家の引越し後の改造第1弾。
前回、予告した秋葉原で購入してきた部品。
秋葉原で購入したオイルペーパー・コンデンサー AEROVOX製P123ZNP 0.5uF 400VDC。
スプラーグ(Sprague)のビタミンQが欲しかったが、適当な耐圧(実際295V掛かるので300V以上)の物は既に売り切れ。
そこで、店主が勧めてくれたのが、話題のArizona Capacitors。これは、高価だし、取り寄せなので無理。
次に、WestCap、CDE、AREOVOX、ほか忘れたけど2,3種の候補があった。
店主に今はDynamicapを使ってると伝えたら、音をガラッと変えたい、ジャズ・ボーカルとか聴くなら、AEROVOX良いだろう。
これは、ビタミンVitamin Qに良く似て、個性があり、聴かせる音だと。
候補の中では少しだけ一番高価だったが、結局、コレにした。
製造ロットは、印字を見てもらうとわかるが、1962年の第16週に製造されたもの。製造から50年は経過している。
店主が、容量チェックして、ペアを作ってくれた。0.48uFで揃えたと思う。
その後、漏れ電流のチェック。これも絶縁性問題なし。
下の写真を見てもらえばわかるが、ガラスハーメチックシールである。端子部分もしっかり封止してある。
なので、50年経った今でも漏れ等の特性、品質に問題ない。
さらに、巻き始めと巻き終わりを調べて、外部誘電の低くなる極性を調べてくれた。逆にすると、ノイズを拾うことがあるらしい。
チューブを巻いてくれたほうが出力側(パワーアンプ側)にして下さいと言われた。
色々と特性検査してくれた後は、しっかりと放電もしてくれた。
とても親切で、最後に「希少品で高価なものなので、大切に使ってやって下さい。」とわが子を嫁がせる様に言われた。
それを本日、プリアンプの出力カップリングコンデンサに使って見ることに。 現在のDynamicapと交換だ。
その前に、足の少し酸化した部分を紙ヤスリで取り除いてから、半田付け。
いよいよ音出し!!!
一聴して、やっぱり違う。
今まで、Dyanmicapが一番と思っていたが、オイル・コンはやはり音色が違う。Dynamicapであれ、フィルムとは次元が違う。
中低域が分厚く、しっとりと艶やかです。高域も素直に抜けてきます。そして音に前後の奥行きが生まれます。
その音には芸術心があります。音が生きていて、生命力を感じます。
オイルと言うと、材質から、ドロドロとしたイメージがありましたが、全くその様な事はありません。
音の立ち上がりも良く、すっきりしていて、音に曇り濁りもありません。 情報量も多いです。
まだ、交換したばかりですが、何せ50年も眠っていたのですから、1ヶ月位は音が変化するでしょう。
良いソースを肥やしとして、エージングしてあげましょう。