今まで真空管を使っていて、変わった現象に遭遇してきているので、紹介しておきます。
<外見上>
1.青色蛍光(ブルー・グロー)
夜、部屋を暗くして、真空管をよく眺めると、内部が青く光っていると言うか、青い炎を燃やしている。
これは、真空管の真空度が高い時に起きる現象らしく、カソードからプレートに飛ぶ電子が漏れて、ガラスに含まれる不純物(コバルトなど)に吸収されて蛍光するらしい。
私の手持ちの球のうち、出力管ではSvetlana製SED 6550C(4本全て)(下の写真)と同じくSvetlana製6H13C、小型管ではRaytheon製12AX7、Goldlion製12AT7が、この現象が起きている。
ロシア管に多く見られ、音質には関係ないらしい。
部屋を暗くして見ていると、幻想的でなかなか雰囲気があって良い。オーロラの様な感じでもある(オーロラは実際には見たことは無いが)。
~MC275の場合~
おお~、綺麗!!! 別のアングルからも。 JJ製12BH7からも青い炎が。
もっと接近して。 あ~あ、オーロラの様だ。。。 冬の空に良く見られる?今の時期? それにしても美しい。
2.ヒーター(フィラメント)・フラッシュ
真空管が冷えている間は、真空管の内部抵抗が低くて、一瞬大電流が流れるために起こるためとも書いてあります。寿命等には影響無いらしい。むしろ、この現象があった方が音が良いという説も?
この現象が起き易いのは、欧州管に多いとか、米国管ではまず起きないとか、松下管にもあるとか。
私の手持ちの球では、松下製12AX7(2本の内1本だけ)とSiemens製ECC83(1本)で、このヒーター・フラッシュが起こっています。これって当たり球かも?
電源を入れた瞬間、この様に閃光を放つ。
その後、通電中は、こんな感じ。 いたって普通。
<聴感上>
3.マイクロフォニック・ノイズ
真空管を叩くと、「コン、コン」と音が出ることがある。これは、内部の電極(特にグリッド)が振動を拾っているのである。真空管の場合、これは避けられない。逆に、これがあるから、真空管はハーモニックス(倍音)の響きが良いとも言える。
ただ、その程度には差がある。この現象がひどくなると、ハウリングを起こす事もある。
私の場合、GEC製のEF86には苦労した。Dumperをつけてもダメ。結局、使いこなかった。
あと、叩くとコン、コン、と言うのは、古い管に多い。
但し、この現象は、エージングすると治る場合もある。
4.パキパキ音
真空管を長時間通電の状態にしておくと、偶に管本体から「パキッーン」、「ピキッーン」と音がする事がある。
これは、ガラスが熱収縮で出す音と思われる。私は心配しない様にしている。
また、電源を落とした時にも、スピーカーから「バリッ」「パキッ」と音がする物もある。
これは、スピーカーにダメージがあるのではないか?とちょっと心配している。
古いST管などに偶に発生するものがある。
~挨拶~
今年も、あと数時間で終わりですね。
私のブログを読んで頂いた方、まだ読んでおられない方、今年1年有難うございました。
皆さんは、この1年どんな年だったのでしょうか?そして来年への期待は?。
私は、来年こそ、日本の経済景気が良く成ることを願ってやみません。
特に、私も働く、この電機業界の堕落は、ひどいものです。
誰がこの様な事態を想像出来たのでしょうか?
日本には世界に誇れる優秀な、優れた技術が沢山あります。優秀な技術者も沢山居ます。
品質も良いと思っています。
なのに、何故、これで世の中の勝ち組に成れないのでしょうか?
スピード、スピードと言いますが、単にそれだけでしょうか?
その様な環境が整っていない、日本の政治のあり方にも問題があるのではないでしょうか?
政権交代で、景気が回復することを切に願っています。
尖閣諸島問題など、海外アジア諸国で働く物には、いい迷惑でした。
何故、急に、今の時期と思いました。???疑問だらけです。
これを書きながら、やり切れない怒り、日本の技術がビジネス上で世界に勝てない悔しさ、ジレンマ、苦しみ、同情で、涙が出てきます。
どうか、来年は、日本の技術の復権、そして皆様にとって良い年でありますように。
来年もどうぞよろしくお願いします。
コメントもどしどし下さい。喜んで待っています。