真空管アンプは、球転がしや改造の楽しみが有るから止められません。
自作とか改造をやった人なら分かると思います。
何を弄っても音色が変化するのだから面白い。改造の度、その音質の変化に一喜一憂!
世の中に1台だけの個性を持った自分オリジナル品に仕上げる楽しみがあります。
オーディオはお金が掛かる趣味だと言われがちですが、それは高級な既製品を買い集めて音質向上をはかろうとするからで、少々の知識があれば自作や改造とかでも充分楽しめます。
私の場合、今や音楽を聴いて楽しんでいる時間よりも、ビンテージやアンティークの部品を使ってみては、その音を聴いて楽しんでいる時間が多い様な気がします。
今回、新しい年号の始まりに向けてアンプの大改造に挑みたいと思います。
何事においても、いつものPDCAを回すことが重要です。
その中でも特に最初のプラン構想が大事です。ここをしっかりと熟考したいと思います。
目標をたて思い通りの結果が出た時の悦びは何事にも代え難いものがあります。
思いつくままにアイデアを並べて、ひとつずつ実験を繰り返し(カット&トライ)、効果を確認した上で仕様を決定したいと思います。
しかし、部品交換した時はエージングが必要になり、その後の判断となりますので、どうしても時間が掛ってしまいます。
例えば、コンデンサを交換した場合は、50時間以上のエージングが必要と考えています。
その時間を惜しむと効果有無の判断を誤ってしまいます。焦りは禁物です。
エージングの必要ない変更は、エージング中に行っても良いかも知れません。
出来るだけお金を掛けずに、特に実験段階では可能な限り手持ちの部品を使う様にしたいと思ってます。
今回大改造を行う事にした真空管アンプは、『6AS7G PPアンプ』です。
6AS7Gと言う球は、本来は直流定電圧電源用に作られた傍熱型双3極管です。
☆手持ちの6AS7G類の球:
RCA製(オリジナル)
Svetlana製 旧ソビエト軍用 Winged Cマークです。
6AS7Gは、扱いにくい球、暴れん坊で有名すが、内部インピーダンスが低く、うまく使えば300Bに近い音、或いはそれよりも良い音がするという噂も有ります。
改造を思い立った経緯は、手元にRCA 6AS7Gとまた同等管が合計12本もある事、またドライブ管のE88CCやECC83も何種類か手持ちが有るので、これらを有効活用したいという理由からです。
6AS7Gは他の有名な出力管に比べ、財布に優しいのが良いですね。
2年前の春に師匠の指導を受けながらKT-88 PPアンプの大改造を行ったのですが、今回出来るだけ自分の力量でやってみたいと思います。と言いながら、困ったら助けを求めるかも知れません。その時はよろしくお願いします。
音質的な目標としては、300Bの様な音抜けが良く透き通る様な高音で響き渡り、音の余韻が残り、広がりがある音で、加えて、私はロックやポップも聴くので、力強さが有り立ち上がりの良い音です。特にギター、弦楽器の音には艶を乗せたいですね。
望みは高いですが、改造箇所が多岐にわたるので完成時期としては、夏頃を目指したいと思います。どこまで自己満足のゆく音に出来るか楽しみです。勉強しながら無い知恵を絞って頑張りたいと思います。
音質追及にこれでお終いというゴールは無いですけどね。。。
少しずつですが、既に実験を進めています~。 音質改善が望めそうな箇所、部品も見つかってきました。
ところで、この改造を思い立ったのは、先月後半の事なんですが、今月号の『無線と実験(4月号)』を見ますと、偶然にも6AS7G同等管6080を使ったプッシュプル・アンプの記事が有るではないですか!この球の記事は珍しいしタイミングも良かったので迷わず購入しましたが、内容を読みますと、上級者用の回路構成になっていて、これは私には無理の様に思いました。参考程度にしておきます。
他にも「ウエスタン・エレクトリックの歴史」が新連載で始まっていて、こちらも興味深いです。
しかも来月号は、創刊95周年。付録が『無線と実験 昭和20年8月号』を完全復刻との事。楽しみですね。
因みに、私が真空管アンプの製作で、参考書として常に傍においている本がこちらです。
黒川 達夫さん著:これは分かり易く書いて有り、設計のポイントが押えてあると思います。
森川 忠勇さん著
MJ(無線と実験)著