今回スピーカー・エッジ交換する際に調査して得た情報や実体験で学んだ事を今後のために書き留めておきます。まだ2回目なので経験値としてはド素人です。
<ポイント>
1.エッジ材質選び
エッジの材質も色々と有る様です。ネット上で調査した結果。
・ウレタン---軽くて高音質ですが5年位で加水分解します。JBLオリジナルで使用。
・ラバーコートしたウレタンエッジ---純ウレタンより長寿命。音質は?
・ゴムエッジ---長寿命ですがfoが高くなるようです。
・ポリエーテル素材---長寿命。今回使用して好結果。
2.サイズ
やはり、そのユニット専用の物が良いでしょう。
サイズは勿論、エッジの山や谷の幅や高さが違っても困ります。
3.接着剤
エッジの一部と考え、乾燥後に硬くならない物を選ぶ。出来るだけエッジ硬度に近い物。
専用の物がお薦めです。水性で硬化までの時間が長いものが位置調整し易いです。
<難しい点>
それは何と言っても、センター出しでしょう。
ダンパーとコーンの位置合わせがきちんと出来ている個体のエッジ交換であれば、それ程苦労する事は無いと思いますが、それでも慎重にやった方が良いです。
センター出しの確認方法は、各角度から適当な力でコーンを押し込んで、「ガサガサ」と擦れ音がしない事。各方位とも均等にマージンがある事です。
今回の教訓で、裏側(コーン~エッジ)、表側(エッジ~フレーム)共に、数か所仮止めをして、ボイスコイルとの擦れが無い事をよーく確認してから、仮止めを1箇所ずつ外しながら位置関係がズレない様に注意を払いながら本接着した方が良かったのかなと思いました。かなり面倒ですが。本接着の順番は裏側から。
今回、一方のユニットはすんなりとセンター出しが出来たのですが、他方のユニットだけは、エッジ貼り付け前のセンター出しにかなり手こずって、最適ポイントを探すのに1時間以上四苦八苦しました。それでもちょっと妥協した感じでした。
その結果は、前回書いた通り、こちらのユニットで低音のビビり音が発生しました。
さて、ここからが本題。
前回予告したように、貼り付け終わった物をどの様に修正したか。
エッジ山の淵(土手)をフレーム側からヘラで押してやると、ビビりが止まる所が有ったので、「ああ~、そうか。」と閃きました。
フレームに貼り付けてあるガスケットを利用して、エッジの膨らみの土手を軽く押してやる事を思いつきました。
ガスケットの貼り付けには、やり直しが効く様に両面テープを使いました。
発振器から信号を入れながらビビりが無くなるポイントを探し、何箇所かこの様な処置する事で、かなりの音量に耐えれる様になりました。普段聴く音量以上でも問題なさそう。
これで多分大丈夫だろうと、発振器の出力を上げながら左右のスピーカーから音を出して見ると、今度は反対のユニットからビビり音が。あれ~?
もしや思い、ユニットと接続しているファストン端子を磨き上げ、カシメ部の半田を実施後、再接続してみると、ビビりは解消しました。ヤレヤレって感じです。
将来的に、このファストン端子は排除して直半田付にしたいですね。
さて、センター出しに苦労した原因として考えらる事ですが、この究明に数日掛かりました。
ダンパーの一部分を抑えるとボイスコイルとマグネット・ヨークのクリアランスが広く取れる事から、ダンパーとコーンの位置関係に傾き(シータ Θ)が出ている事が判りました。
因みに、コーン~ダンパーの接合部をゴムで平行に引っ張ってみましたが、状況は変わらず。
この事からもシータずれで間違いなさそうです。
これは、恐らく当初は問題なかったものが、経年で(重力?)一方向に傾きが生じたものと思われます。(と思いたい)
これはエッジの貼り付け位置の調整だけでは、ダンパーとコーンの接着部が支点になる為、簡単には修正できません。
そこでスピーカーユニットを180度回転させて取付直そうとしたのですが、内部配線のケーブルの長さが足りません。
延長の必要がありますが、さて、このケーブルに何を使うか?、音質に影響するので悩みます。また電線病に陥りそうです。
ケーブル選びについては、次回。
たかがエッジ交換、されどエッジ交換。細心の注意が必要です。
専門業者に依頼したほうが良いのかも知れません。
業者の方は、どの様な方法を取られているのでしょうかね。
センターキャップまで外して、きちんとセンター出しをされているのでしょか?
それとも場数、経験値でしょうかね。
本当に信号まで入れて確認されているのでしょうかね。