色々な方から、今の電圧設定、ロードラインについてアドバイスや指摘を頂いたので、毎日ロードラインを眺めながら、あーでも無い、こーでも無いと引き直しをしています。頭の中がロードラインでいっぱい(笑)。グラフも試行錯誤で線がいっぱい。何が何だか分からなくなってきました。
電源電圧等、限られた条件の中で引き直し、理想とする形を作るのは大変です。
あちらを立てれば、こちらが立たず。いやぁ~、難しい。
今の電源電圧では理想とするドライブ段のロードラインは出来ないのでは?と思ったりします。
そこで思ったのは、設計指標と言うのはあるだろうけど、最適解は自分の耳で聴いて見つけるしか無いのではと。
ある本にも書いてありました。「どのロードラインが良いかは一長一短があり何とも言えない。」と。
やはり、あちらを立てればこちらが立たないのかな?と思います。
また、「電子回路の設計には全てを解決する正解はありません。そして、ある条件を満たす解は複数存在します。どれを選ぶかは設計者の考え次第です。たとえ机上設計あっても、より多くのケースを検討し考えた人がより良い答えを見つけると思います。」とも書いてありました。
責任逃れの口上の様にも聞こえますが、私もその通り、幾つかの解が有ると思います。
そんななか、私なりに今の条件でのポイントを纏めてみました。
<考え方のポイント> ※回路構成は2段直結になっています。使用球は6SN7GT。
(初段)
1.初速度電流の影響を避け、バイアス電圧は1.8V~2.0V。
2.B電源電圧は240V~250Vくらい。
3.B電源の電解コンに並列のブリーダー抵抗は100kΩ。
プレート電流とブリーダー電流を同程度にして安定を図るためと、電源投入時の次段グリッド電圧Vgの上昇を抑えるため。
4.プレート電圧Vpは、次段(ドライブ段)のバイアス電圧とVk-h耐圧Max.100Vを考慮し、60V~80Vくらい。
それ以上になるとヒーターバイアスが必要になり面倒。
(ドライブ段)
1.バイアス電圧は5V~6V程度。
今の電源電圧310V程度でスイング幅を多くとるためには、バイアス電圧は、この位にせざるを得ない。
理想に近づけようとすれば、電源電圧を上げるしか無い。
例えば、初段のプレート電圧を64Vにするなら、カソード電圧は69V。
2.プレート電流は出来るだけ多く流したい。
3.プレート抵抗を大きくすると、音に伸びが無くなる。
実験でもその様に感じました。
4.B電源デカップのシリーズ抵抗を小さくすると、デカップ効果が減少し音質に影響?(心配だけ)
それをブリーダ抵抗に流す電流で補う?。実験でもブリーダ抵抗値は小さい方が良かった。
あくまでも机上で考えた内容ですので、実際にやってみて、音質は自分の耳で確かめてみるしかない。
ドライブ段で出力管をフルスイング出来るかどうかも、商品として販売するでも無く、特性を競うものでも無いので、私が通常聴く最大音量で潰れないければ良い、それよりもむしろ通常聴く音量での音質を重視という具合に考える様にしました。
という事で、現時点での設定です。
ドライブ段のプレートとカソード抵抗は、PK分割の対象回路である必要が無いので同じ値ではなくプレート抵抗を39kΩにしてみようかとも考えています。音の伸びは少なくなるかな?
今日のAC電源電圧は103.5Vでした。ここ2,3日暖かったのでエアコンを使う人が減ったのかも。家の前に電柱・トランスがあるのに、コレですからね。
これだけ変動するとアンプ内電源トランス2次側で10V程度変わってしまう。どうしたものか?
これから電圧測定する時は、電源トランス1次側も測定する必要がありますね。
AC120Vを使っていた時は、ACレギュレータ電源を使っていたので、殆ど変化しなかったのになぁ~。
それと、実験をしている時に、重要な事が分かりました。
試行錯誤の実験で半田付けを何回もやり直す時に、古い半田をそのままにしないで、必ず古い半田は取り除いてから新しい半田で半田付けをする事。当たり前の事かも知れませんが、面倒になりついついという事が有ります。古い半田はボロボロになり、低音不足になったり、音の艶、伸びが無くなります。
また、加熱直後の部品は本来の音がしないので、すぐに判断してはいけない。
私は、僅かな音質変化も感じ取るので損な体質かも?
この設定は、まだ検討途中です。もっと良い設定が見つかるかも知れません。
まだまだ勉強不足ですので、見落としや間違いがあると思います。
お気づきのところがあれば、指摘を頂ければ有難いです。
人それぞれ感性が違うので、自分好みの音を追及することこそ、残された人生のなかで歩むロマンチック街道ではと思ったりします。。。