真空管差動ラインアンプがひとまず完成したので、ここに使用している6DJ8系の真空管を簡単に聴き比べてみました。
多くは有りませんが、写真の真空管を所有しています。
以前(随分と前)にも紹介したのですが再度。
左から。
・EH6922(エレクトロ・ハーモニックス=通称エレハモ)
現行生産品(Made in Russian)です。特に特徴も無く中庸的な音です。ちょっと甘めで良い感じ。
私が最初に出会った真空管です。現行品なら、これかJJ/Teslaでしょう。
次からはヴィンテージ品になります。
・Amperex ECC88 (Bugle Boy)
日本では「笛吹童子」とも呼ばれています。おそらく管壁の印刷からその様に呼ばれているのでしょう。Made in Holland
音質も確かに高域が煌びやかで特徴的です。春風の様に吹き抜けます。これ、誰かがその様に表現していました。低域もしっかりと出ています。気持ち良い音です。
・Telefunken(ダイヤマーク付き) ECC88
優等生です!。低域~高域までフラットです。しっかりとした音です。
甘さとか厭らしさは有りません。それ故、面白く無い音かも。リファレンスとして使っています。
・Tesla(金足) E88CC
Vp(max)がECC88/6DJ8の130Vに対してE88CCは220Vと高いです。ECC88の高信頼性管。
繊細で緻密な音です。音の色付けは有りません。これも優等生です。
・SEIMENS(金足) E88CC
柱に製造ロットの刻印が有るので正真正銘の本物です。
Telefunkenと並んで最高峰と言われていますが、私が持っている球はエミ減なのか?それ程でも有りません。
・National 6922(Mullard)
Made in USA。Mullardの製造設備を買い取って製造したとの事。
欧州系の音ですね。しっとりとした感じです。高域が綺麗です。中域が物足りないです。
・Mullard 7614/CV2493
Made in Great Britain。軍用のCVナンバーが付いています。
金足、ディンプル付きのディスクゲッターです。
欧州系の色気、暖かみの有る音です。
結果、プラシーボが多分にあると思いますが、以前に感じたのとほぼ同じ結果となりました。
6DJ8に関しては、現行生産品EH製でも充分な様な気がします。
最後に一言。
真空管の足(ピン)は、綺麗にしてから使いましょう。
特にヴィンテージ品は酸化して黒ずんだ物が多いので、本来の音が出ないです。
汚れが酷いと、場合によっては、ボソボソ・ノイズや雑音が出ます。ヒーターが不灯になる事も。
ピンの掃除には、これが良さそうです。
掃除した後は、無水エタノールで綺麗に仕上げましょう。