神奈川科学技術アカデミーと東京大学などの研究グループが、蚊の嗅覚を利用した「においセンサー」を搭載した移動型小型ロボットを開発しました。
人間の汗のにおいを感知できることから将来災害現場などで活用できるようです。
この嗅覚受容体というのは、もう30年も前ですが、非常に注目を集めた時期がありました。このころタンパク質の構造解析技術が進み、色々なタンパク質の機能解析や立体構造が分かるようになってきました。この中に広い意味での受容体タンパク質も含まれており、受容体の結合部位などが分かってきた時でした。
中でも嗅覚受容体は、非常に感度が高く最先端の分析機器の何万倍も優れていると言われていたのです。そこでこの嗅覚受容体をうまく使えば、非常に感度の高い分析機器ができるとして、非常に多くの研究が行われました。
しかし多くの受容体のように、嗅覚受容体も膜タンパクという分類であり、タンパク質が膜の中に埋まっているという構造をとっていました。つまり膜の外側に受容体があり、そこで受けた情報を膜の内側に流すという性質だったのです。このためだけではないようですが、結局嗅覚受容体の利用という研究は成功しませんでした。
それが蚊の嗅覚とはいえ、ロボットに組み込むまで進んだというのは素晴らしいことだと驚いています。研究グループは、蚊の触角にあり人間の汗のにおいを感じる嗅覚受容体に着目しました。
この嗅覚受容体を人工的に合成とありますが、このこと自体すごい成果だと思っています。さらに人工細胞膜に組み込んでにおいセンサーを作成しました。汗のにおい成分を検出すると、膜の導電率が変化して電気的な信号が流れる仕組みで、このセンサーを小型の無線装置が装着されたロボットに搭載したようです。
30年前はいわば夢であった研究が、ロボットに組み込むまでの実用化ができるようになるまで、この分野も進歩したことになります。研究グループが開発した小型ロボットの周辺に、汗のにおい成分(オクテノール)を漂わせると、においセンサーが反応してロボットも駆動したといいます。
同グループは、視界が悪い土砂崩れなどの災害現場で、人間のにおいを感知して不明者を探すロボットへの応用を目指しているようです。
このように嗅覚受容体が合成可能で、センサーとして働くようにするという技術は、非常に多くの分野に応用できそうですので、近い将来驚くような装置が発表されるのかもしれません。
人間の汗のにおいを感知できることから将来災害現場などで活用できるようです。
この嗅覚受容体というのは、もう30年も前ですが、非常に注目を集めた時期がありました。このころタンパク質の構造解析技術が進み、色々なタンパク質の機能解析や立体構造が分かるようになってきました。この中に広い意味での受容体タンパク質も含まれており、受容体の結合部位などが分かってきた時でした。
中でも嗅覚受容体は、非常に感度が高く最先端の分析機器の何万倍も優れていると言われていたのです。そこでこの嗅覚受容体をうまく使えば、非常に感度の高い分析機器ができるとして、非常に多くの研究が行われました。
しかし多くの受容体のように、嗅覚受容体も膜タンパクという分類であり、タンパク質が膜の中に埋まっているという構造をとっていました。つまり膜の外側に受容体があり、そこで受けた情報を膜の内側に流すという性質だったのです。このためだけではないようですが、結局嗅覚受容体の利用という研究は成功しませんでした。
それが蚊の嗅覚とはいえ、ロボットに組み込むまで進んだというのは素晴らしいことだと驚いています。研究グループは、蚊の触角にあり人間の汗のにおいを感じる嗅覚受容体に着目しました。
この嗅覚受容体を人工的に合成とありますが、このこと自体すごい成果だと思っています。さらに人工細胞膜に組み込んでにおいセンサーを作成しました。汗のにおい成分を検出すると、膜の導電率が変化して電気的な信号が流れる仕組みで、このセンサーを小型の無線装置が装着されたロボットに搭載したようです。
30年前はいわば夢であった研究が、ロボットに組み込むまでの実用化ができるようになるまで、この分野も進歩したことになります。研究グループが開発した小型ロボットの周辺に、汗のにおい成分(オクテノール)を漂わせると、においセンサーが反応してロボットも駆動したといいます。
同グループは、視界が悪い土砂崩れなどの災害現場で、人間のにおいを感知して不明者を探すロボットへの応用を目指しているようです。
このように嗅覚受容体が合成可能で、センサーとして働くようにするという技術は、非常に多くの分野に応用できそうですので、近い将来驚くような装置が発表されるのかもしれません。