糖尿病は国内の患者数が、600万とも800万ともいわれ、国民病というような感じになってきています。私はそういった傾向はありませんが、友人にも糖尿病から腎不全になってしまい透析を受けている者もおり、身近な問題となっています。
最近この新しい治療法の開発がいくつか報告されています。国内の医薬メーカーからの発表ですが、ブタの膵臓からとった膵島をカプセルに詰め、ヒトに投与するとインシュリンが分泌され、血糖値が下がるという物です。
これは比較的少ないI型糖尿病の治療ですが、この型は体内の膵島が壊れ、全くインシュリンが出ないというものです。ヒトの体はうまくできており、インシュリンが不足していても少しでも出ていれば、投与してもうまくコントロールできるようですが、I型のように全く出ていないと投与により血糖値が下がり過ぎ、いわゆる低血糖の意識障害が出るようです。
そこでブタの膵島の利用する試みになるわけですが、ブタの膵島からは当然ブタのインシュリンが出るわけです。しかしこのインシュリンは、構造がヒトと非常に近く、当然機能も同じように働くようです。以前にも少し書きましたが、ブタの臓器などはかなり人間に近く、臓器などの利用も検討されているようです。
今回は完全に無菌状態で飼育したブタの赤ちゃんから膵島を取り、問題となるウイルス類の混入をなくしたようです。しかしブタの臓器ですので、当然拒絶反応が出てしまいます。そこでこの膵島を0.5mmほどのカプセルに封入し、免疫細胞と接触しないように設計しました。これで免疫反応も起きず、体内に入れても問題はなくなったようです。
こういった新しい治療法の臨床試験は、日本ではできませんので、アルゼンチンで実施したようです。
余談ですが、こういった臨床試験がある程度簡単にできるシステムが、日本にも必要な気がします。海外では製薬メーカーの病院があり、無料で診療を受けることができる代わりに、場合によっては新薬の臨床試験を受けることになります。
どうも日本ではこういった臨床試験をいわば人体実験として、頭から否定するという感情があるようです。厳密なものではなくても安全性は確認されており、こういった制度で大きな問題が起きたという話は聞きませんので、新薬開発の促進といった観点からも、必要なような気がします。
ただし日本の風土の問題やしっかりした保険制度がありますので、こういった病院が認められても、行く患者さんがいないのかもしれません。私自身を考えると、現在の治療法では治らないような病気にかかった時ぐらいしか行かないような気もします。余談が長くなり中途半端ですので、次回に続きます。
最近この新しい治療法の開発がいくつか報告されています。国内の医薬メーカーからの発表ですが、ブタの膵臓からとった膵島をカプセルに詰め、ヒトに投与するとインシュリンが分泌され、血糖値が下がるという物です。
これは比較的少ないI型糖尿病の治療ですが、この型は体内の膵島が壊れ、全くインシュリンが出ないというものです。ヒトの体はうまくできており、インシュリンが不足していても少しでも出ていれば、投与してもうまくコントロールできるようですが、I型のように全く出ていないと投与により血糖値が下がり過ぎ、いわゆる低血糖の意識障害が出るようです。
そこでブタの膵島の利用する試みになるわけですが、ブタの膵島からは当然ブタのインシュリンが出るわけです。しかしこのインシュリンは、構造がヒトと非常に近く、当然機能も同じように働くようです。以前にも少し書きましたが、ブタの臓器などはかなり人間に近く、臓器などの利用も検討されているようです。
今回は完全に無菌状態で飼育したブタの赤ちゃんから膵島を取り、問題となるウイルス類の混入をなくしたようです。しかしブタの臓器ですので、当然拒絶反応が出てしまいます。そこでこの膵島を0.5mmほどのカプセルに封入し、免疫細胞と接触しないように設計しました。これで免疫反応も起きず、体内に入れても問題はなくなったようです。
こういった新しい治療法の臨床試験は、日本ではできませんので、アルゼンチンで実施したようです。
余談ですが、こういった臨床試験がある程度簡単にできるシステムが、日本にも必要な気がします。海外では製薬メーカーの病院があり、無料で診療を受けることができる代わりに、場合によっては新薬の臨床試験を受けることになります。
どうも日本ではこういった臨床試験をいわば人体実験として、頭から否定するという感情があるようです。厳密なものではなくても安全性は確認されており、こういった制度で大きな問題が起きたという話は聞きませんので、新薬開発の促進といった観点からも、必要なような気がします。
ただし日本の風土の問題やしっかりした保険制度がありますので、こういった病院が認められても、行く患者さんがいないのかもしれません。私自身を考えると、現在の治療法では治らないような病気にかかった時ぐらいしか行かないような気もします。余談が長くなり中途半端ですので、次回に続きます。