ごっとさんのブログ

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研究と学会発表 口頭発表

2015-02-15 13:33:04 | 
昨日学会発表の準備として、特許の話を書きましたが、特許は出願すると約2年で公開されてしまいます。ですから研究内容を秘密にしておく意味がなくなるといえます。そこでこの内容を学会発表することになります。大学の先生は、最新の研究成果を発表するわけですが、企業からは2年遅れとやや古い内容となるため、企業からの発表が少なくなる理由といえます。

口頭発表をする大会は、多くは3月末から4月の初めに開催されます。前にも書いたように、私は薬学会、化学会、農芸化学会に入っていましたが、すべてこの時期に開催されました。当然関連もある学会ですので、少し時期をずらし重ならないような日程になります。この3学会とも大会規模はほぼ同じで、8,000~10,000人程度の参加者です。開催場所は、通常東京と地方が1年おきの開催となります。私は農芸化学会の東京での大会の実行委員をやりましたが、こういった大会運営は本当に大変なことです。

地方での開催と書きましたが、これだけの人数の宿を確保できる都市というと限られてしまい、札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡ぐらいでしかできないのが実情です。一度金沢での大会がありましたが、ほとんどの宿が学会関係者でいっぱいになり、普通の観光客からかなりひんしゅくをかったようです。さてこの規模の大会になりますと、発表件数も1000件を超えますので、会場を50以上確保することになります。そうすると大学のキャンパスを借りることになるわけです。もう一つ大切なものが懇親会です。この出席者は1,200人という規模になりますので、ホテルの会場を使用しますが、これが限られてしまいます。東京であれば何か所かあるのですが、問題は金額です。まあ良い料理で、十分な量を出すとひとり2万以上かかってしまいますが、懇親会費は1万程度しか取れません。この差額を学会が負担することになるわけです。

このような準備の下に大会となるわけですが、発表時間は10分~12分と短いのですが、これをスケジュール通り運営しないといけません。演題数、会場数も多いので、どの発表を聞くかを前もってきめ、短時間で移動することになります。
こういった大会に参加する目的のひとつは、やはり情報収集になります。単に発表を聞くだけではなく、発表者や他の参加者といろいろ話をすることが重要であり、そのための良い機会となっています。
もう10年ぐらいこういった大会に参加していませんが、今となっては懐かしい思い出です。

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