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万年の春

2019-01-03 12:41:50 | 日記・エッセイ・コラム
帝室論2019年は平成カウントダウン。
平成の御代が5月に改まる。
天皇陛下は「平成は戦争のない時代」と評価された。
また、象徴としての天皇の在り方の創造と確立に
自負されておられるように思われるし、
事実そうである。


小泉信三という人がいる。
今上天皇の東宮時代、継宮殿下の教育係だった人だ。
小泉は、美智子妃殿下とのご婚姻にも深く関与した。


戦後、ともかくも新日本国憲法が公布された。
起草に当たっての議論はさておいて、
新憲法で天皇は日本国の「象徴」と定義された。
小泉は象徴天皇のコンセプトとして、
福沢諭吉の「帝室論」を採用した。


福沢の帝室論に
「帝室は独り万年の春にして、人民これを仰げば悠然として和気を催す可し」
という一節がある。
小泉は、帝室論の中から「万年の春」という部分を抽出し、
戦後の天皇(皇室)の在り方を明仁親王に説いた。
陛下は、象徴天皇としてのご活動に際し、
この「万年の春」というコンセプトを大切に胸に蔵されてこられたと思う。


帝室論や小泉に対する些末なツッコミどころはあると思う。
けれど、陛下が象徴天皇に強いこだわりをもって、
ご公務を果たしてこられたことに異議を挟むのは不敬なことだ。


新年にあたり、なにか「平成」について書こうとPCに向かったけど、
やはり着地点のない乱筆乱文になってしまった。
残りの正月休み、ひさしぶりに「帝室論」を読み返してみようと思う。


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