かたちんばが、デヴィッド・ボウイの音楽を聴く入り口は何だったのか?
といえば、発端は、ブライアン・イーノであり、1981年に兄弟から借りたブライアン・イーノとデヴィッド・ボウイのアルバム「ヒーローズ」「ロウ」だった。
それは、いわゆる「ベルリン3部作」と呼ばれる、デヴィッド・ボウイがブライアン・イーノに救いを求めて、アメリカでのドラッグ浸けの日々から脱するためにやってきたベルリンでの出会い、ブライアン・イーノによる「人間再生工場」だった。
ベルリンは、当時、冷戦下にあり、西ドイツと東ドイツに2分され、その境目に経っていた「ハンザ・スタジオ」であり、「バイ・ザ・ウォール」とも呼ばれていた。
外を見れば、その境界線には常に兵隊が立っている緊迫した光景。
余談だが、この「ハンザ・スタジオ」では、多くの名盤が出来ている。
加藤和彦の「うたかたのオペラ」、ウルトラヴォックス「エデンの嵐」など。
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自分は、いわゆる「ロック」という概念そのものに疑念と反感を抱いていたので、ボウイのロック的側面には興味が無かったが、彼が救いを求めたイーノとの本来の共同作業である、インストゥルメンタルの曲には、多いに刺激された。
「ヒーローズ」「ロウ」共に、A面はロック的要素、B面はイーノとのインストゥルメンタルの曲が占めていた。
ボウイ自身は、「当時の」クラフトワークとかタンジェリン・ドリームを聴いていたという。
「ロウ」のB面で特に繰り返し、様々なところで述べられるのが、この曲「ワルシャワの幻想」である。
この曲に影響を受けたアーチストは多い。
そして、それを自分の中で具現化しようと試みたアーチストも多い。
●YMO「テクノデリック」に収録されている坂本龍一作曲「プロローグ」「エピローグ」
●ジャパンの名盤「孤独な影」に入っている「バーニング・ブリッジ」
●ヴィサージの2枚目の「The Anvil」の中に入っている「ウィスパーズ」
等々・・・・・。
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ブライアン・イーノという人は、プロデュースにおいて、その自我の強さから、共同作業を終えた後に、もめるケースが多かった。
自分のクレジットを入れて「トーキングヘッズ&ブライアン・イーノ」にしろ!と言い出した「リメイン・イン・ライト」におけるトーキングヘッズ面々との対立、ディーヴォ、ウルトラヴォックス(第1期 ジョン・フォックス)におけるオーヴァー・プロデュース。
ロキシー・ミュージックの一員だったが、ブライアン・フェリーとの対立・フェリーより目立つ事に拠る脱退。
しかし、イーノを超える自我の強い人とはうまく行っているケースも多い。
このデヴィッド・ボウイしかり、好きで好きで仕方無く説得を受けて受諾したU2=ボノとの出会い。
そういったケースにおいては、まさに彼らの道先案内人として、まさに「人間再生工場」としての役割を発揮して、彼らの能力を引き伸ばす達人的能力を持つ。
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「ヒーローズ」「ロウ」のB面の精神的深さには、クレジットはボウイでも、明らかにこれは「ボウイ&イーノ」と言った方が正しいだろう。
それが、多くの若きミュージシャン、そして僕らのような世代のリスナーにもたらした影響は多大だと思う。
B面は冷たいヨーロッパの空気が溢れていて、たまらなく好きです。
ブライアン・イーノのプロデュースでいうとU2の『焔』も好きです。
自分も、まさかイーノがU2のプロデュースを受けるとは思いませんでした。
ボノがさかんに、求愛していたのに折れたのでしょう。
あれほど「ロック」を手嫌いしていたイーノですが、イーノはU2の音楽を「ロック」では無くて「ソウル」だと評していた記事を読んだ記憶があります。
『焔』は、A面の最初の始まり方がカッコイイですよね。
「7月4日」という曲、インストゥルメンタルですが、自分も同じ日の生まれですが、アメリカの独立記念日ですが、すごく暗くドロドロしたところが好きです。
スタジオのエンジニアたちはよく言いますが、イーノのあのエコーの掛け方は未だにどうやって創っているのかわからないと言います。
さすが、音の魔術師イーノですね。
イーノ氏の色が濃く出されていますね
ヤングアメリカンなどとは全然異なっていますが
彼の音楽を続けている姿勢は立派ですし
デビットボウイは好きです。
今年はどうもありがとうございました。
また来年もよろしくお願いします^^
仕事も私的な部分でも、随分と、この1年の苦労は、かなりダメージが強いです。
そういうとき、この「ワルシャワ」は良いですね。
好い加減な日本人だらけになってしまった、愛する日本も、もう国として終わりなのかなあ・・・と思いながら、こういう深い緊迫感に包まれた「真なる偉大な音楽」には、開放感を覚えます。
しかし、ボウイは本当にエイリアンですね。
幾度もの精神的危機に会いながらも、それを超えて、未だ存在し得ている事は驚くべき事です。
来年=2010年は既に「えらい年」、よりしんどい年になる事は必死ですが、こういった優れたアーチストに支えられながら、何とか乗り越えて生きていけたらと思います。
来年も、よろしくお願いします。
helden欲しさにcrischiene f買ったら入ってた位にしか覚えてなかったよw on timeで聞いてた奴はどう思ってたんだろうか