ごっとさんのブログ

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ガン5年生存率60%

2016-08-06 10:11:39 | 健康・医療
国立ガン研究センターが、ガンの5年生存率の全国推計値が62.1%であると発表しました。

この5年生存率という数値は、ガンではよく使われますが、ガンと診断された患者が5年以上生存するということは、ほぼ完治したと考えられるからです。実際は非常に多数の症例を追跡調査するため、生存の有無くらいしか確認できないようです。そのため正確には5年相対生存率という数値を使っています。

つまり5年間というと、ガン患者でなくとも交通事故や脳卒中などでなくなる可能性があります。そういった数値を修正して、ガンが原因で亡くなった人だけを計測しているものです。なお今回は制度の高いデータの集まった、21県の644,470症例から算出されており、男女別では男性が59.1%、女性が66.0%と出ています。

今回の数値は、前回の同様な調査結果が58.6%でしたので、明らかに改善されていると言えますし、回を追うごとに若干ではありますが上昇しています。これがガンの治療法の進歩かというと、必ずしもそれだけではないところが難しいようです。これは少し前にガン患者数100万人突破という記事でも書きましたが、一つの要因はやはり早期発見が進んだためのようです。

国や自治体もガン対策として、ガン検診の重要性を問いでおり昔に比べて早期発見が進んできたようです。進行して自覚症状が出たような場合に比べ、検診などによって早期ガンが見つかれば、治療効果も高く5年生存率の上昇につながるようです。

もう一つが治りやすいガンの増加としています。男性では前立腺ガンと女性の乳ガンが増えているようです。なぜこのようなガンが増加しているのかはわかりませんが、前立腺ガンの生存率は97.5%と高く、乳ガンも91.1%とほとんど治るガンとなっています。このあたりもガン検診受診率の向上が、早期発見につながっているようです。

このような要因も含めて5年生存率が良くなっているようですが、もちろん治療法の進歩もあります。理論的にはこの5年生存率が100%になれば、ガンが克服できたと言えます。しかし残念ながらこの伸び率は低く、100%になるのは現在の伸び率が続くと仮定しても、何十年かあるいは100年以上先になりそうです。

私の身の回りや、テレビなどで報道されるような人がガンで亡くなり、まだまだ怖い病気の筆頭のような気がします。私はガンが老人病というのが持論ですが、全体的な5年生存率だけではなく、若い人のガンが治るような治療法が早く確立してほしいものです。