カセットデッキの音質改善を続けています。
前回の高域補正に続き、今回は電源関係と再生EQアンプのNFB部も弄ってみました。
1.電源強化
①正負レギュレータの出力に電解コンデンサを追加。
元の10uF/25V(C187,C188)に、ニチコン MUZE-KZ 47uF/25Vを並列接続。
②この電解コンにパラに入っているセラコン(C189,C190)をフィルムコンに交換。
円板セラコン(0.022uF)の歪っぽさを嫌い、フィルムコンWIMA製0.033uF/50Vに。
2.NFB回路の電解コンデンサを交換
この部分のコンデンサ(C104)は、真空管アンプのカソード・パスコン同様に音質への影響大。
交換前は、BC製220uFとニチコンFG220uFを並列接続。
しかし、ニチコンFGが音を籠らせていることが判明。BC製だけにすると音がスッキリ。
容量も半分になりますが、100uFの機種もあり、220uFもあれば充分でしょう。
写真下段の左がニチコンFG、右がBC製。
ならば、他にもっと良質のコンデンサはないかと部品箱を漁り試聴しました。
その結果、
スプラグ製ATOM(写真上段左) 250uF/16Vが骨太でしっかりとして、情報量も多く、低域~高域まで良く出ていました。
ERO製(写真上段右)も良かったのですが、ちょっと音質的に薄い感じでした。それにデカい。
このNFB回路のZ=1/(2 x 3.14 x f x C) とR108 82.5Ωの合成抵抗でアンプのゲインが決まりますので、ローカットのアンプとなります。因みに、Zはf=50Hzで12.7Ωとなります。
3.RLCのフィルタ回路
もう少し高域を持ち上げようと、C109 1,000pFにディップマイカ146pFをパラってみました。
これにより、fc:30.629kHz ⇒ 28.612kHzになりますが、コブも低い側に移動するので以前よりも高域が持ち上がります。
変更後のヘッドアンプ(再生EQアンプ)部。
変更後の回路図:
音質的に、低域は締まり、中域~高域が明瞭になり、全体的にバランスの良い感じになりました。
歌声も温かみが有り生々しいですし、何よりもデジタルの様な聴き疲れを感じません。
お気に入りの1本です!!! 『DOLBY HX PRO』録音。