こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

2014年9月29日 月曜日 サーフィン・オン・サイン・ウェイヴ

2014-09-29 23:39:30 | 音楽帳

ありがたいことに両親ともに80歳を越えているが、この親同士は真反対の趣味をしていて、ゆえに大ゲンカが繰り広げられる日々を毎日過ごした子供の頃だった。
北野武さんの子供の頃を綴った「たけしくん、ハイ」というドラマで、木の実ナナさんがモノを投げる威勢の良い母さんを演じていたが、自分は当時シャレにならなくて笑えなかった。

今年の夏、家族一同集まった際、親父の誕生日にアロハシャツを贈ったら、喜んでくれた。
こんな自分にもそれなりに、親父を想う心があったのだなと思った。

よく「歳」が多いというだけで、古臭い服装になってしまうが、そういう時こそが「攻め」であって、明るく陽気な服を着ると良い。
それは、いっとき流行った「中年」様の自爆用語「チョイ悪」などという卑下と開き直りの成す、下劣な類のものではない。親父の猫背を思い出しながら、服を選び、不思議と脳天気で陽気な服が似合うと描いた。

両親は、昔よく言われた性格とは逆で(今ではその方が主だが)お袋が浪費癖で男臭く・きっぷが良くって、親父が陰鬱な節約限りなき者。
ようく、お袋が買ったブランドものの衣類を、何も知らない親父が着ているシーンを見る。その滑稽さ。
しかし、元々自分でミシンを踏んで、一から服を自分の手で縫い・仕立てていたお袋が選んでいるので、様々な色・デザインに配慮しているのだろうが、私から見ると無難すぎる。

そこには視線の違いがある。
生真面目な親父には、今むしろ鮮やかで派手な色・デザインが似合う。

こんなちぐはぐとしたはざまで育った自分は、場面場面で振幅が激しい。ある場面は、親父に似ていると思ったり、そうでなかったり。
そういう自分が何を着ているかと言えば、かつてはJプレスやマーガレットハウエル他の衣類を着ていたのにも関わらず、2010年肝臓を壊し、2011年の3・11を経てガラリと変わった。
「すべては作業着にしか過ぎない」と思い、すべて身に着ける衣類を黒に替えた。

歳相応とも捉えられるが、迷っているヒマも無ければ・考えたくもない、という理由。
基本、ぼろぼろになるまで着込み、それで限界を迎えたら捨てる、という発想。
そこから出たのは黒で、ようく世間が忌み嫌うカラスに例えられるが、自分はカラスが好きである。むしろその表現は、忌み嫌われる自分にはありがたい。

このような発想に至ったのには、大竹伸朗さんがジャージが一番機能的で便利で、多種多様な場面に対応しうる、と言った影響が大きい。
多くの人が天変地異に見舞われる中、黒の衣類は、まるでそれとリンクしたかのような臨戦態勢だが、自分にはお似合いだと思っている。

■Depeche Mode 「Stripped」1986■
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