迫する行為は「セクストーション(性的脅迫)」と呼ばれています。2014年6月には広島県警察が注意喚起を出しており、同様の被害が増加傾向にあると考えられます。今月の呼びかけではセクストーションの手口と、被害に遭わないための対策を紹介しています。

詳しくは、以下のサイトをご覧ください。
https://www.ipa.go.jp/security/txt/2014/12outline.html

◆《転嫁対策》平成26年11月末までの消費税転嫁対策の取組状況を公表しました

平成26年4月の消費税率引上げを踏まえ、経済産業省では、消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保する観点から、様々な転嫁対策を実施しています。今般、11月末までの主な転嫁対策の取組状況を取りまとめました。

詳しくは、以下のサイトをご覧ください。
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中小企業の業況判断、売上額及び経常利益等の平成26年10-12月期の実績(DI)及び平成27年1-3月期の見通し(DI)について、取りまとめた結果を公表しました。

詳しくは、以下のサイトをご覧ください。
http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/keikyo/138keikyo/138sokuho.pdf

◆《適正取引》自動車産業における「下請適正取引等の推進のためのガイドライン」(「自動車産業適正取引ガイドライン」)を改訂しました

経済産業省では、自動車産業適正取引ガイドラインについて、消費税率引上げ後の適正取引に関するフォローアップを行い、引き続き課題となっている取引問題について、関連法規等に関する留意点を始め、望ましい取引慣行やベストプラクティス等を追加する改訂を行いました。

詳しくは、以下のサイトをご覧ください。
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■■【今日は何の日】  地下鉄記念日 12月18日

2014-12-18 07:09:25 | 今日は何の日

■■【今日は何の日】  地下鉄記念日 12月18日


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■ 地下鉄記念日 

 2002年の12月18日、東京地下鉄株式会社法が成立し、2004年、それまでの帝都高速度交通営団(通称・営団・営団地下鉄)から、「東京地下鉄(愛称:東京メトロ)」になりました。

 日本国政府と東京都が出資する東京地下鉄株式会社法に基づく特殊会社として発足し、私鉄会社となったわけです。今年は上場する予定だったのが、株式市場の低迷等の理由でまだ実現していません。

 都営地下鉄との合併も検討されていますが、累積赤字の多い都営地下鉄を併合することには東京地下鉄側が難色を示しています。

 都営線では、身体障害者やその付添人の料金は無料および割引になっていますが、合併した場合に、その恩恵は続くのでしょうか?猪俣副知事は、そこまで深慮遠謀のある人なのか、鼎の軽重が問われます。
 

■ 国連加盟記念日

 1956(昭和31)年12月18日は、日本が戦後復帰の象徴とも言える国連加盟が承認された日です。80番目の国連加盟国となったのです。

 国連会議の前進である国際連盟会議の場で、1933年(昭和8年)2 月24日に満州国不承認を不服として、松岡洋右主席全権大使が国際連盟を退席したことはよく知られています。

2011年1月9日に南スーダンが、スーダンより独立し、2011年7月15日に193番目の独立国家として加盟が認められました。

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■【一口情報】 知らない間に情報を外部に漏らしていませんか? 

2014-12-18 06:35:04 | 【話材】 ビジネス関連

■【一口情報】 知らない間に情報を外部に漏らしていませんか? 

 

◆ クラウドサービスを利用する上での勘所

 現在、ウェブメールサービス、スケジュール、など、インターネットを利用した様々なサービスがあり、普段インターネットの利用時に、クラウドサービスとは意識されずに多くの利用者に活用されています。

 「意識せず使っている」クラウドサービスの一つにIME(アイエムイー)があります。IMEの中には、変換候補を効率的に得るための「クラウド変換機能」などと呼ばれている機能を持つものがあります。

 もし、利用者が「クラウド変換機能」の設定状態を把握しないままで使っていると外部に出してはいけない情報を、キー入力内容として外部に送信している可能性があります。

 そこで、今月の呼びかけでは、IMEなどをはじめとしたクラウドサービス利用時における注意点を説明します。

詳しくは、以下のサイトをご覧下さい。


 http://www.ipa.go.jp/security/txt/2014/02outline.html

 

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