こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

やわらかい生命力

2008-12-20 07:30:25 | 音楽帳


イーゴさん・うつこさん

お返事遅れてすみません。
実は、自分も、この最新アルバムは、1曲しか聴いていなくて判断に迷っているというのが、真実ですね。

でも、今の、自分の感想を・・・

■なんとも「Bush OF Ghosts」とは27年の開きがあるわけで、Vol.2という扱いは出来ないのかもしれません。

■「Bush OF Ghosts」が、音楽史を変えようという「野心」に燃えていたEnoが、バーンを利用しようとして創ったものとは隔世の感があります。

それは、坂本ー細野さんで対立があって、ぶつかりあって出来たYMOの「BGM」「テクノデリック」と、近時の融和して出来た「HASYMO」と共通項があるように思います。

いずれにしても、自分と共に歳をとった人が、こうして、また、新しい時代に、新しいPOPミュージックを作ったことは、喜ばしく受け入れたいと思います。

■「Bush OF Ghosts」が、トーキングヘッズの「リメイン・イン・ライト」のベーシック・トラックであり、元になっているのは有名な事実ですが、その「リメイン・イン・ライト」が余りによく出来たので、ENOが「このアルバムは、トーキングヘッズ&ENOの名義にしろ」とか、「もうお前らとは一緒に音楽は作らない」と言っていたのですが、そういう確執も、今は無くなったのかもしれません。

でも、過去を振り返らず、より新しい音楽を試みるENOのことですから、今回のアルバムを、「Bush OF Ghosts」VO.2とは思われたくないし、そんなくり返しは、本人も望んでいなかったのでしょうし。

■時代は、とてつもない不安とウツの時代に突入しており、2008年の社会的不幸は、より2009年もガンのように進行することは確実ですが、一方で、この「Strange Overtones」のようなベーシックで健全なPOPミュージックが生まれる。
これは、不思議なものです。
HASYMOの「The City Of Light」にも感じましたが、不幸な時代だからこそ、おだやかでシンプルな、音楽の基本に立ちかえっていく、優れたミュージシャンたち。

2009年は、そういった音楽に満ち溢れて、花を咲かせる予感が、自分にはあります。
攻撃的でもなく、ひど内向的でもない、ニュートラルな音楽の大地に、みんなが戻っていく予感を「Strange Overtones」は感じさせます。

■自分が、死のうとしている若い人・同年代に言えるぶんざいではありませんが、「生きていればいいことがあるよ」というウソはいいませんが、「生き続けると、いろんな時の積み重ねが化学変化がおきる」ということ。
歳をとるというのは、マイナスではないということ。
YMOしか知らなくてHASYMOを知らずに死ぬのは残念だということ。
「BUSH Of GHOSTS」しか知らなくて「Strange Overtones」を知らずに死ぬのは残念だということ。

自分の母親は、77歳ですが、ガンで胃を2/3も切った後も、未だに「忙しい忙しい」と、せっせとCDを買い、あらゆるコンサートに行く、音楽・ロック好きの前向きな、下町ばあさんですが、そのおおらかな生命力を見るにあたっても、「死んではあかん」と思ってしまいます。

■「Strange Overtones」をくり返し聴きながら、今日も、ぎりぎりで生きながら、幸せではないかもしれないけど「それでもええねん」と思う、やわらかい生命力を持ちたいですね。

そういう心境で、僕は、今日もこれから会社に向かいます。
コメント
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