■【成功企業・元気な会社・頑張っている社長】 生産性向上は人材育成から 。ロボット化を達成する技術者を育てる 8828
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■ 生産性向上は人材育成から 。ロボット化を達成する技術者を育てる 8828
職人技で作り上げてきた金型は、機械に頼る製造へと変化している。人件費の安さを考慮すれば、機械化により遜色のない品質が得られるアジア各国へと生産がシフトするのは仕方ないことだ。それでも国内製造との違いはある。超精密金型メーカーの東郷(鹿児島市)の東 成生代表取締役は「日本の技術者は、ものづくりのイロハが体に染み込んでいる。挑戦し失敗し、その原因を解明することで身に付くノウハウの厚み。この基盤の違いは簡単に追い越されることはない」と言い切る。
日本の製造業の強さがここにある。だが、低コストによる量産品には対抗できない。この状況の中、東郷は生産体制を最適化することで、高品質、工程の短縮、低コストを実現させ、国内需要の増大に応えている。さらに24時間連続加工が難しい金型製造のロボット化を達成する生産性向上計画を推進中だ。そのために必要なのが人材育成だという。
育てる人材は「持てるノウハウ、考案を発揮しロボット化を達成する挑戦者であり、自ら考える人」と東代表は強調する。金型製作工程の3分の1を段取り、3分の2を連続加工する体制をつくれば、生産性は大幅に向上する。そのノウハウを蓄積し加工前の段取りを短縮していくことで24時間フル稼働に近づけていくことができるとの考え方だ。ただ、人材育成は一朝一夕とはいかない。
取り組みは5年前の業務改善から始まる。最初に手掛けたのは労働環境の見直し。残業なし1日8時間労働の徹底を図るが「抵抗は少なくなかった」と話す。働き方改革を進めながら生産管理を見直すプロジェクトチームを立ち上げ、短納期を実現した。同時に社員を研修に派遣し、社内に外部講師を招き勉強会を開くなどして、最新の技術動向や工場管理手法などを学ぶ体制を作った。
現在、今後の需要増が見込まれているType-C型と呼ばれるUSBコネクターとそれを製造する鍛造成型機を開発中。平成29年度「戦略的基盤技術高度化支援事業」(サポイン)に採択されており、これを量産化していく方針。昨年、閉校になった小学校を譲り受け、新工場として今秋の本格稼働を目指している。生産性向上に向けた量産化体制が着実に整いつつある。
出典: e-中小企業ネットマガジン掲載承認規定に基づき作成
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