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明確な定義はない知能の不思議

2025-02-20 10:36:45 | 自然
いつの日かAIが自我を持ち、人類を排除するのではないかという意見を時々見かけるようになっています。

私はAIとの関連はチャットGPCで遊んだりする程度ですが、非常に進歩していると感じますが、人類の敵になることはないと思っています。この理由は人工知能(AI)と人間の知能は本質的に異なるからです。

しかしどうも知能という事の定義がはっきりしていないような気もします。現在人類は大脳がどのようにして知能を生み出しているのかを理解していません。さらに脳の機能としての知能とは何かを定義することさえできていません。

実際学会の専門誌には、知能は高等な抽象的思考能力、学習能力、新しい環境への適応能力と関係する高次認知機能の総称といわれているが、明確な定義はない、と書かれています。

研究者の間では、知能は新皮質で生み出されていることは合意されていますが、新皮質と知能については一般的に認められているパラダイムはありません。新皮質が何をするのか、どんな疑問に答えようとするべきかさえほとんど意見がまとまらないという混沌とした状況のようです。

知能が脳にあることには合意があるのに、知能とはどういうものかという定義も無ければ、なぜ知能が実現しているかの定義もないという状況です。間脳は視床、視床下部などから成り立っています。

視床は感覚系の神経を中継するところ、視床下部は自律神経や内分泌の中枢として機能しています、中脳は視覚反射、瞳孔反射、眼球運動を担当しています。延髄は循環の中枢をはじめ、呼吸、嘔吐、嚥下、消化などの中枢を含み、生命維持に不可欠な機能を担っています。

要するに人間が意識的に操作できる部分に関係しているのは大脳と小脳となっています。大脳新皮質は人間の脳を外側からすっぽり包み込むような膜状の構造をしており、知能は前頭葉と呼ばれる部分にあると信じられています。

人間は知能の定義さえちゃんとできていないのだが、それは人間は知能が脳にあるといかにして認識したかという歴史を振り返ると分かりやすそうです。

もちろんヒポクラテスの時代からは進歩していますが、知能とは何かという課題は脳科学が少々解明されてもなかなか明確にはならない課題といえそうです。AIが人間を超えることはないという理論のために知能をもち出したのですが、予定外の方向に行ってしまいました。

結局知能とは何かが分からないような状態では、これを超えるAIを作ることは難しいのではないでしょうか。ただAIによって知能とは何かが分かる手助けになるかもしれません。


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