ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

風邪は薬じゃ治らない

2016-08-27 10:36:29 | 健康・医療
医師の本音というということで、タイトルのような「風邪は薬じゃ治らない」というコラムが出ていました。

まずこの筆者の医師が風邪をひいたとき、どう対処したかが書かれていました。低すぎる冷房で仕事をしていて、のどが痛くなり鼻水と咳が出るようになり、熱が出てきて夏風邪と判断したようです。

ちょうど次の日が休日だったので、近所の医者に行って好みの薬をもらってきたようです。この辺りはやや面白い気がしますが、医者も風邪だと思うと違う医院に行くようです。私はなんとなく自分で薬を処方しそうな気がしていました。この後38度台の熱が出て、2日間寝ており3日目からやっと仕事に復帰したとしています。

このとき処方してもらった(自分が希望したようですが)薬がロキソニンとトランサミンでした。ともにかなり古くから使われている薬で、ロキソニンは消炎鎮痛剤で、トランサミンは止血剤やのどの痛みを取る薬とされています。風邪はウイルスの感染によって発症するものですから、こういった薬を飲んでも根本的な治療とはなりません。しかし風邪に伴うのどの痛みや発熱などのつらい症状を抑えるために、こういった薬を飲むわけです。

つまりあくまでも症状を緩和するだけの対症療法であり、根本的な治療にはならないとしています。この筆者はこういった対症療法について、(1)炎症によるつらい症状を抑えることで、免疫力が上がりウイルスをやっつける。(2)炎症はウイルスをやっつけるために体が起こしているので、これを抑えると治癒が遅くなる。という功罪があり、現在このどちらかははっきりしていないとしています。

つまり風邪の時に飲む薬は、症状を和らげるだけで、根本的な治療にはなっていないし、飲んだ方がよいのかもわからないとしています。しかしこの点については、私は対症療法であっても立派な治療法であると考えています。

もともと薬というのは、症状を和らげるものが大部分で、例えば高血圧の薬は血圧を下げるだけですし、鎮痛薬なども痛みを抑えるだけの、すべて対症療法薬なのです。

またもう一つ重要なことは、患者さんがこれでよくなるだろうと思うことが必要で、最も治療効果が高いことだと思っています。例えば病院に行き、安静にして寝ていなさいと言われ、何の薬も処方されないよりは、何種類かの薬をもらって飲んで安心する方がはるかに治りやすくなるものです。

このコラムに書かれているように、「風邪は薬では治らない」ということは間違っているわけではありませんし、私の持論である「病気は自分で直すもの」とも合ってはいるのですが、風邪を引いたら風邪薬を飲むというのは正しい治療法だと思っています。