さてさて、時代は、また、1984年の追憶に戻ります。
1984年9月8日の「日立サウンドブレイク」は「TheTree ”樹”」というタイトルで、樹や森の淡い映像と共に、音楽を流していた。
<選曲された曲目>
1・ララージ 「ザ・ダンス・ナンバー1」
2・ピーター・ゲイブリエル 「サン・ジャシント」
3・ロジャー・ウォーターズ 「4:30・・・・」
4・ロジャー・ウォーターズ 「4:37・・・・」
5・ミッジ・ユーロ&ミック・カーン 「After A Fashion」
6・ゲイリー・ニューマン 「フォトグラフ」
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まずは、ララージ。
この「ザ・ダンス・ナンバー1」は、ブライアン・イーノの「アンビエント・シリーズ」の、3枚目に当たる「Day Of Radiance」に入っている曲。
A面は、「ザ・ダンス」として「#1」「#2」「#3」となっており、B面は、「Meditation」として「#1」「#2」が収まっているアルバム。
アンビエント・シリーズは、4枚で終わっているが、下記のようなものである。
Ambient1・「Music For Airports」ブライアン・イーノ
Ambient2・「鏡面界」ハロルド・バッド&ブライアン・イーノ
Ambient3・「Day Of Radiance」ララージ
Ambient4・「On Land」ブライアン・イーノ
3枚目だけは、イーノの名義が無いが、実際は、イーノはプロデューサーとして、ララージの演奏するエレクトリック・チターやダルシマーの音に、イーノ特有のリピート装置やエコー処理を行っている。
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ララージとイーノの出会いは、ニューヨークの道端で演奏しているララージにたまたま会ったのがきっかけらしい。時は、1978年のこと。
自分が、ララージの音を初めて聴いたのは、1983年夏に、ブライアン・イーノが、ラフォーレミュージアム赤坂でのインスタレーション展の際のこと。
当時、FM東京で、深夜3:45~4:00まで「民俗音楽をあなたに」という番組があり、そこで、イーノ来日記念で特集を組んだ際に、聴いたのが初めてだった。
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1984年当時、土曜日、自分は、安いウィスキー(「Q」とか「コブラ」とか・・・)を呑み、食事をしながら、「日立サウンドブレイク」~「ベストヒットUSA」~「オールナイトフジ」へと、長い長い、夜明けへの1人ぽっちの楽しいパーティーは繰り広げられるのであった。