二胡工房 光舜堂

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二胡購入時にチェックしなければいけないこと。その5(皮の厚み)

2011-06-18 12:40:34 | ■工房便り 総合 
皮の厚みは、胴を後ろからのぞいてみると明りの通り具合で分かります。

当然薄い皮は、光が楊抜けてきて明るく見えます。

比較的金額の高い二胡は、かなり厚めの物が張ってあります。

ですからそれを基準に、他の二胡と比べてください。

これは、是非やって下さい。

かと言って、皮が薄いから音が良くないという事はありません。

何故なら、しっかりした伸びにくい尻尾に近いところの皮を敢て、薄く削った皮は鳴りも良く、重厚感もあります。

しかしそれは8角形の構造に支えられているところも大きいのですが。

6角形の場合は、やはり厚みのある物の方が、比較的重厚感と言いますか音の幅が有ります。これは個人的な感想と思って下さい。

8角形の二胡に使う皮は、それこそ、初級用の皮ぐらいに薄くしてありますが、元の繊維が強く、音がしっかり出てくれます。

8角形の良いところでしょう。


それこそ薄さは、お腹の方に近いほど薄くしてあります。

ですから、一概に薄い皮が良くないとは言えないのです。

鱗の大きさと、この厚みとの兼ね合いは、やはり蛇皮を自分で張った事のない方には分かりにくいかもしれません。

もうひとつ皮で誰にでもはっきり判ることが有ります。

稀にですが、皮に穴のあいている物を見つけることもあります。

後ろからのぞいてみると一部分ピカット明るい部分が見えます。

蛇は地面に這って生活しています、木にも上るそうです。

藪の中などで怪我をしたりすることもあるのでしょう。

小さな傷も、皮を張るときには数十キロと言う力をかけて張りますから、

張る前に気がつかない傷も広がって見えることもあるのです。

このことは私としては結論づいていないのですが、私だったら張り替えます。

音に影響が無いとは言えないと思うのです。

それから、表から見たときに鱗に傷がついていても、それは殆どの場合問題有りません。

と言いますのは、裏から見て光が漏れるほどの傷でなければ、良いのです。

蛇も生きているうちに怪我をします。

私みたいなおっちょこちょいもいると思います。

しかし何回か脱皮を繰り返している間に、表面は多少傷跡になりますが、ホントに傷として悪い場合は、張るときの凄い張力で、やぶれてしまうこともあり、ちゃんと張れているときには問題有りません。

私自身で作った時に、最後に後ろからのぞいてみて、この光の見える物は、廃棄して再度張り替えます。

なんとなくやはり雑音ぽく鳴ると言うか、だらしのない音になってしまうのです。

その穴の位置にもよるのかもしれません。

この、その4で述べた、皮の鱗が左右違うと言う事、

胴の後ろから光を透かして見た時に、ピカット光が見えると言うのは、これは皆さんすぐ見分けがつきます。

必ずチェックして下さい。

このことはどうぞお友達に話してあげてください。

二胡を購入するときの常識にしたいのです。

つぎも皮の事です。

西野和宏
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