北海道で釣った鮭のブロックを、3ヶ月ぶりに冷凍庫から取り出した。
解凍した生鮭を三枚におろして、半日ダシ汁に漬けてから刺し身にして食べるととても美味しい。
鮭の生食は美味しいのに、寄生虫「アニサキス」の怖さが流布されているから、国産の白鮭を刺し身にする人は少ない。
アニサキスの多いサバ、イワシ、イカが広く生食されているのに、鮭だけが生食されない(ルイベを除く)のは単なる習慣の違いだと思うが、厚労省の曖昧な広報にも原因があると思う。
「アニサキスが死ぬ温度」を検索すると、すぐに「マイナス20度で24時間」と言うのが見つかる。厚労省のPRにそう書いてあるからだ。
ところが、家庭用冷凍庫の能力はマイナス18度が業界標準になっていて、マイナス20度までは下がらないのである。
厚労省のPRを見ても、家庭用冷凍庫しか持たない一般国民は、どう対応すれば良いのか分からないのだ。
家庭用冷凍庫で数日冷凍すれば大丈夫という「経験値」はあっても、その情報源には厚労省のような「権威」がない。
厚労省が「マイナス18度で何時間」という実用的なデータを示さなかったのは、国民からの「どうしてくれる!」という責任追求を避けたかったのではないかな?
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