尊敬するジョニ・ミッチェルさんの「ナイト・ライド・ホーム」。
1991年の作品。
社会人の船出の間際。
1991年が明けたあとのさむい冬。
クロスオーバーイレブンで「ジョニ・ミッチェル特集」があった。
そこでこのアルバムからの曲がかかり、録音したカセットテープ。
のこりすくない日にちを数えながら聴いた記憶。
「ナイト・ライド・ホーム」。
ジャケットから、かってに夜、家に向かって走る、とおもいこんでいるじぶん。
それは、家のあたたかさだったり、まってくれている好きなだれかだったり。。。
やすみになにがあっても、平日がはじまれば必死にならなきゃいけない。
生きるからには。
必死におきて、いつものごとくぎりぎりしたくをして、必死に駅にむかう。
ねぐせのついた髪をいそいで、しゅっしゅっと液をかけて・ぼーぼードライヤーをかけて。
白い空は、晩秋をかんじさせる。
いつ雨がふってもおかしくはないような白さ。
こころのなかで、スタイル・カウンシルの「マイ・エヴァー・チェンジング・ムーズ」が鳴る。
仕事場に行くと、電話が鳴り、あくせくとうごく。
心身のモードやスイッチが「今」に必死になれるおかげで、ゆらぐ内なる情をいったんわすれさせてくれる。
さむい一日だった。
でも、体内に記憶された、あの1983年の胃潰瘍の晩秋を思い出させてくれる。
それが、きょうの天使。
そこにじぶんのすくいを依拠させる。
U2「WAR」や前年のデペッシュモード「ア・ブロークン・フレーム」、ヤズーのファーストアルバム、YMOなどを聴き込んでいた晩秋。
さむいなかから、家をめざすなかのあかり。
そこにはすくいがある。
■Joni Mitchell 「Come in from the cold」■