慶応大学の研究グループが、内臓脂肪型肥満が免疫老化を加速させることで、様々な疾病を引き起こす原因となることを見出しました。
内臓脂肪型肥満では、お腹がぽっこりと出てくるなど見た目の老化が進むだけでなく、糖尿病や脂質異常、高血圧が進行して、心筋梗塞、脳卒中、心不全の危険性が数倍高まり平均余命も短くなることから、内臓の老化が加速していると捉えられています。
内臓脂肪の蓄積が心臓や血管、腎臓、肝臓、骨格筋などの全身の臓器にまで影響を及ぼすのは、内臓脂肪組織の中での活発な免疫応答が過剰な炎症反応を引き起こし、その影響が全身に波及するためであることが分かってきました。しかし、どの細胞が、どのような炎症性サイトカインを出して、内臓脂肪および全身で過剰な炎症反応を引き起こしているのか、そのメカニズムはこれまで分かっていませんでした。
研究グループは内臓脂肪型肥満と免疫老化の関連について検討しました。まず、高脂肪食を食べさせて太らせた若齢マウスの内臓脂肪のTリンパ球の解析から、痩せたマウスの内臓脂肪にはほとんど存在しない細胞表面にCD153とPD-1を発現するTリンパ球(CD153陽性PD-1陽性Tリンパ球)が現れて、わずか3、4ヶ月足らずの短い間に著しく増加することを発見しました。
このTリンパ球は、正常なTリンパ球の持つ獲得免疫応答能を失い、代わりに細胞老化の特徴をもち、強力な炎症性サイトカインを大量に産生する特有な性質を持っており、もとの正常なTリンパ球とは、機能的にも大きく変化していました。
このTリンパ球集団は、高齢マウスの免疫老化の原因となるTリンパ球と非常によく似た性質を持っていたようです。またPD-1は正常なリンパ球では、免疫のブレーキ役を果たしていますが、このTリンパ球集団ではこのブレーキがほとんどかからないことも分かったようです。
どうも免疫システムの詳細な部分は、私もよく理解していないため書いていてもすっきり分かった気がしないのですが、この特殊なT細胞が出現することによって、過剰な炎症や糖尿病の発症などが起こるようです。
研究グループはこの特殊なT細胞を標的とした免疫機能の回復により、生活習慣病の発症予防を目指す治療法の開発の可能性を示唆しているとしています。具体的方法はよくわかりませんが、今後は食餌療法などによる肥満が解消した場合、このT細胞がどのような挙動を示すか追跡するようです。
内臓脂肪型肥満では、お腹がぽっこりと出てくるなど見た目の老化が進むだけでなく、糖尿病や脂質異常、高血圧が進行して、心筋梗塞、脳卒中、心不全の危険性が数倍高まり平均余命も短くなることから、内臓の老化が加速していると捉えられています。
内臓脂肪の蓄積が心臓や血管、腎臓、肝臓、骨格筋などの全身の臓器にまで影響を及ぼすのは、内臓脂肪組織の中での活発な免疫応答が過剰な炎症反応を引き起こし、その影響が全身に波及するためであることが分かってきました。しかし、どの細胞が、どのような炎症性サイトカインを出して、内臓脂肪および全身で過剰な炎症反応を引き起こしているのか、そのメカニズムはこれまで分かっていませんでした。
研究グループは内臓脂肪型肥満と免疫老化の関連について検討しました。まず、高脂肪食を食べさせて太らせた若齢マウスの内臓脂肪のTリンパ球の解析から、痩せたマウスの内臓脂肪にはほとんど存在しない細胞表面にCD153とPD-1を発現するTリンパ球(CD153陽性PD-1陽性Tリンパ球)が現れて、わずか3、4ヶ月足らずの短い間に著しく増加することを発見しました。
このTリンパ球は、正常なTリンパ球の持つ獲得免疫応答能を失い、代わりに細胞老化の特徴をもち、強力な炎症性サイトカインを大量に産生する特有な性質を持っており、もとの正常なTリンパ球とは、機能的にも大きく変化していました。
このTリンパ球集団は、高齢マウスの免疫老化の原因となるTリンパ球と非常によく似た性質を持っていたようです。またPD-1は正常なリンパ球では、免疫のブレーキ役を果たしていますが、このTリンパ球集団ではこのブレーキがほとんどかからないことも分かったようです。
どうも免疫システムの詳細な部分は、私もよく理解していないため書いていてもすっきり分かった気がしないのですが、この特殊なT細胞が出現することによって、過剰な炎症や糖尿病の発症などが起こるようです。
研究グループはこの特殊なT細胞を標的とした免疫機能の回復により、生活習慣病の発症予防を目指す治療法の開発の可能性を示唆しているとしています。具体的方法はよくわかりませんが、今後は食餌療法などによる肥満が解消した場合、このT細胞がどのような挙動を示すか追跡するようです。