しるしのないカレンダー

定年退職した自由人のBLOGです。庶民の目線であんなこと、こんなこと、きままに思ったことを書いてみたい。

老人漂流社会

2014年09月29日 | Weblog

『年をとることは罪なのかーーーー』

今、高齢者が自らの意思で「死に場所」すら決められない現実が広がっている。「年をとり、周囲に迷惑をかけるだけの存在になりたくない」

施設を転々とする高齢者は同じようにつぶやき、そしてじっと耐え続けている。

一人でくらせなくなった高齢者が殺到している場所の一つにNPO法人の運営する「無料定額宿泊所」

かってのホームレスの臨時の保護施設だが、自治体から相次いで高齢者が斡旋されてくるという。

この施設は認知症を患うといられなくなる。

多くは認知症を一時的に受け入れてくれる精神病院へ移送される。症状の回復➡無届家施設➡病院と自らの意思とは関係なく、施設を転々とし続ける「老人漂流社会」

に迫ったNHKの番組だった。

国民年金だけの身寄りのない高齢者の生活実態。月14万の生活保護レベルよりはるかに少ない年金で暮らす実態。

農家で、畑があったり、自宅があったりすると受けられない生活保護制度の問題点。一端入ったアパート。転所してより安い所にひっこす費用を工面できない。

病気でも1割負担金が払えず、病院に行けない老人。電気を止められ、月4千円のガス代、水道代を払うと月の生活費は1万円代。1日500円以内の生活。

年金支給日の直前はソーメンだけの食事。洗濯機が使えないから手で洗濯物を洗う。夏の暑い日はクーラーの入る高齢者保護施設で一日過ごす。

年々下がる年金の給付実体。家族の無い独居老人の終の住処はどこに。

番組に登場した人物は、ごく当たり前の人生を送ってきた人たちばかりだった。

日本の底辺を支えて来た多くの市民が安住の地を持てず、地域でひっそり暮らす生活。向う三軒両隣の地域の絆から取り残される実態がある。

多くの考えさせられる問題点を教えていただけた。地域の活動として、できること。今日はその問題を考える会合がある。

仲間とじっくり話してみたい。


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