しるしのないカレンダー

定年退職した自由人のBLOGです。庶民の目線であんなこと、こんなこと、きままに思ったことを書いてみたい。

贋作産業は成り立たないか

2010年05月24日 | Weblog
中国の贋作(コピー商品)産業は巨大である。
製品登録数220万点以上、中国企業登録数65000社以上、アパレルから家庭用品、機械部品、時計、財布、なんでもある。

先日クリステーズのオークション会場で落札されたパテック.フイリップの18金時計は
626万スイスフラン(約5億2200万円)の値がついた。小生が持っている中国製のコピー時計と同じデザインだ。購入金額は2万円に満たなかった。
絵画もオークション会場で落札される有名画家の作品は巨額で落札される。
100億円の値がつく作品もある。

本物作品は1点しかなく、それ以外は模造品であり、価値が劣る。コピー、レプリカ、贋作は詐欺行為、著作権上の問題もある。とされ欧米では保護されこの手の贋作は入り込む余地は乏しかった。

先日NHKのドキュメンタリー番組で元贋作犯「ジョン.マイアット」の取材番組「贋作の迷宮~闇にひそむ名作」を見た。
マイアットは有名画家の贋作で生計を立てている「正直な贋作師」である。
彼の作品の支持者は、通常では所有することが不可能である著名な作品の複製を所有できることが大きな喜びだという。

この感覚は絵画に限った話ではない。芸術作品は時代と共に劣化してしまう。劣化した作品がオリジナル製作時の輝きがあるかといえばそうではあるまい。
贋作といえども当事の技法を用いてオリジナルを忠実に再現した作品は十分芸術作品と思える。保存も優しい。
有名な緒方光琳の「風神雷神屏風」は俵屋宗達の贋作である。
光琳の作品も宗達同様に高く評価されている。
贋作であっても本家を追い抜く作品はこれからも出てくる。

中国は贋作で国防上の主要装備を揃えた。
この手法で中国の民1億の雇用を贋作産業に従事させている。当然規制をすることは考えていない。国の利益と考えているのだ。
ソースコードを開示させてコピー。真似して追いつき追い越せ。
この勢いが中国の怖さだ。世論が入り込む余地はない。
一党独裁。愛国心を第一に教育を国家戦略とする北朝鮮並の怖さを感じる。

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