マンサクの虫えい(虫こぶ)には主にアブラムシ類によって作られる3種類があげられる。
一つは、葉の表面に袋状の虫えい(虫こぶ)が形成されるマンサクハフクロフシで・・・
形成主はマンサクフクロフシアブラムシ・・・
そして、あと二つはマンサクの芽に作られるマンサクメイガフシ(形成主:マンサクイガフシワタムシ)とマンサクメイボフシ(マンサクイボフシアブラムシ)があげられる。 この二つについては残念ながら見たことが無く、もちろん写真も無いのであるが・・・
これら3つの虫えい(虫こぶ)を作るアブラムシに共通することはマンサクに付くことと寄主転換をしてカンバ類について帽子状(袋状)の葉緑素が抜けて黄色く膨らんだ虫えいを作ることなのである・・・
マンサクハフクロフシのマンサクフクロフシアブラムシはシラカバに寄主転換する・・・↓の写真は群馬県林業試験場内のシラカバにできたものの写真。
そしてマンサクメイガフシのマンサクイガフシワタムシはウダイカンバに・・・(写真は無い)
マンサクメイボフシのマンサクイボフシアブラムシはダケカンバやミズメに移動して虫えい(虫こぶ)を作るといわれている・・・
↓は伊香保森林公園のダケカンバに作られていたものの写真。
↓は群馬県憩の森のミズメに作られたものの写真。
これらマンサクとカンバ類の寄主転換の仕組みは複雑で・・・
例えばマンサクイボアブラムシではダケカンバやミズメの樹上で1齢幼虫で越冬し、葉の展開とともに移動して葉に袋状の虫えい(虫こぶ)を形成する。
虫えい(虫こぶ)の中で育った有翅成虫はマンサクに移動するものと残るものがあるが、マンサクに移動し有翅成虫は雄雌を産み、それが交尾して越冬卵を産み、孵化した幼虫がマンサクの花芽に寄生して10~12本のいぼ状突起のある虫えいを作るのだそうだ。
この虫えい(虫こぶ)から夏~秋に脱出した有翅成虫はダケカンバやミズメに移動して幼虫を産む・・・といった繰り返しの様である。
このように2年で1サイクルの生態環を持っているらしいのだが、なぜこのような複雑な生き方をしているのか私には分からない・・・
追記>マンサクメイボフシと云われるアブラムシはさらに二つに分類されるようで突起の多いものと少な目のものがあって、少な目のものの方がミズメに着くH.kagamiiでマンサク上の虫えい(虫こぶ)には名前が付いていないらしい。 素人の私にはますます分からなくなってしまう!
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