以前からの懸案だったKT-88 PPの出力トランスをやっと交換しました。
出力トランスは他のCR部品と違って値が張るので躊躇しますよね。9月から悩み続け、遂に年を越してしまいました。
今回、交換用に購入した出力トランスは、ソフトンのRX-80-5(PP80W、入力5kΩ)です。
Rコアながら比較的手頃なお値段。
結果は、交換して正解でした。非常にフラットで癖のない端正な音です。
交換作業は以下の様に進めました。備忘録として書き留めておきます。
トランスのカバー(ケース)を開き、今回使用しない配線ケーブルは末端処理してケース内に収めました。
絶縁キャップは付属しています。
出力は取り敢えず8Ωのみとしました。
シャーシへの取付は、偶然にも元々の穴が80mmピッチで開いており、そのまま使う事が出来ました。
リード線取り出しの穴は、少し小さかったですが、エッジのバリ取りを行い、なんとかそのまま使いました。
配線をします。ここで少し注意が必要です。
トランスの説明書を見ると、入力側はP1が逆相、P2が正相入力となっています。
OPTを交換したKT-88 PPアンプが、こちらです。
<交換前の元の外観>
発電所の様な丸いトランスが3個載っています。5kg/個くらい重量があります。
左が電源トランス、後ろ2個が出力トランス(OPT)です。
<交換後の外観>
角柱のトランスです。左側の電源トランスよりも背が高いです。
因みに、前段の電圧増幅段の球は、RCAの赤袴(赤ベース)の5691(6SL7)と5692(6SN7)です。
交換後の特性を確認しました。
CH2(水色)が入力、CH1(黄色)が出力です。出力には8Ωのダミー負荷を繋いでます。
<正弦波での周波数特性>
20Hz~50KHzまでフラットです。素晴らしい周波数特性です。
正弦波に重畳している高周波ノイズが気になります。
<矩形波応答>
低周波では、もう少し+B電源の容量が欲しいところです。リンギング、オーバーシュートも問題ないでしょう。
20Hzでのリップルと10KHzでの重畳ノイズが気になります。
これで、トランスの乗せ換えが終わりましたので、これからもう少し検討し追い込んでから、いつもの様にCRパーツ交換等で楽しみたいと思います。
・カップリングCの検討
・+B電源の容量アップ
・カソード・パスコンの検討
・グランド配線の再度見直し
今回もEDさんに色々とご教示頂きました。有難うございました。