8日の日曜日、入谷あたりを徘徊していた。
往来は多いが狭い道路脇の道。そこに育つ樹に、きれいな花が咲いていた。
てっきり梅だと思いながら、見上げて、そしてシャッターを切った。
その樹の前の家に住むおばさんが出て来られた。軽く会釈をした。
おばさんが近付いてきたので「きれいですねえ。育てるの大変でしょう。」と投げかけた。
そうしておばさんとの会話が始まる。
話すうち、それが“さくらんぼ“の花なのだと知る。
「東北のさくらんぼほどじゃないですけど、実がちゃんと成って、それも甘くておいしいんですよ。毎朝ここは勤める方が多く通るので、実が成る頃にはつまんで食べて『おばさん、おしかったよ』と声を掛けてくれる人も多く居るんですよ。」そう言う。
育てるのにどうしているんですか?とお聞きすると、お米の研ぎ汁を上げているそうである。
ここから上野公園は近いが、上野の桜が咲くよりも前に、さくらんぼの花は毎年こうして咲いてくれるらしい。
きれいですね、というと、わが子のように「ぜひ、写真に撮ってあげてください。」と言う。
路側でかわいそうなのが、アスファルトがさくらんぼの根本まで来ていて苦しそうなこと。
それを何とかしてあげたいですね、と言うと、もう少ししたら木の板で囲って土を入れるつもりだと話してくれた。
***
いっぽう近所のもくれん。
昨日、開花前夜と言いながら、今夜の雨降り。外での用事を済ませるために歩き過ぎてしまい、クツから雨が入りびしょびしょ。
つい怠けて、もくれんまで行けずに帰った。
今夜CDをひっくり返しつつ、久しぶりにスノウ・エフェクトの「インビジブル・ガーデン」という2007年の作品を聴いていた。
当時、ジャニスでレンタル落ち中古CDの中から、偶然発見したもの。
このCDを発見した頃、コンピレーションCDを作った際に、このアルバムでも特に好きな「ジョイ・トイ(Joy Toy)」を収めた。オンワード樫山の「23区」CMのバックならぴったりという具合の心地良い曲。
なんとかこの曲を伝えられないか?と思って探っていたら、温泉街で行ったライヴの映像を発見した。
今夜はこの曲を贈りたい。
『渋響』shibu-Kyo/ONSEN SOUND&ART VILLAGE(2009年3月28日〜3月29日)
長野県・渋温泉(下高井郡山ノ内町渋温泉)
この「ジョイ・トイ(Joy Toy)」のクレジットを今夜眺めていて、今になって発見してしまった。
”オリジナル・ヴァージョン・プロデュースド・バイ・モイチ クワハラ”。
桑原茂一さん(スネークマンショー)とのかかわりがあることを知って、なるほどと膝を打った。