二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

福音弓、再び悪戦苦闘!

2016-03-08 09:47:23 | ■工房便り 総合 
先日の、営業日、

幸いにも、というと変ですが、

比較的、お客様の少ない日、、、(但しこんなのは本当に希、来週はたぶん大混雑と思われますので、ご予約無しでのご来店の場合、大変お待たせすることになるかもしれません、ご了承下さい)

ところがこれが幸い??

桐子ちゃんと峠岡君が偶然にも、出会ったのです。

たまたま、桐子ちゃんが、ずいぶん前10年位前に使っていてなかなかに良い弓の竹に東風の毛を張ったのを試してもらいました。

最初の内、これは弾き易い、とても良い毛の引っ掛かりが良いと、色々な曲を弾いていたのですが、

得意の速弾き、たぶん、サイマを200以上のテンポで弾き出すと、

「西野さん、コレ跳ねてしまう、前の時には何ともなかったのに???」

どれどれと、峠岡君も弾いてみると、(当然速弾き、二人とも若さに任せてとんでもないスピード違反)

「確かに、早く弾くと、、言葉ではうまく言えないけれど、、今、僕は阿炳礼賛使っているけれど、速弾きの為に西風がほしいのです」

東風や阿炳礼賛の毛はとても弦の引っ掛かりが良いです。

ところがその引っ掛かりの良さが、弱い竹ですと、ビビりという細かい振動になって表れるようなのです。
これは、光舜堂から帰ってきて何故そうなるか、私自身試してみて、感じた事です。

幸いにも、私は爺の割に、下手な割に、速弾きは短時間なら、220くらいでサイマも弾けるでしょう。

おかげでなんとか似たような実験が出来たのですが、

結論から言うと、あまりにも強い引っ掛かりの東風や、阿炳礼賛の毛には、相当強い竹が必要だということになります。

弾いているときに竹はかなり緊張していますから、弱い竹だと、細かい振動が竹に起きます。

それが弾きにくさを表します。

ですから、毛の強さに合った竹の強さが必要なのだろうと今度の実験で考えたのですが。

問題は、今まで桐子ちゃんの使っていたような本当に細い直径で6,5ミリくらいの竹では、毛の強さに竹が持たないのです。

かと言って、太くすると持ちにくいということもあります。

私なんかでは問題ない太さでもか弱き乙女には太すぎるようなのです。

今までの福音弓を作る時の実験で、東風と阿炳礼賛には、比較的強い太めの竹を選んで付けています。

早く弾くと強い毛は、竹の方に無理が来るというのは解っていましたから。

ですから阿炳礼賛をお買い上げの方はおわかりだと思いますが、なんだか少し太いですねという方も多くいらっさいました。
それは毛の強さに見合った、竹に無理が来ない太さにしているからです。

今後はプロ用という事で、全く新しい竹(竹では無い素材になるかも)を開発する方向になるでしょう。

そうしないとせっかく、今までの二胡界に無かった桐子ちゃんも絶賛していた優秀な弓毛を活かせないことになるかもしれません。

皆さんも速弾きに自信のある方は、太い竹と細い竹とで、速弾きを比べてみて下さい。

220くらいで。(勿論このくらいのスピードで弾ける人が沢山いるのは私は知っています、出会っています、但し皆さん今までの市販の弓でした)

いずれにせよこれはしばらく私の頭から離れないでしょうから、

何処かでこの問題を解決するための、弓造りを再開しようと考えています。

ただ、これは普通の竹では無理でしょうね。

竹そのものを新しく何か開発しないといけないのでしょう。

時間が無い!!

何故か!

先日二胡は、立てかけないでくださいと申し上げたのですが、

ずいぶん多くのひとが、頭が取れて、胴が割れて、と、、ご来店。

おかげ様でたくさん修理させていただいております。

それに追われてある方にお送りするはずだった、千斤の糸まで送り忘れしまい大変ご迷惑をおかけいたしました。
でもやはり壊れた二胡診ているとまずは優先してしまうのです、

すみません。

絶対に二胡は立てかけておかないでください。

お願いします。



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