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「西遊記気分の北京近郊」鶏鳴驛城壁村2

2010年04月15日 | 北京の旅
 後編。
 さて、例によって例のようにお昼ー。通りで立ち話をしているあばちゃんが、「飯食わないか。おかず4品で5元だ」とアピール。その隣のおばちゃんも。まあ、どこでもいいので、最初のおばちゃんに着いて行く。
 その家は四合院を一棟残してあろは建て替えた風の家。多分一番いい建物だったのだろう、土間の左右に部屋があり、右手がキッチンで左がオンドルベッドのある生活感たっぷりの部屋。どう考えても主人の寝室であろうその部屋の片隅のテーブルで待つ。一族郎党全員が村に住んでいるのだから当然なのだが、ガキが多い。いったい何人居るんだ。外国人を珍しがってかガキが出入りするする。おまけに猫まで。もう猫落着かずに、連れて行かれてもすぐ戻って来る。名前はミイミイだって。国が違っても猫名前なんて似たようなもんだ。
 ここで驚き。この村、水道が無い。どこで汲んで来るのか、バケツにためた水で食器を手でくちくち洗ってた。
 もっと驚き。トイレがー。アジア生活11年の自分でも、出会った事無い、頭がクラクラするピンチ。なんと、庭の横に四畳半ほどの大地を掘って屋外トイレにしてるだけ。さすがに、ブロックで囲ってはあるが(出入りする所は開いている)、広がる大空の中でしゃがまなくてはならないのだ。まあ、周りが全部大気だから、狭い小汚いトイレよ襟は増しかとお思いでしょうが、目の前に広がるのは、余剰半分の堆積物だ。しかし、用を足さなくては仕方ない。苦渋の決断。後日、また違った意味で凄いトイレに出会うことになろうとは、この時点では予想だにしていなかったけどね。野菜の有機栽培をしてると聞いていたが、こういうことか。
 しかし、それよりももっと驚いた。この家、ご立派な現代建築の離れがあった。サッシ窓にタイル張りの床、大型テレビ、ソファ…。この村、水道が無いのに、衛星アンテナはあちこちにある。
 さて、午後はまた、何するでも無く砂埃の中を歩く。
 すると、朝方の市で、葉野菜を買ったおじーーちゃんがゆっくり牛歩戦術のような歩みを進めていた。朝買ったのに、歩くのが遅かったためか、葉野菜はすっかり萎れて、おじーーちゃんと一緒。
 中国歴史文化名村に指定されたのに、なぜに修復しないのか、こういsている間にも、ガンガン城壁は崩れているのに。服役囚とかをただ牢屋に閉じ込めておかないで、強制労働させちゃえばいいのに。なんて、考えながら、帰路に着く。
 ここの子どもにたちってマクドナルドなんか食べた事無いんだろーな。でも、これが人間本来の生活なんだろーな。とか、このくらいで人間って生きて行けるんだよな。とか感慨深い旅だった。
 観光地化すればもっと村は潤うだろうが、そのための施設(トイレとか)作んなきゃならないし、無理だろう。と思っていたら、今や、日本からのツアーもあるみたいです。
 良かった、手つかずの時に行っておいて。

 写真は、お昼を食べた家の子どもたちの一部。ミイミイばかりか犬までいやがった

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