「コロッケそば」
というメニューを初めて耳にしたときの衝撃は、
今も忘れない。
昭和の終わり頃、目白駅での出来事だった。
大学のサークルの先輩が、事も無げにオーダーした。
その刹那、僕の頭はコンフューズしてしまっていた。
それまで九州の田舎で純粋培養されて育った僕にとって、
温かい麺といえばもっぱら「うどん」で、
「そば」はざるそばに限ると独り合点していた。
温かいそばを食べるというカルチャーにも違和感を覚えていたのに、
あろう事か、あのコロッケを入れるというのだ。
僕は、恐る恐る先輩の丼をのぞき込んだ。
そこには確かにありふれた普通のコロッケが鎮座ましましていた。
先輩は驚く僕を尻目に、何ごともなかったかのように完食した。
そして店のオバチャンに「ごちそうさま」を告げると、
さらに驚くべき言葉がオバチャンから返ってきた。
「いつもありがとうね。コロッケちゃん!」
先輩は、その店で「コロッケちゃん」というニックネームで呼ばれていたのだ。
僕は、食べていたきつねうどんが鼻から噴きだすのを必死の思いでこらえた。
あれから20年以上の年月が流れたが、未だに僕はコロッケそばを食べたことがない。
そもそも関東圏以外で「コロッケそば」は存在しているのだろうか?
というメニューを初めて耳にしたときの衝撃は、
今も忘れない。
昭和の終わり頃、目白駅での出来事だった。
大学のサークルの先輩が、事も無げにオーダーした。
その刹那、僕の頭はコンフューズしてしまっていた。
それまで九州の田舎で純粋培養されて育った僕にとって、
温かい麺といえばもっぱら「うどん」で、
「そば」はざるそばに限ると独り合点していた。
温かいそばを食べるというカルチャーにも違和感を覚えていたのに、
あろう事か、あのコロッケを入れるというのだ。
僕は、恐る恐る先輩の丼をのぞき込んだ。
そこには確かにありふれた普通のコロッケが鎮座ましましていた。
先輩は驚く僕を尻目に、何ごともなかったかのように完食した。
そして店のオバチャンに「ごちそうさま」を告げると、
さらに驚くべき言葉がオバチャンから返ってきた。
「いつもありがとうね。コロッケちゃん!」
先輩は、その店で「コロッケちゃん」というニックネームで呼ばれていたのだ。
僕は、食べていたきつねうどんが鼻から噴きだすのを必死の思いでこらえた。
あれから20年以上の年月が流れたが、未だに僕はコロッケそばを食べたことがない。
そもそも関東圏以外で「コロッケそば」は存在しているのだろうか?
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