なぜ天然アユが大切なのか、天然アユを増やした全国の事例、天然アユを増やす技術、さらにはアユに関する最新の情報をわかりやすく記述した本が出版されました。
書籍名は「アユを育てる川仕事」、執筆者はたくさんの研究者をはじめ漁協関係者、釣り人などで、編者が古川彰さんと高橋勇夫さんです。
ぱらぱらっと読んでみると・・・全国各地のアユの減少理由として、冷水病、河川環境、天然アユ稚魚の減耗などが挙げられ、各地で種苗放流が盛んになってきたが、そのことが正しかったのかどうかを問いかけ、放流に偏った増殖策には限界があること、天然遡上の大切さを見直すことなどを提案し、天然アユを育てるための研究者、漁協、市民、行政が一体となった取り組みが紹介されています。
私達の地元、碓氷川も今年は天然遡上アユが中・下流には大分上がっているのですが、天然アユに対する良い評価があまり聞こえてきません。それは河川環境が悪くて排水の泡が浮き、なんとなく臭う川ではアユを釣りたい気分にならないことも一因のようです。
水の綺麗な上流まで遡上するように河川の連続性を確保するとともに、下流でも誰もが釣りをしたくなるような川作りをしなければならないのですが・・・。
目 次
第1部 天然アユと漁協(理念)
天然アユを増やす意味 など7章
第2部 アユを増やす各地の取り組み
漁協が行う資源保全のための基礎調査 など7章
第3部 アユを増やす技術
水辺の小わざ など4章
第4部 アユの科学
アユの前半生 など8章
第5部 天然アユを増やすと決めた漁協のシンポジウム記録
BOOKデータの記述
「漁協、市民、行政がつくりあげるアユとの共存」
全国各地の河川で天然アユを増やす取り組み、川の環境を保全する活動がはじまっている。
アユに関する最新の科学情報を踏まえ、アユを取り囲む現在の環境と保全方法を、豊富な事例とデータを挙げて解説するとともに、河川環境の保全、漁協の経営、次世代への自然の遺産など、水産資源の維持にとどまらないアユを増やす意義と、地域において漁協が果たす役割を詳述しています。
「アユを育てる川仕事」、古川彰・高橋勇夫編、築地書館、3300円+税
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