アメリカ トランプ次期大統領

先日書いたようにアメリカ大統領がトランプに決定したことで、連日このニュースが色々な形で報道されています。

アメリカ大統領についてこれだけ多くのメディアが取り上げ、詳しく報道するなど過去には例がなく、おそらく世界中が驚いているためと思われます。

今年はイギリスの国民投票によるＥＵ離脱など、世界中で変化を求める動きが続いており、このアメリカもその流れの中にあるのかもしれません。お隣韓国では朴槿恵大統領の退陣要求のデモは激しさを増しているようですし、今後どう決着するのか興味深いところです。

アメリカも現オバマ大統領が選出されたときは、「チェンジ」をキーワードにしていましたが、オバマも任期中十分な変化をもたらせなかったということかもしれません。政権に不満を持った国民が、現状を何とか打破しようと変化を求めるということは、世界共通のような気もします。

これは日本でも長く続いた自民党政権に不満を持ち、割と短期間の選挙で民主党政権を誕生させました。民主党は歴代代表が過激な発言をすることもなく、うまく自民党の欠点を突いた批判をしていましたので、今回のトランプとは違っていました。しかし結果としては空白の3年を作っただけのような気がします。本当の変化を求めるのであれば、トランプのような極端な指導者が必要なのかもしれません。

テレビなどのメディアはアメリカが分断の国として、貧富の差の拡大や人種や学歴、都市と地方という問題を取り上げています。私が見た番組でも操業停止になった鉄工所や、動いていない自動車産業などが映し出され、白人労働者の苦しい状況などが紹介されていました。こういった階層がトランプ支持に回ったことは確かです。

選挙前の大方の予想がクリントン有利だったことについては、最近は「隠れトランプ」ということが取り上げられています。実際にはトランプに投票するつもりの人たちが、選挙前はその意思を表さず隠していたというのです。それだけアメリカの苦悩は、深刻であったのかもしれません。

さてこのトランプに日本はどう対処するのでしょうか。すでに安倍首相が会談の段取りをつけたようですので、対話の糸口はありそうです。安全保障につては、選挙中の発言のような行動に出るとは考えられませんが、ＴＰＰからは抜けることは確かでしょう。強行採決までした日本政府はどうするのか、難しいところです。地球温暖化対策のパリ協定も、トランプは地球温暖化はでっち上げといっていますので、このまますんなりと行くとは思えません。

トランプが就任する来年は、日本にとっても難しい年になりそうです。