ごっとさんのブログ

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オートファジー活性化サプリのはなし

2021-07-18 10:24:18 | 
少し前にこのブログで長寿のカギを握る「オートファジー」について紹介しました。

オートファジーは細胞の中の老廃物を回収して分解し、リサイクルする機能(自食機能)ですが、これが加齢によって低下し、そのため老化が進むという説もあるようです。

私はこの説については、そんなこともあるだろう程度に感じていますが、まだ動物実験すらあまり報告されていませんので、これからいろいろ詳細が出て来るのではないかと思っています。

ところがすでにこのオートファジーを活性化する物質が、非常に多くのサプリメントとして販売されています。

サプリメントはいわゆる健康食品ですので、効果を謳ったりできずまたその効果を検証する試験なども必要ありませんので、簡単な手続きで販売できるためあっという間に無数のサプリメントが出るのかもしれません。

こういったサプリメントの中で話題になっているものとして。まず「NMN」(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)が挙げられます。NMNはこのオートファジーの活性化にどのように作用しているのか分かりませんが、いろいろな老化研究から抗老化作用があると報告されている物質です。

もともとブロッコリーや枝豆などの食品にも含まれている天然物質です。NMNを摂取すると、体内でNAD(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)に変換されます。

あらゆる生物はこのNADを各臓器がエネルギーを使うときに必要で、全身のさまざまな機能を回復させることができるとされています。ワシントン大学ン研究では、55〜75歳の女性で糖尿病になる確率が高い予備軍の被験者にNMNを経口投与する臨床試験を実施しました。

その結果NMN投与群は骨格筋でインスリンの働きが25%上がっていることが分かりました。このNMNサプリは日本でも膨大な数が販売されていますが、良いものとして60粒いりで6万4800円のものが挙げられています。

もうひとつの若返り物質が「5-ALA」(5-アミノレブリン酸)となっています。天然アミノ酸の一種で、納豆などの発酵食品に含まれています。この5-ALAは長崎大学から新型コロナの増殖を抑制する効果を発表していますが、それ以前から抗老化物質として知られていました。

これは大量合成されていますので、サプリの純度等製品には問題ないようです。最近注目されてきたのが、ザクロの主要ポリフェノールである「ウロリチン」です。

ザクロが健康長寿の果実ということは知りませんでしたが、昔からそういった話題はあったようです。培養したヒトの細胞にウロリチンを投与したところ、オートファジーの促進効果が確認されたという報告もあり、一挙に注目が集まったようです。

これもまたすでに多くのサプリメントが発売されています。私は基本的にサプリメントなどを摂ることは嫌いですが、サプリメント業界の対応の早さに驚くことばかりです。


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