中胡二胡
持っていらっしゃる方はすくないのかもしれません。
でもバイオリン一族のアンサンブルにビオラが無いアンサンブルなど考えられないのと同じに、二胡のアンサンブルにも、勿論独奏楽器としても良い低音楽器が必要なのでしょう。
これは民族的な好みなのか、或いは高胡京胡などの比較的音の高い楽器から始まったせいなのか、中国楽器には比較的音の低い楽器が少ないようです。
いつのころからでしょうか、中胡というのが使われ始めたのは。
多分、アンサンブルということで、ヴィオラに対応する物を作ろうということになったような気がします。
今の中胡、本当に鳴る ― 二胡のように鳴る楽器というのが殆ど無いと言っても過言ではないと思います。
なぜなら、あれだけ大きくて低い音であるにもかかわらず、遠くへ音が響きません。
通常、低い音の方が遠くへ音が響きます。
周波数が少ない物の方が貫通力を持っていて、ヨーロッパのオーケストラでも、ヴィオラはバイオリンの2分の1くらいの数で、合わせます。チェロはもっと少ないですね。
にもかかわらず、今の中胡の作りだと、殆どその威力を発揮しません。
理由は、いくつかあります。
先ず、木の厚みが十分に無いということでしょう。
通常、二胡の胴を作る時の原型の材料の厚みは、10.7ミリです。(西野二胡は14ミリ有ります)それを全体としては、6ミリぐらいの厚みになるような曲面で作ります。
中胡には、これでは薄過ぎるのです。
中胡は直径が12センチありますから(二胡は9センチ)それに対応して、もう少し厚く作るべきなのです。
なかには、厚みの厚い物がありますが、厚過ぎて鳴らないという物もあります。
ようするに、まだまだ試行錯誤をしていると言ってよいかもしれません。
なにもこれは中胡だけのことではありません。
ビオラもそうなのです。
小さいビオラは、長さが38センチぐらい、大きい物になると、42センチくらいの物もあるのです。(バイオリンは、通常35.5センチくらい)
いま、私も中胡作りに参加して、出来たら二胡並みに鳴る物が作りたいと思っています。今の中胡二胡のもう一つの問題点は、皮の厚みと、張り具合でしょう。
中胡二胡は直径が12センチぐらいありますから、かなり厚い皮を張らなければいけません。
そうでないと、皮の張力が得られません。
にもかかわらず、現状ではそれほど厚い皮というのは使っていないようなのです。
或いは厚くするために、皮の裏の肉を全部取らない物まで有ります。
この場合、柔らかい肉が残っていますから、音を吸収してしまいます。
何故厚い皮を張らないかというと、厚い皮は基本的に高級二胡に使いたいからです。
中国では中胡はそれほど人気が無いためか、それほど高額な物はありません。
商売上高額な物にならないのなら良い皮を張らない、というのは納得できます。
「では、高品質の中胡を作って販売しよう」という私の意見に、ほぉさんがダメを出しました。
「いま中胡お持ちの方は、アンサンブル等で必要だから購入された方が多いのではないですか?中胡のソロの曲だってそんなに無いじゃありませんか。皆さん、既に持っていらっしゃるなら、いくら良い物だって、更にもう一台欲しいという方は少ないのではないのではないですか?」
仰せ御尤も。
そこで、自分の考案した中胡進めても良いというお言葉いただきましたが、
ここでほぉさんの意見で、皆さんに提案です。
現状の、中胡二胡の皮張り替えませんか?
今、殆どの、中胡二胡は、10万円台から、20万円台で購入できますね。
いくら、光舜堂としては安い縞黒檀やココポロ使ったとしても、25万以上になってしまいます。
すみません、価格差が中国とでは13倍違うのですから、凄い頑張ってこの値段は良い方なのではないでしょうか、
かといって、工場を中国に作っていくら安くしたとしても、今の中国の体制の中でそれほど良い物が出来るとは思えないのです。
中国で作る以上、中国の二胡作りの方法からは逃れられないと思います。
今、中国の楽器屋さんが日本に木を探しに来るくらいです。
中国にも良い材料が枯渇しているということでしょう。何しろ年間50万台くらいも作られているということですから。
ある意味日本より資本主義ですから、金利の差ということで言えば、確かに金額は落とせるかもしれませんが、質がそれに伴うとは思えないのです。
また、私の語学力とコネクションが無いということと、中国人相手に工場を経営していく自信が無いということもあります。
楽器は、見た目だけではありません、その鳴りと質です。いくら半額になると言っても、鳴りまで半分になってはしょうがないのではないでしょうか。
と、愚痴は置いておいて!
夢も希望も無い、超現実的なほぉさんの意見に従って、中胡作りは多少諦め気味ですが皮の張り替えやります。
それなら、それほど使うわけでもない、中胡二胡をもう一台買わないでも、張り替えの費用と内部の削りや厚みを増すための加工だけで済みますね。
いくら日本では高い皮使ったとしても、これなら現実的ではないだろうかという、ご提案です。(皮張は、諸先生方にお墨付きを頂いて、相当な自信持っています)
持っていらっしゃる方はすくないのかもしれません。
でもバイオリン一族のアンサンブルにビオラが無いアンサンブルなど考えられないのと同じに、二胡のアンサンブルにも、勿論独奏楽器としても良い低音楽器が必要なのでしょう。
これは民族的な好みなのか、或いは高胡京胡などの比較的音の高い楽器から始まったせいなのか、中国楽器には比較的音の低い楽器が少ないようです。
いつのころからでしょうか、中胡というのが使われ始めたのは。
多分、アンサンブルということで、ヴィオラに対応する物を作ろうということになったような気がします。
今の中胡、本当に鳴る ― 二胡のように鳴る楽器というのが殆ど無いと言っても過言ではないと思います。
なぜなら、あれだけ大きくて低い音であるにもかかわらず、遠くへ音が響きません。
通常、低い音の方が遠くへ音が響きます。
周波数が少ない物の方が貫通力を持っていて、ヨーロッパのオーケストラでも、ヴィオラはバイオリンの2分の1くらいの数で、合わせます。チェロはもっと少ないですね。
にもかかわらず、今の中胡の作りだと、殆どその威力を発揮しません。
理由は、いくつかあります。
先ず、木の厚みが十分に無いということでしょう。
通常、二胡の胴を作る時の原型の材料の厚みは、10.7ミリです。(西野二胡は14ミリ有ります)それを全体としては、6ミリぐらいの厚みになるような曲面で作ります。
中胡には、これでは薄過ぎるのです。
中胡は直径が12センチありますから(二胡は9センチ)それに対応して、もう少し厚く作るべきなのです。
なかには、厚みの厚い物がありますが、厚過ぎて鳴らないという物もあります。
ようするに、まだまだ試行錯誤をしていると言ってよいかもしれません。
なにもこれは中胡だけのことではありません。
ビオラもそうなのです。
小さいビオラは、長さが38センチぐらい、大きい物になると、42センチくらいの物もあるのです。(バイオリンは、通常35.5センチくらい)
いま、私も中胡作りに参加して、出来たら二胡並みに鳴る物が作りたいと思っています。今の中胡二胡のもう一つの問題点は、皮の厚みと、張り具合でしょう。
中胡二胡は直径が12センチぐらいありますから、かなり厚い皮を張らなければいけません。
そうでないと、皮の張力が得られません。
にもかかわらず、現状ではそれほど厚い皮というのは使っていないようなのです。
或いは厚くするために、皮の裏の肉を全部取らない物まで有ります。
この場合、柔らかい肉が残っていますから、音を吸収してしまいます。
何故厚い皮を張らないかというと、厚い皮は基本的に高級二胡に使いたいからです。
中国では中胡はそれほど人気が無いためか、それほど高額な物はありません。
商売上高額な物にならないのなら良い皮を張らない、というのは納得できます。
「では、高品質の中胡を作って販売しよう」という私の意見に、ほぉさんがダメを出しました。
「いま中胡お持ちの方は、アンサンブル等で必要だから購入された方が多いのではないですか?中胡のソロの曲だってそんなに無いじゃありませんか。皆さん、既に持っていらっしゃるなら、いくら良い物だって、更にもう一台欲しいという方は少ないのではないのではないですか?」
仰せ御尤も。
そこで、自分の考案した中胡進めても良いというお言葉いただきましたが、
ここでほぉさんの意見で、皆さんに提案です。
現状の、中胡二胡の皮張り替えませんか?
今、殆どの、中胡二胡は、10万円台から、20万円台で購入できますね。
いくら、光舜堂としては安い縞黒檀やココポロ使ったとしても、25万以上になってしまいます。
すみません、価格差が中国とでは13倍違うのですから、凄い頑張ってこの値段は良い方なのではないでしょうか、
かといって、工場を中国に作っていくら安くしたとしても、今の中国の体制の中でそれほど良い物が出来るとは思えないのです。
中国で作る以上、中国の二胡作りの方法からは逃れられないと思います。
今、中国の楽器屋さんが日本に木を探しに来るくらいです。
中国にも良い材料が枯渇しているということでしょう。何しろ年間50万台くらいも作られているということですから。
ある意味日本より資本主義ですから、金利の差ということで言えば、確かに金額は落とせるかもしれませんが、質がそれに伴うとは思えないのです。
また、私の語学力とコネクションが無いということと、中国人相手に工場を経営していく自信が無いということもあります。
楽器は、見た目だけではありません、その鳴りと質です。いくら半額になると言っても、鳴りまで半分になってはしょうがないのではないでしょうか。
と、愚痴は置いておいて!
夢も希望も無い、超現実的なほぉさんの意見に従って、中胡作りは多少諦め気味ですが皮の張り替えやります。
それなら、それほど使うわけでもない、中胡二胡をもう一台買わないでも、張り替えの費用と内部の削りや厚みを増すための加工だけで済みますね。
いくら日本では高い皮使ったとしても、これなら現実的ではないだろうかという、ご提案です。(皮張は、諸先生方にお墨付きを頂いて、相当な自信持っています)
昔小さい胴の胡琴が多かったかどうかは、ちょっとわかりません。調弦がきっちり決まっていなかった、というのは、伴奏楽器として、役者さんの声に合わせていたからではないでしょうか。
高胡要するに高い音の胴の小さな二胡は、中国でも東側に今の二胡の形になる前に沢山有ったようです。
というかその地方地方で様々な大きさの様々な音色の楽器が有ったようです。
むしろ昔の物は皆小さな胴が多かったですかね、ですから調弦もきっちり決まっていなかった頃にはかなり高音の物も有ったようです。
それらが原型になり、二胡や高胡と言われるものになったのでしょうかね?
私なんかは、古い音律というのをちゃんとは分かっていませんから、どうしてもヨーロッパのハーモニーというのを頭の中で描いてしまいます。
面白かったのは、これだけバイオリンが広まっている日本なのに、ヨーロッパやアメリカで、バイオリンを勉強した人には未だ、定着していないと感じるんだそうです。
たんに中胡のほうがよいのですかね?
>或いは高胡京胡などの比較的音の高い楽器から始まったせいなのか、
これは、高胡や京胡という意味でしょうか。もし、そうだとしたら、高胡は二胡よりも新しい楽器です。
西洋音楽を聞き慣れていると、アンサンブルにはハーモニーが必要と考えがちですが、中国音楽の伝統的なアンサンブルは、ユニゾンが多いようです。そのせいで、低音楽器があまり発達しなかったのでしょうね。