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ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

全豪オープンテニス準々決勝

2019-01-26 10:26:44 | テニス
前回今年最初のグランドスラムである全豪オープンに、錦織圭と大坂なおみがベスト8入りを果たしたことを書きました。世界のトップ8に日本人選手が男女とも入ったことは快挙と言えると思います。

錦織は準々決勝で王者ジョコビッチと対戦しました。これまで14連敗と分が悪いのですが、この大会の錦織の活躍を見るとそろそろ一矢を報いるのではと期待していました。不安材料としてはフルセットマッチの多い錦織の体力でした。

1セットは互角の感じでスタートしたのですが、中盤から錦織の動きが悪くなってきました。このセットを1-6で取られたセット間で、錦織はトレーナーを呼び太もものあたりを治療しましたが、2セットに入るとさらに動きが悪くなり、結局1-4となった時点で棄権してしまいました。

やはりこれまでの疲労が蓄積してしまったようです。5セットマッチの場合はいかに省エネで勝ち上がるかが課題かもしれません。

大坂なおみの準々決勝は第6シードのスビトリナとの対戦となりました。この選手はとにかくよく返す粘り強く、昨年のファイナルで優勝した実力者です。大坂はこういったデフェンスの良い選手を苦手としており、苦戦が予想されました。

ところが試合が始まると、大坂の鋭いショットが面白いように決まりました。1セットは6-4でとり2セットに入ると大坂の勢いはますます上がってきました。スビトリナの不調もあったようですが6-1の圧勝となりました。

準決勝はセレナ・ウイリアムスをフルセットの末破った第7シードのプリスコバが相手となりました。この二人は昨年の東京の東レオープンで決勝戦を戦い、大坂は敗れています。しかしこの大会では大坂はさらに進歩しており、良い試合が期待できました。

プリスコバは左右に振ったり、ドロップショットやネットプレーと多彩な攻めを見せてきましたが、大坂はこれにうまく対応し、1セットを6-2で取ることができました。

2セットも大阪がリードしたのですが、すぐに追いつかれ互角の戦いとなりました。4-5となった大坂のサービスゲームを少しのミスにつけ込んでブレークし、4-6でプリスコバが取りました。この試合の決着はファイナルセットにもつれ込み、どちらが勝つか全くわからなくなりました。

しかし大阪のショットの安定感がやや良くなり、若干優位な感じはしましたが互角のスコアで進みました。終盤大阪が待望のブレークを果たし、このリードを保てるかどうかがカギとなってきました。

大坂得意の弾丸サーブも入るのですが、プリスコバも何とか返してきます。5-4となった大坂のサービスゲームをキープすれば勝てるのですが、この辺ははらはらしながら見ていました。最後のポイントを得意のサービスエースで取り、大坂の決勝進出が決まりました。

グランドスラムを昨年優勝した全米オープンに続き2大会連続で決勝進出は素晴らしいことです。もちろん優勝してほしいのですが、果たしてどうなるか、決勝のクビトバ戦が楽しみです。

胎児の出生前診断が増加

2019-01-25 10:23:37 | その他
胎児の染色体異常などを調べる出生前診断の国内実施件数が、この10年間で2.4倍に急増したことが、国立成育医療研究センターなどの調査でわかりました。

直近の2016年は約7万件と推定され、35歳以上の高年妊婦に限れば4分の1が受けている計算になります。診断で異常が確定すると大半が中絶を選ぶため、「命の選別」につながるとの懸念も強く、慎重な実施が求められてきましたが、普及が進んでいる実態が浮かびました。

私はこの「命の選別」というのは奇妙な感じがしています。障害者を社会で育てるなどと言う話を聞きますが、現実的にはすべての負担が親に行っていることは確かです。大人になっても自立できないような障害者がいる状況では、如何に増やさないかの努力することが重要と考えています。

国内の出生前診断は登録制度がなく、実施件数や施設数は把握されていません。研究チームは、医療機関が採取した母親の血液などを調べる解析施設への調査などから、母体血清マーカー検査、新型出生前診断(NIPT)、羊水検査、絨毛検査の総数を推計しました。

調査によると、06年の実施件数は約2万9300件で、全出生数に対する割合は2.7%、高年妊婦に限れば15.2%でした。これに対し16年の実施件数は約7万件で出生数の7.2%、高年妊婦では25.1%と大きく伸びていました。

検査別では、母親の血液中の成分から胎児の染色体異常などを調べる母体血清マーカー検査が06年の1万7500件に対し、16年は約3万5900件と増加しています。

母親の血液に含まれる胎児のDNA断片から比較的精度良く調べられるNIPTは、日本産婦人科学会の指針に基づく臨床研究の形で導入された13年から増え続け、16年は共同研究組織の登録分だけで1万3628件でした。

ただし海外の業者と提携してNIPTを提供するなど、近年問題化している無認可施設の実施件数は含まれておらず、実数はさらに多いと見られています。

羊水検査は06年の1万1703件から、16年は1万8600件に伸びましたが、NIPT導入以降は減少傾向となっています。検査可能な施設数は羊水検査が876施設、母体血清マーカー検査が1509施設と推定しています。

こういった出生前診断は、種類によって受けられる時期、検査対象、正確さ、費用が大きく異なります。羊水検査と絨毛検査は精度が100%ですが、妊婦の腹部に針を刺すという負担が大きくなります。

母体血清マーカー検査と新型出生前診断は母親の血液から調べられ、手軽なのが特徴です。これは精度は89%程度ですが、確定するためには羊水検査などが必要となります。

こういった検査により両親が的確な判断をすることが重要と考えています。


新インフルエンザ治療薬は革新的なのか

2019-01-24 10:26:10 | 
やはり今シーズンも1月に入り、インフルエンザが本格的に流行し始めたようです。

12月が比較的少なく、今シーズンはワクチンの効果が出たとしていたようですが、1月2週からは本格的に流行しはじめ、多くの学校で学級閉鎖などが続いています。

このインフルエンザの新しい治療薬「ソフルーザ」に注目が集まっているようです。1回分を服用するだけで有効性が期待できるという特徴から、即効性もあり効き目も強い、などとインターネットやマスメディアでも取り上げられています。

最近比較的権威のある医学誌に、インフルエンザに対するソフルーザの有効性を検討した論文が掲載されました。

この研究では、12~64歳のインフルエンザ患者1432人を、ソフルーザ投与群(610人)、従来から用いられている抗インフルエンザ薬のタミフル投与群(513人)、プラセボ(薬効のない偽薬)投与群(309人)の3つの集団にランダムに振り分け、インフルエンザ症状緩和までの時間を比較しました。

解析の結果、インフルエンザ症状の緩和までの時間(中央値)はソフルーザ投与群で53.7時間、プラセボ群では80.2時間と、ソフルーザ投与群で1日ほど統計学的にも有意に短くなることが示されました。

しかしながらタミフル投与群との差は認められず、従来の薬と比較して優れていることは証明されませんでした。

こういった研究にはいろいろと難しさが存在します。これだけの人数を集めると、インフルエンザの症状が出る時期や出方にも様々で、正確な発症時期を合わせることは難しくなります。

通常ウイルス感染から免疫機構が働き、抗体ができてウイルスをやっつけるまでには2、3日程度かかる、と言われています。これも個人差は大きいようですが、これだけで通常は治るわけですが、これがプラセボ投与群とすれば大体80時間というのは予想される時間と言えます。

これを薬の投与によって54時間に短縮することにどれだけの意味があるのか疑問です。タミフルと差がなかったというのは当然で、何らかの形でウイルス数を減少させれば、それだけ早く症状が緩和されるにすぎません。

このソフルーザは1日1回で済むなどの使用上のメリットがありますが、その有効性に関しては従来薬とほぼ同等であり、プラセボと比較して、症状の回復を1日程度早めるというものです。

またインフルエンザの重症化を予防するような効果も現時点では証明されていません。本質的にウイルス疾患というものは、薬ではなく免疫によって治すものですので、正常な免疫システムを持っている人(ほかの重篤な疾患の人以外)は、単に3日程度寝ているのが最も良い治療法と考えています。

新薬が出ると過大評価されがちですので、注意が必要かもしれません。

全豪オープンテニス3,4回戦 錦織編

2019-01-23 09:53:52 | テニス
全豪オープンのようなグランドスラムは2週間にわたって開催されますが、この2週目まで勝ち残るというのがテニス選手の一つの夢になっているようです。

昨日大坂なおみが見事4回戦に勝利し、ベスト8進出を書きましたが、ここではもう一人の日本人錦織圭の経緯です。

錦織の3回戦はポルトガルのソウザとの対戦となりました。ランキング44位で29歳の選手ですが、錦織の力をもってすれば問題なさそうな感じでした。

しかし予想以上に安定した良いストロークで1セットはほぼ互角の戦いとなり、6-6のタイブレークまで行ってしまいました。それでもこれを錦織が取りまずまず安心できました。

ここでソウザが脚の付け根の不調でトレーナーの治療を受け、やはり2セットになるとやや動きが悪くなりました。この後は錦織の楽勝のパターンで2セット6-1、3セット6-2でとり、3回戦にしてやっと安心して見ていられる試合展開で4回戦進出を決めました。

4回戦はスペインのカレノブスタと対戦しました。この選手はランキング23位で27歳ですが、錦織とは初対戦で安定したショットで勝ち上がってきたようです。

1セットは錦織がリードしたもののすぐに追いつかれ、毎ゲームのようにジュースまでもつれこむ長い試合となりました。ショットが安定しているだけでなくフットワークもよく、錦織の強打をよく拾うところで錦織も苦戦していました。

結局1セットはタイブレークとなりましたが、ここでも粘り強さが出て取られてしまいました。この1時間15分もかかったセットを取られたことが、錦織にも微妙に作用したのか、2セットも4-6で取られ錦織は後がなくなってしまいました。

3セットもほぼ互角の戦いでこれは勝てそうにないと感じていました。それでも錦織はよく自分のサービスゲームをキープしまたもタイブレークとなりました。これは錦織が7-4でとり、何とか踏みとどまりました。

4セットは中盤錦織がリードし、これを何とか保ち6-4でとり、勝負はファイナルセットにもつれ込みました。この時点ですでに4時間闘っており、体力が持つかが大きな課題でしたが、錦織もあまり疲れた感じはありませんでした。

このセットは中盤錦織がリードしたのですが、5-4となった最後のサービスゲームを破られ、またもや10ポイント先取のタイブレークにもつれ込みました。ここまで二人とも全く疲れを感じさせないプレーをしているというのはすごいものです。

これも中盤5-8とリードされほぼあきらめかけたのですが何と錦織がここから5ポイント連取という驚異の粘りを見せ、見事逆転勝利しました。この5時間5分という長い試合で見せた体力と精神力は本当にすごいものでした。

テレビでも奇跡の勝利と言っていましたが、錦織の底力を見た気がします。これで大坂に続いて錦織もベスト8入りを果たしましたが、男女ともにここまで勝ち残るというのは本当に素晴らし快挙と言えます。

全豪オープンテニス 3、4回戦大坂編

2019-01-22 10:28:59 | テニス
全豪オープンテニスも3,4回戦といよいよ佳境に入ってきました。

このブログでは2試合分をまとめて書くことにしていますが、今大会は大坂なおみと錦織圭が勝ち上がっていますので、4試合分となってしまいます。

テニスの試合には毎回面白いドラマがあり、書ききれそうにありませんので、今回は大坂なおみの結果を報告し、明日錦織圭の試合を書くことにしました。テニスブログのようになってしまいますが、もう少しお付き合いください。

大坂なおみの3回戦は台湾のシュウエイと対戦しました。世界ランク27位で33歳のベテラン選手ですが、試合が始まると不思議なテニスをしました。

珍しいフォアバック共に両手打ちなのですが、強く振りきるということがほとんどありません。大坂の強く速いボールにうまくラケット面を作って当てるだけですが、これが非常に際どいコースに入るのです。

大坂もより厳しいショットを繰り出すのですが、良いフットワークで追いつき返されてしまいます。当然大坂のミスが増え1セットは5-7で取られてしまいました。昨年までの大坂ですとこのままあっけなく負けてしまうのですが、今年は違っていました。

相手の珍しいショットを分析し、緩い球を混ぜるようになりました。これだとシュウエイも打たざるを得ずミスが出たり、早い球の時にタイミングが狂うようになりました。こうした相手に合わせたうまい対処法で2セットを6-4で取り返すことができました。

シュウエイはこうした相手のボールの力を利用するという戦法で、トップ選手を破ってきたようですが、大坂を見事にこれを覆すショットを使い3セットは6-1と逆転勝利しました。この試合は大坂のメンタル面の進歩が見られた一戦となりました。

いよいよセカンドウイークに突入し、4回戦はラトビアのセバストワと対戦しました。この選手は大坂と同じような鋭いショットと良いフットワークでランキング12位まで上がってきた28歳です。

試合が始まると強打しているにもかかわらずほとんどミスなく打ち込んできました。激しいストロークの応酬となりましたが、時々ミスが出る大坂は1セット4-6で取られてしまいました。

そこで大坂はあまり得意ではないドロップショットやネットに出る戦法を使い始めました。大坂はボレーやスマッシュは決してうまくありませんので、ひやひやして見ていましたが、これがうまく決まり、2セットは6-3で取り返しました。

ファイナルセットは得意のサーブも入るようになり、6-4でまたもや逆転勝利しました。これでベスト8ですが、本当に大坂の成長を実感できる2試合でした。この調子でどこまで勝ち上がれるか次戦が楽しみです。