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海外流失

2008-03-19 11:25:39 | アート・文化
Hongkong4仏師 運慶が制作したとみられる「木造大日如来坐像」が、
ニューヨークでオークションにかけられ、
三越百貨店が1280万ドル(約12億5000万円)で落札した。
海外流失の可能性がひとまずなくなったことで、
関係者は胸をなで下ろしているらしい。


僕としては、海外流失することに頓着はない。
だれが落札するか…が問題だと思っていた。
落札者が日本人であろうと海外の収集家であろうと、
この如来像が今後、多くのひとの目に触れる機会がなくなることや、
美術史の研究に活かされないことの方が重要だと思う。
そういう意味では、今回の落札者はよかったんじゃないかな。


なぜ、国宝級の作品がオークションにかけられたのか?
この如来像が個人蔵だったため、オークション出品を止められなかったらしい。


国宝級の仏像が個人蔵になったのは、明治政府の神仏分離政策が原因だと思う。
神仏分離令は仏教排斥を意図したものではなかったけど、
結果的に、これをきっかけに全国各地で廃仏毀釈運動がおこり、
各地で寺院や仏具が打ち毀たれた。
このとき、多くの国宝級の文化財が流失したと思われる。
日本の仏教史・美術史にとって、不幸な出来事だった。


さて、話はガラッと変わって…

明日から海外出張…香港です。
3泊4日です。


ここんとこ中国からの輸入についていろいろ取り沙汰されてるけど、
弊社も中国製品を輸入している以上、対岸の火事というわけにはいきません。
その件と、30年来輸入でお世話になってるブローカーの方がご高齢を理由に引退するというので、
そのご夫婦をご招待しての慰労会です。