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何時も思うのです。
二胡とヴァイオリンとの合奏がある時、単独で二胡を聞いているととても良い音色という印象が強いですが、いざヴァイオリンと音を合わせるとどうしてもヴァイオリンの音の切れの良さに負けるというか、なんだか曲に合わない感じがすることが多いような気がするのです。
客席の方に音が届いてこない、メロディーなども鈍く聞こえてきてしまうのです。
確かに音色はとても良いのですが、切れがない。
それででしょうか、若者たちに二胡の良さが伝わりにくい気がするのです。
二胡は独奏で聞いている時その音色の良さが前に出てきます。
ところが伴奏に洋楽器などが入ってくると、その明快な音に負けてしまいます。
多分響きだと思うのです。
鋭く切れ込んでくるようない響きがないと感じます。
何故だろうと???長い間考えていました。
振動板が皮のせいなのか?それもあると思ったのは、鳴尾牧子さんが今弾いているCDMはかなり音が切れます遠くまで音が届きます(もちろん演奏者の技量が高いというころもあります)CDMは蛇皮よりクリアーです。倍音が少ないからかもしれませんし、蛇皮より雑味も少ないです。その雑味の少ない分音色が絞られてきて、比較としてはより洋楽器に合うような気もするのです。
でも、更に何か?と考えてしまうのです。
音の強さというのはどうでしょう。
ポンと音を引き出した時により強く(大きくではなく)前に出る感じが出来ないだろうか?
音の質などを言葉で書くのは難しいです、語彙が足りないのはすみません。
以前作った「カノネ」がとても強い音を持っていました。
シャム柿と紫檀の組み合わせの名付けて「ヤマト二胡」
この強さを更に鋭敏にして切れのある木の組み合わせはできないだろうか?
??はてなばかりですみません。楽器を作る時はいつも?なのです。??でどんどん進める以外ないのです。
昨年ほぉさんの考えた14周年記念の花紫檀の二胡
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これを作った時にこの2種類を3段階に組み合わせたものです。
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これかなり作るの難しいです。完全な6角形に近くしないと出来上がらないのです。
でも一台だけお客様の注文で作ったものは、かなり音の強さ、切れが出たと考えます。
かなり難しい中国曲など弾いても、その音の切れがその曲の効果を上げてくれるような気がしました。
昨年秋から乾燥し始めた30年木場で埋もれていた埋蔵紫檀これで作ってみようと思います。
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工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ