二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

激怒!するべきか?

2013-03-22 10:46:23 | ■工房便り 総合 
蛇皮はいずれにせよ何時かは張り替えなければいけない物です。

経年変化により、緩くなってきて音が出づらくなります。早ければ8年ぐらい遅ければ20年ぐらいで張り替え時期がきます。これは皮の種類と最初の皮の張り方によっても使用できる年数というのは変わります。

又胴が破損して皮の所までわれてしまった場合などは、皮を張り変えなければ胴の修理が出来ない為この時にも皮は張り替えます。

胴の木が著しく乾燥してしまって皮が緩くなったり皮が歪んでしまうことも有ります。

又、高音が出にくく雑音が弾きこんでも直らない場合、これも皮を交換してその時に胴の内部の不具合を直します。そうするちかなり健全に楽器は復活します。

ニ胡の場合、この皮の状態が一番音の鳴り、或いは雑音に関係します。

中国では量産の場合2台をいっぺんに張りますので一台一台に皮が対応されておりませんのでこのようなこともしばしばあります。

最近多いのは、最初から皮が十分に伸ばしきっていない皮が張られている楽器を多く見受けます。これは最初から良く低音も出て良さそうなのですが、3,4年もすると緩くなり過ぎて楽器としての良い状態が保てなくなります。

と、こんなことなら、怒るようなことではありませんね。

皮が張ってある楽器としてはごくごく当然のことですから。

お持ち下さって皮張り替えた方には大変申し訳ないのですが、ここに少しだけ書かせていただきます。

まず最初から破れていた。

最初からなんだか虫食いのようだった。

最初からなんだか音がへんとは思っていた。

最初から一部光が漏れているようだった。

これをそのまま購入したのですか?

と思わず聴いてしまったのです。

すみませんこの辺が人の気持ちが判らないと言われるゆえんかもしれませんが、

しかし、これを購入せざるを得なかったというのは哀しいを通り越します。

いくら二胡のこと解らない人達だからと言ってこれを売るのですか?

これはすべてではありませんが、どこまで本当のことを言って販売しているのかとても疑わしくなるのも事実です。

確かに外国へきて一つの事業をしてく大変さというのは有りますが。

その外国の人達に教えているとは言え、食べさせてもらっている、商売させてもらっているという感覚はないのでしょうね。

まだまだこれだけではないのです。

最初からなんだかボテボテした感じだった。

最初から高音が全く出なかった、駒を取り変えてやっと、、、

まだ半年なんだけど、高音も出ないし、低音はボテボテ。

半年ぐらいしてから鳴らなくなった。

一年ぐらいしてから急に高音が出なくなった。

天然のものですから、絶対こういうことが起こらなくはないです。

気候も違いますし環境も違います。

それでも日本で売れると、沢山輸出するなら先行のことまで考えられないのでしょうか。

今売れればよいのですかね。

3,4年して買い換えるほど、日本人は甘いと思われているのでしょうかね。

でもウチのお客様は皆さん優しかったのです。

私みたいにこんな感じではおっしゃっていません。

「西野さんは正義感強過ぎ」とほぉさんに言われます。

私に言わせれば、中国は文明を作り上げ、その光を東アジア一帯に広げた国のはずなのです。

私自身国学院で、石田幹之介先生に中国文化のその文明の素晴らしさ学んだのですが、、、

だからこその激怒です。

と、激怒しても仕方が無いのも事実ですし、少し安心なのは最近では、かなり良心的なお店も増えて来ています。

何よりかなり有名な二胡作家の物も増えて来ていて、さすがに日本人の経営という感じの楽器屋さんも有りますね。

一時よりは、ネットなどの情報も正確になってきていますし、楽器を比較しながら購入することもできるようにはなってきています。

いずれにせよ、先ず弾いてみてから、ご自分が納得することが第一条件でしょう。

楽器は一生の付き合いです。慌てないで時間をかけて、いろいろ調べてみてからでも遅くはないのではないですか。
Comment    この記事についてブログを書く
« 3月17日(日)春風いっぱい... | TOP | 老紅木はジップンの香り。 »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | ■工房便り 総合