二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

金属製の糸巻きの部品の販売は終了します。

2018-01-10 10:33:39 | ■工房便り 総合 



以前はかなり見かけて最近ではほとんど販売されていない、金属製の糸巻き ボルト式の交換部品は販売終了しました

10年ぐらい前、100本のこの金属軸の部品を仕入れたのですが、

仕入れてすぐ、20本くらいの不具合を見つけ、まあかの国の製品としては、良いほうかな?

この8年で70本ほど部品交換しました。

内弦も外弦も両方、

或いは片方だけというのもありましたので、

なんだかんだと、約50台くらいの二胡の金属軸の修理をしたのですが、

この部品がもう手に入りません。

10年前に仕入れた時でさえ、

なんでこんなもの仕入れるのと、中国の業者さんに言われたのです。

もうほとんどこの部品を使った楽器というのは売られていないよ、という事でしたが

その当時でさえ、私の知っている限りでも相当多くのこの金属軸を使った楽器を日本で見かけていたのです。

たかが知れた知名度の光舜堂にでさえ、年間30台ほどは、持ち込まれていたのですから、

日本全体では、相当持ち込まれていたと思うのです。

もしかしたら、不良品ばかり日本に持ってきた???(中国で購入したものはそれほどひどい物ばかりではないのです)
と、疑心暗鬼。

どうやら、この部品、中国でもすでに製品としては扱われていないようです。

まあ、苦労しました、

何しろ真鍮のパイプそれも2重になっています。



その上、内部に鉄のボルトが仕込まれています。

当然真鍮は削れてきます。

またもともと2重に作られていますが、その接合部分の剥がれなどありまして、

調弦の時に、音を高くしていくためにボルトを引っ張るのはうまくいっても。

音を下げようとすると、この2重の接合部分の引っかかって、うまく音が下がってくれないなどというのは、

これ普通にあります。

一度これを直さないでお客様に返したときに、とても怒られたことがあります。

全部品を交換させてくれと私としてはお願いしたのですが、

費用が掛かりすぎると、断られまして、できることだけで、(全体のがたつき直しとボルトの受けの目ネジの交換)

これも多いのですよ。

流石にこの2重のパイプを剥がしてさらに直してなどできないので、

こういうのは全部品の交換にさせてもらっていたのです。

ちゃんと治っていないと怒られたようなわけです、、、、

こういうことが以前何回か続いて、

もう二胡の修理なんかやらないと、ほぉさんに叫んだことがありましたっけ。

こういう時、ほぉさんはみょうに大人で(マアばあさんですから)

「にしのさん、一本の大切な二胡と思って、それを大事に弾いている人たちがたくさんいるんですよ。

そのために、西野さんは二胡屋やっているんでしょ。」

はいはい!!!

まあ話が飛びましたが、

ようやっと、この苦労の種が付きまして、

部品はもうありません!

ただ弦が巻き付いて動かなくなった、

調弦がしずらくなった。

などの修理は部品がなくとも、多少はお手伝いできると思います。

まったく世話の焼ける 部品です。市場からなくなるのも当然です。


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